- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988142570529
感想・レビュー・書評
-
田舎と都会、セレブと最貧困、ストレートとLGBT、過去と現在、この作品は意図的に対立項を並べたてます。フラッシュバックのように見せるジョーの過去は気になりますね。親に見放され、溺愛してくれた祖母からも放置され、最愛の恋人とは悲惨なレイプ事件を体験しています。これらが故郷を捨てた動機でしょう。酷寒のNYで身を寄せ合うように寒さを凌ぐジョーとリコには奇妙な友情が生まれます。懸命に働いても僅かな稼ぎしかなかったイタリア移民の父を見て育ったリコは暖かいフロリダに楽園を見ます。天国と地獄。フロリダの地を踏むことなくリコは逝きますが、カーボーイ姿を捨てて地道に働くことを決めたジョーはリコのお陰で人間不信というトラウマからは解放されたようです。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
30年以上前に見た映画。あの頃すごく衝撃を受けた記憶がある。ジョンヴォイトの表情がすごくいい。顔の変化見ているだけで心情が読み取れる。以前はダスティンホフマンが好きだったけど、再び観てジョンヴォイトのほうが好きになった。
カウボーイの服を捨ててシャツ姿になったところに絶望と希望が交錯しててグッとなった。うわさの男のメロディが残る。 -
非常に男臭い、けれども荒っぽいだけじゃなく繊細なところのある映画。その微妙なところの入り混じった感じがとても気に入った。主演の二人の男臭い印象と、多々挟まれていたサイケデリックなシーンの印象と、そして主題歌とのギャップがそう感じさせるのだろうか。
まず、ジョン・ヴォイトとダスティン・ホフマンという凸凹コンビがいい。すごくマッチした二人だと思う。
ヴォイトはジョーという自らの男性的魅力を金持ちの女に買わせ金を稼ごうとする若者を、ホフマンはリッヅォという足の悪く社会の隅っこでなんとか生きているまさにネズミのような男をそれぞれとても自然に演じていた。なによりこの二人の友情がとても男性的で観ていて心地よかった。
好きなシーンはジョーが寝つき間際に「リコリコリコ……」とふざけて連呼するところ、寒さを紛らわすため二人でラジオから流れる音楽に合わせて踊るところ、空想シーンでリッヅォがまるで足など悪くないかのように砂浜の上を駆け抜けるところなど沢山ある。
希望を抱き田舎から都会へ出てきた若者の夢がやぶれてしまう、よくあるテーマにもかかわらず、素晴らしく演出されていて単なる青春映画ではない。ジョーが徐々に過去と決別していく過程も必見である。 -
夢を抱いてNYに出てきたけどうまくいかなくて、いわゆる負け組の権化みたいな男と暮らし出す。こんなはずじゃなかった。しかもその男、死にそうだ。フロリダに行きたいと言う。長く一緒に住んで情も沸いてきた。死ぬ前に良い思いをさせたい。でも現実はやっぱり邪魔をする。
-
負け犬映画の金字塔。
-
なんだかピンとこなかった。
でもダスティンホフマンは
やっぱり凄い。
テキサスからニューヨークに来た
成功を夢見るジョー。
すでにニューヨークで夢破れ
フロリダを夢見るリコの友情物語。