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- / ISBN・EAN: 4988103601835
感想・レビュー・書評
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「命と向き合う」をテーマに、「食べる」ことを前提に子豚を飼うことを提案した新任教師の星。
「かわいい!」とおおはしゃぎの子供たちは、さっそく子豚の小屋を作り、「Pちゃん」と名前をつけてご飯の面倒、小屋の掃除、糞尿の始末も頑張った。
脱走しては探し回り、教室で一緒に授業を受け、サッカーだって楽しめる。嵐の日には心配で心配で。レインコートを羽織り、自転車で学校に駆け付けた。
いつの間にかクラスの一員…いや、アイドルとなっていたPちゃん。
動物を飼う大変さと面白さ、そしてみんなで協力することを教えてくれた大切な“仲間”になっていた。
一年後。
卒業を間近に控えた6年2組は、Pちゃんの今後について「下級生に引き継ぐ」か「食肉センターへ送る」かを巡り、クラスを2分に分ける大論争を繰り広げることになる。
この映画、大部分を「食べるか食べないか」というところに焦点を当て、子供たちが話し合い、時には涙し、時には掴み合いの喧嘩をしながら「命」について考えを深めていくんだけど、私には「人間の身勝手さ」についての映画のように思えた。
「Pちゃんがかわいそう」と言って食べることに反対するんだけど、Pちゃんを校庭の一角に囲い込み、死ぬまで閉じ込めて飼いならすことはかわいそうじゃないのか、とか、結局Pちゃんを殺す事でかわいそうなのは“自分”だろうとか、子供たちの議論を聞きながら、どこまでも人間本位なんだなと気付かされる。
命至上主義でありながら、日々殺生したものをいただいているのに、それを意識することない私たちの日常。
キレイにパックされた生き物であったことを感じさせない肉たち。
単純に、1年一緒に過ごしたPちゃんを食べるか食べないか。
そんな問題ではなくて、今の私たちの社会から、いかに「生と死」が切り離されているか。
そんなことを考えさせられる物語。
でももし私が6年2組の生徒だったら……きっとあんなに立派に「殺すことと食べることは違うことだ!殺すことはただ命を奪うことだけど、食べることはその命を引き継いでいくってことなんだ」なんて立派なことは言えず、ただ「殺したくない」と泣くだけになるかもなあ…
台本のない子供たちの生の声がすごく自然体。そうした素の演技って、「観せる」ことを考えていないから素人演技に映ることがあるけれど、そこは見事に映画として収められている。
また、新任教師の星を演じる妻夫木くんの演技も自然で骨太で、愛情にあふれていてすっごく素敵。
こんな先生がいたらいいなーって心から思わせてくれる。
みんなで作り上げたんだろうなってことが伝わってくるとてもいい作品です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小学生が必死に豚を3年生に育ててもらうか。食肉処理するか。
で討論するシーンがとても印象的でした。
いただきますを考え直すいい機会でした。 -
食べるために豚をクラスで飼う話。
小学6年の26人がPちゃんと名付けた豚を育てる。
豚の世話はハプニング、アクシデントの連続で、臭いしきついし大変だけど、それだけに愛情も湧く。
でも皆の卒業と共にPちゃんは食べられる約束。可愛がってきたPちゃんを食べるかどうするか?
真剣に悩み討論する子どもたち。
命、食について体で覚えさせようと豚を連れてきたものの、子どもたちと一緒に悩む担任の星先生がいい。
保護者や他の先生方のクレームを浴びる星先生をかばい、必要な助言を与える校長先生も素敵だ。
子どもたちの討論場面が長く、堂々巡りするのでちょっと疲れるかも。 -
テレビで紹介され気になり借りた映画。
命を頂いてるということ。
食材を大切にしなければならないということ。
飽食の日本で、食育として良いものとなるはずだ。
討論での小学生1人1人のことばが、
作られたものでものではないのは評価できる。 -
D778 ブ 登録番号8667
館外貸出禁止 -
世の中、答えがあることばかりじゃない。どれだけ話し合っても、解決しないこと、納得できないことなんか山ほどある。
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小学校のクラスでブタ飼って命の大切さを学ぶ…
最後にブタを食べるのか!?食べないのか!?
命あるものを食べるということ
フェアトレードにも繋がる話やけど、
自分の消費生活を根本から考え直そうってゆう気になった。
自分の食べるもの、買うものがどこから来ているか
知って実感することから始まる。