紀元前1万年 [Blu-ray]

監督 : ローランド・エメリッヒ 
出演 : カミーラ・ベル  クリフ・カーティス  スティーブン・ストレイト 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
2.13
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本棚登録 : 27
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988135708960

感想・レビュー・書評

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  •  地球史と古代史に興味があるので「ぜひ見なければ!」と思って見たのだが期待はずれ。
     「紀元前1万年という、あまり描かれたことのない時代の環境や生物をCGでリアルに再現」という点に一番期待していたのだが、目を引いたのは最初のマンモスとの戦いと、途中の巨鳥との戦いのあたりくらい。サーベルタイガーもてなづけるだけでなくもっと派手にやりあうシーンがほしかったし、そのほかの当時固有の生物達も次々に登場させてほしかった。サーベルタイガーもせっかくてなづけたのだから、背中に乗って疾走するくらいのことをしたらどうだったのか(ドラクエ8風に)。現実味がなくなるが、呪術系の要素が取り入れられている時点ですでに現実味はないのだから。
     「石器時代のような村から旅をしてきたら発達した古代文明の世界にたどり着いた」という点も見所のひとつだが、その古代文明もリアリティがまるでない(神の正体も別に深い意味はないし、側近がギャグ的)ので壮大な歴史ロマンにも浸るという快感を得ることもできず残念。どうせリアルさを出さないのであれば、村を抜け出した父親が超文明の中枢におさまっていたといった展開でよかったのに。唯一皆が「鳥」と呼んでいたものが実は巨大な帆船だったというシーンはうまいと思った。赤い2枚の帆が鳥の翼のような形になっているのも美しかった。
     全体のストーリーは超ベタなお決まりのもの。通常のファンタジーやアドベンチャーものの舞台を紀元前1万年に置き換えただけという印象。紀元前1万年でしかできない題材をどんどん入れていかないとつまらないと思うのだ。あと、「原始的で野蛮な印象をもたれがちな石器時代の人類たちも、こんなに進んだ生活をしていた」という事例ももっとたくさん入れたらよかったのにと思う。また、呪術的に主人公を英雄に仕立て上げるだけでなく「実は主人公は○○文明の祖だった」とか「ピンチを脱するために咄嗟に思いついたこの何気ない発見が人類史上重大な変革をもたらす大発明だった」といった、鑑賞者の脳を揺さぶる爽快な仕掛けがあっても面白かったと思う。

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