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- / ISBN・EAN: 4988142702128
感想・レビュー・書評
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1981年公開のアメリカ映画。
B級ホラー映画専門の音響技師ジャックが
屋外で効果音を録音中、
不可解な車の転落事故を目撃し
車に乗っていた男女を救出するが
男の方は亡くなってしまう。
死んだ男が次期大統領候補だと知ったジャックは、
音を頼りに自ら捜査を進め、録音していたテープから
一発の銃声を聞きとめる。
事故に疑問を抱き始めた彼は、
生き残った女性サリーと共に事件の真相に近づいていくが、
そんな二人にも命の危険が迫っていた…。
監督はヒッチコックオタクのブライアン・デ・パルマ。
音響マン役には
まだスリムで若々しいジョン・トラボルタ。
ヒロインには
デ・パルマの妻であり
初期のデ・パルマ映画には欠かせないキュートな女優
ナンシー・アレン。
タランティーノも大絶賛した、
(彼の好きな映画ベスト3に入るらしく
その縁か後にトラボルタを『パルプフィクション』に起用し再ブレイクへと導きます)
とにかく切な過ぎるサスペンス映画の傑作です。
学生時代にヒッチコック繋がりで
デ・パルマにハマって
彼の隠れた傑作ということで観てみたけど
強烈な余韻を残す
ラストの衝撃はハンパなかったなぁ〜(>_<)
これだけ切なさを持って胸に迫るサスペンスは
未だかつてありません。
今も語り継がれる
クライマックスの
祝祭の花火舞うシーンは
ピノ・ドナジオの
哀感溢れる旋律と共に
ロマンティシズムあふれ
サスペンス映画史上に残る映像の美しさと儚さ。
得意の分割カットや
360度回転するカメラワークなどの演出も
さすがデ・パルマという凝りようだし、
音にこだわり、
音だけを頼りに事件を推理していく秀逸な脚本も含めて、
マニアな映画好きであればあるほどニヤリとできる
映画好きのための
映画らしい映画と言えます。
主人公がB級ホラー映画専門の音響技師という設定や、
ちりばめらた伏線も抜群に巧くて、
すべてが繋がる痛切なラストシーンは
ジャックの苦渋の決断を思えば思うほどに
激しく胸に付き刺さります…(泣)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【ミッドナイトクロス】冴え渡るデ・パルマ・マジック。悪趣味かつ鮮烈なラスト。主人公の職業がB級映画の音響効果マンという所に映画愛を感じる。幾分間延びした印象もあるが、あんなラストを見せられたら許す他ないだろう。映画好きのための映画。こういうの嫌いじゃない。70点
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僕が一番好きなのはトラボルタです。なんせトラボルタはかっこいい!トラボルタは昔から好きでしたが、はまってしまったのは「パルプ・フィクション」でトラボルタを観たときでした。あのツイストダンス!ツイストなんてオッサンのダンスと思ってたのに、あんなにセクシーにかっこよく踊れるなんて…それ以来トラボルタファンです。
さて、その「パルプ・フィクション」ですが、監督はご存知クエンティン・タランティーノです。タランティーノが当時低迷期だったトラボルタを「パルプ・フィクション」に起用した理由は、この「ミッドナイト・クロス」でのトラボルタの見事な演技を観た時だそうです。そしてトラボルタは「パルプ・フィクション」でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、再びスターダムに上り詰めることになります。
トラボルタファンの僕が、それを聞いては観ないわけにはいかないですよね。でパッケージを取ってみると、監督がブライアン・デ・パルマじゃないですか!僕はこの監督がまた好きで、僕は「ゴッドファーザー」よりも「スカーフェイス」の方が好きだし(まぁ、同じアル・パチーノでギャング物といっても全然別物ですが…)、「キャリー」も好きだし(これにトラボルタがちょっと出てるんだよなー)、「スネーク・アイズ 」も好きです!そして、いくらヒッチコックが好きとは言え「殺しのドレス」でのあのパクりっぷり!その根性まで含めて好きです(笑)
ナンシー・アレン(デ・パルマとはこの頃夫婦だった)も出てるし、トラボルタの役どころが"B級ホラーの音響担当"ってとことか、とにかく僕のツボにはまりまくりのこの映画!トラボルタファンは必見ですよ!
<a href="http://d.hatena.ne.jp/yasyas/20050125">「ミッドナイト・クロス」レビュー</a> -
カメラのカットワークがいい。花火のシーンなどクサすぎるぐらいキマっている。ヒロインが頭弱そうで好みじゃなかったけれど、最後には全て許せる。ラストのためにあるような映画なので、つまらないと思っても全部観て欲しい。
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傑作とも名作とも言えないけど、見終わった後に無性に誰かと感想を語りたくなるタイプの映画。
ラストの「Nice scream!」には「こうくるかぁ!!」と開いた口がふさがらなくなる感じです(映画のアテレコシーンが伏線だったとは・・・)。当たり外れの大きいデパルマ映画のなかで、当たり映画はだいたいこんな感じですよね。「殺しのドレス」とか「ファム・ファタール」とか、驚くやら呆れるやら。こういうのがたまらないのです。 -
最後のシーンのトラボルタの表情と、彼の前にあるすばらしいものとの対比に、ジョナサン・キャロルの『空に浮かぶ子供』を思い出した。業が深い…。いい悲鳴だ……。
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ジャック・テリー?いや、どう見てもトニーだwww
デビュー2作目にキャリーでそれなりな役を貰い翌年のサタデーナイトフィーバーのトニー役で一躍脚光を浴びる。その後もグリースや続編のスティングを経て十年くらいの時をかけて技巧派へと転身していく。善も悪もどちらもこなせる魅力を持つ数少ない俳優さんだと思います。
そのジョン・トラブルタがダンス映画の中間で出演したサスペンス作品…どう見てもトニーなんだよなぁ~ww
「ミッドナイトクロス」
https://www.youtube.com/watch?v=hWrCHhXUNak
ブライアン・デ・パルマ監督がキャリーに続いてのトラボルタの起用で蜜月関係が続くのかと思いきやこの2作だけ。新境地を開拓の必死の演技はわかるのだが、円熟期のトラボルタを見てしまっているとさすがに物足りない…というよりも81年という30年以上も前の作品に期待する方が酷かもしれない
でも、案外中身というかストーリーは面白いですよ! -
ラストシーンがかなり印象に残る映画でした。
まさかのラスト。
切なすぎる…!
いい悲鳴だ…いい悲鳴だ…。 -
絶賛デパルマ祭り中、観てない作品を穴埋め。
各方面で評価が高いので観てみました。
原題の"Blow Out"の意味は「(タイヤ等の)パンク」のこと。
ダブルミーニングもあるかもしれないです。
アントニオーニの『欲望』"Blowup"にインスパイアされたらしいけど、
ヤードバーズの演奏シーンしか覚えてないので
今度ちゃんと観なおしてみます。
映像だけなら★5つ。
デパルマカット、画面分割大好き。
冒頭、アバンタイトルのヒッチコックオマージュから前半、
そしてラストはものすごく良いんだけど、
中盤から後半は、80年代以降のハリウッドの定番っぽい流れ。
まあデパルマはこないだ観た『カリートの道』やら
だいたいそんな感じなのだけど。
ストーリーがもうちょっと自分にハマってくれたらもっとよかった。
ところで、散々「ポロリもあるよ!」な映画なのに
ヒロインのナンシー・アレン(当時のデパルマの妻)だけ
ちょいエロシーンも何も無かったのは
デパルマが気を遣ったからなんだろうか・・・。