ニンゲン合格 [DVD]

監督 : 黒沢清 
出演 : 西島秀俊  役所広司  りりィ  麻生久美子  哀川翔 
  • 角川エンタテインメント
3.49
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本棚登録 : 111
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988111286055

感想・レビュー・書評

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  • 黒沢清作品だけれどホラーではありませんでした。でもひんやりする所もあり。
    14歳の時の事故で昏睡状態になり、10年後に目覚めた主人公の豊。迎えに来たのは父親の友人・藤森で、宗教にハマる父、別の人と家庭を持っているっぽい母、荒れている妹…と家族はバラバラになっていました。
    豊がひたすらふわふわしていたのでふわふわと観ていましたが、よく考えなくても結構過酷。浦島太郎状態だけれども割と直ぐ順応してるな豊…と思っていましたが、最期の言葉で、ずっとわだかまりは持ってたのかなぁと。バラバラになっていた家族が豊のお葬式で集まるのがなんとも、苦いです。
    事故の加害者からは逆恨みされてるし、ほんと豊の人生ってなんだったんだろう。

    豊役の西島秀俊さん若いし髪も長めだし、中身14歳なので基本的にハーフパンツで少年感がありました。てかあの…松山ケンイチさんっぽい。
    母親がりりィさんで妹が麻生久美子さんって強いと思いました。藤森の役所広司さんも良かったです。彼のせいで死んだようなものだけど。
    大杉漣さん…追い詰められてやらかしてしまう人ってこういう感じなんだろうなと思いました。

    豊がふわふわと、淡々と生きていて、彼自身も自分をどう扱ったらいいかわからなかったんじゃないかと思うと切ないです。
    眠ったままの方が良かった、って思ってしまうのは悲しい。

  • ~眠りから覚めた世界は現か夢か。なんだか悲しい。

    14歳の時交通事故にあって10年間の昏睡からさめた豊。引き取りに来たのは父の友人。10年の間に父、母、妹、それぞれに離散していた。元の家族を取り戻そうとするが、10年の歳月は長い。しかし豊の意識は14歳のまま。そこらへんのギャップを若い西島秀俊がよく演じていた。最後の「俺存在してた?」との言葉がとても悲しい。釣り堀の客、馬を引く豊、ミルク屋、幻かも知れない世界にうつろな表情の豊が走る、この映像がよかった。

    西島秀俊を意識したのは2013年の「八重の桜」での頭の良い兄役。42歳と28歳、役柄の違いはあるにせよ彼は40代の方が素敵に見える。


    1999
    2018.8.25BSプレミアム

  • ゴールデンタイムより、深夜の放送が似合う感じの映画。
    「いい映画だった」とは思わないけど、嫌いじゃない。

    10年ぶりに昏睡状態から目覚めた青年の、その後の生活。

    気に止まるシーンは、人それぞれなんだろうな。

  • 実家のVHSで鑑賞。

    ゴミ! 段ボール! 廃屋!
    黒沢清のフェティッシュがもろに現れていてその都度笑ってしまう。
    本作→「アカルイミライ」→「トウキョウソナタ」。

  • 折に触れてというか数年に一度位の感じで見たくなる映画。
    この映画について語りたいことは何もなくて、ただたまに見て、いいなって思う。
    それで十分こと足りる感じ。

  • うーん。いまいち。
    西島秀俊と麻生久美子が観れます。

    黒沢清って説明すっ飛ばして、過激な描写して、その裏に黒沢清のドヤ顔が見え隠れする。個人的感情ですが。

  • 「僕はここに存在した」


    14歳の時に交通事故に遭い、昏睡状態が続いていた豊が10年の眠りから突然覚めた。しかし、彼を出迎えたのは懐かしい家族ではなく、藤森という風変わりな中年男だった。
    産廃処理業を営む藤森は豊の父・真一郎の友人で、離散した豊の家族に代わって数年前から東京郊外にある豊の家の一部を釣り堀に改造して暮らしているらしい。藤森に連れられて、すっかり変わり果てた家に帰る豊。彼は心のリハビリを兼ねて、かつての友人たちに会って失われた時間を取り戻そうとするが、既に成人している友人たちとの溝は埋められる筈もなく、ひとりやりきれなさに苛まれるばかりであった。
    そんなある日、一頭の馬が豊の家に迷い込んできた。豊は藤森に頼んでその馬を買い取り、ポニー牧場を作り始める。豊の家はかつてポニー牧場を経営していたのだ。暫くすると、今は宗教活動をしている父やアメリカへ留学している筈の妹・千鶴が恋人の加崎と共に帰ってきた。
    しかし、10年ぶりの家族の再会はどこかぎこちなく、数日後、彼らは再び家を出ていってしまう。また、千鶴から母・幸子の住所を聞いた豊は、父と離婚し自立している母に会いに行くも、どうやら彼女には一緒に生活している誰かがいるようだった。
    その後、豊はポニー牧場再建に向けてこつこつと働くようになる。ポニー牧場が出来れば、家族も元に戻るかもしれないと信じながら。やがて豊の努力が実り、ポニー牧場が完成した。そして、それに合わせるかのように千鶴や幸子が戻ってきた。父はアフリカに行ってしまったが、再び家族が顔を合わせ、ひとつ屋根の下で生活を始められたことに豊は満足であった。
    ある晩、家族でテレビを囲んでいると、アフリカへ向かう船の沈没を伝えるニュースの中に父親の名前が流れた。心配する豊たち。だが、暫くして父の無事が確認された。家族の心配をよそに飄々とテレビのインタビューに答える父の姿を見ながら、ホッと胸を撫で下ろす豊たち。その光景は、束の間ながら家族が久しぶりに揃った瞬間でもあった。
    しかし翌日、千鶴も幸子も再び家を出ていってしまう。その上、豊を事故に遭わせた室田という男が、豊の幸せをやっかみ牧場を滅茶苦茶にしてしまった。
    全てを破壊された豊は、その時、気づく。自分は10年間のブランクを埋めることばかりを考えて、現実に目を向けようとしなかったと。「そろそろ目を覚ます時が来た」そう悟った豊は、産廃の不法投棄を役所に咎められ雲隠れしていた藤森と一緒に、別の土地で人生をやり直すことを決める。
    ところが、トラックに馬を乗せようとして、彼はスクラップの下敷きになってあえなく命を落としてしまう。今際の際、豊は藤森に尋ねる。「俺、ちゃんと存在した?」
    数日後、豊の家族が顔を揃えた。だが、皮肉にもそれは豊の葬儀の日であった。

  • 最初つまんないかな、と思ったけど、何故か最後まで見てしまった。なぜだろう?

  • 【観たい】西島を。

  • 再生の物語。馬がいい。

  • ちょうど十年前の黒沢清監督作品かー。おそらく当時よりも今、知名度が上がった俳優が多く出ている。最後の冷蔵庫が倒れてくるシーンは『回路』の飛び降りや『トウキョウソナタ』の階段落ちのように、どんな仕掛けがあるのか気になる。

  • AV棟にて鑑賞
    監督:黒沢清 キャスト:西島秀俊、役所広司、麻生久美子

    生きるってこういうことなんだなー
    家族の絆っていうのはこんなに簡単に壊れるし(現実的にありえる)、またつながったりする。 そんな中であろうとニンゲンならば生きなければならない。

    なんかカメラワークとかそのほかもろもろ映画の印象としてはあんまりどーんとくるもんはなかった・・

    ってか、見たのはビデオだったんだが、販売当時価格が16000円ってなってたのにはびくりしたわww 当時の物価ってそんなんなんか?

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