Guns, Germs, and Steel: The Fates of Human Societies [Kindle]

著者 : Jared Diamond

• W. W. Norton & Company (2009年10月23日発売)

感想・レビュー・書評

[Flooding Throneさんの感想 · 2013年6月17日]

毎日少しずつ読みながらやっと読了。長かったー。専門用語の語彙は比較的限られているのでそれほど気にならないし（無視して飛ばしても何とか理解可能）、何より本書に通底するテーマ（異なる文化・社会間の強弱は、各々に属する民族の優劣ではなく、重層的な地理的・環境的要因により決まる）がクリアで理解しやすい。しかしそれにしてもほとんど同じ内容の繰り返しなのではと思える章もあり、ここまでの長さが必要なのかという気がした。･･･無理せず和書で読めばいいんだけど。

ところで、僕の読んだのは2003年版なのだが、2005年版には"The Japanese Roots"という補稿がついており、これはネットでも読めるのだが最近文庫化された日本語版には翻訳されていないらしい。内容は若干バイアスがかかった部分も多く、特に最近の「民族的に覚醒した」日本人にとって芳しくないもののようだが、仮にこれを意図的に翻訳せずにおいたのであれば、それはそれで問題だと思う。議論はオープンにしなきゃね。

[mtsrsさんの感想 · 2013年2月3日]

アメリカの啓蒙書っぽく多少くどい部分はあるけど、文明の発展の仕方、それが地域によってなぜ異なったスピードで起こったのか、という点がとても納得ゆく形で示されている。kindleで英語版を読んだのだが、図表が含まれていないのはいただけない。実際のタイトルは、「食糧、家畜、地形」でもよいのでは、などと思ったりして。最後の最後に提示されるヨーロッパと中国の比較も面白い。ちょっと中国の理解は表面的かなとも思いましたが。
多少単語は難しい時があるけど、英語は平易。