ブタがいた教室 (通常版) [DVD]

監督 : 前田哲 
出演 : 妻夫木聡  原田美枝子  大杉漣 
  • NIKKATSU CORPORATION(NK)(D)
3.45
  • (42)
  • (142)
  • (162)
  • (32)
  • (10)
本棚登録 : 697
感想 : 173
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988103601835

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「命と向き合う」をテーマに、「食べる」ことを前提に子豚を飼うことを提案した新任教師の星。
    「かわいい!」とおおはしゃぎの子供たちは、さっそく子豚の小屋を作り、「Pちゃん」と名前をつけてご飯の面倒、小屋の掃除、糞尿の始末も頑張った。
    脱走しては探し回り、教室で一緒に授業を受け、サッカーだって楽しめる。嵐の日には心配で心配で。レインコートを羽織り、自転車で学校に駆け付けた。
    いつの間にかクラスの一員…いや、アイドルとなっていたPちゃん。
    動物を飼う大変さと面白さ、そしてみんなで協力することを教えてくれた大切な“仲間”になっていた。
    一年後。
    卒業を間近に控えた6年2組は、Pちゃんの今後について「下級生に引き継ぐ」か「食肉センターへ送る」かを巡り、クラスを2分に分ける大論争を繰り広げることになる。

    この映画、大部分を「食べるか食べないか」というところに焦点を当て、子供たちが話し合い、時には涙し、時には掴み合いの喧嘩をしながら「命」について考えを深めていくんだけど、私には「人間の身勝手さ」についての映画のように思えた。

    「Pちゃんがかわいそう」と言って食べることに反対するんだけど、Pちゃんを校庭の一角に囲い込み、死ぬまで閉じ込めて飼いならすことはかわいそうじゃないのか、とか、結局Pちゃんを殺す事でかわいそうなのは“自分”だろうとか、子供たちの議論を聞きながら、どこまでも人間本位なんだなと気付かされる。
    命至上主義でありながら、日々殺生したものをいただいているのに、それを意識することない私たちの日常。
    キレイにパックされた生き物であったことを感じさせない肉たち。

    単純に、1年一緒に過ごしたPちゃんを食べるか食べないか。
    そんな問題ではなくて、今の私たちの社会から、いかに「生と死」が切り離されているか。
    そんなことを考えさせられる物語。

    でももし私が6年2組の生徒だったら……きっとあんなに立派に「殺すことと食べることは違うことだ!殺すことはただ命を奪うことだけど、食べることはその命を引き継いでいくってことなんだ」なんて立派なことは言えず、ただ「殺したくない」と泣くだけになるかもなあ…

    台本のない子供たちの生の声がすごく自然体。そうした素の演技って、「観せる」ことを考えていないから素人演技に映ることがあるけれど、そこは見事に映画として収められている。
    また、新任教師の星を演じる妻夫木くんの演技も自然で骨太で、愛情にあふれていてすっごく素敵。
    こんな先生がいたらいいなーって心から思わせてくれる。
    みんなで作り上げたんだろうなってことが伝わってくるとてもいい作品です。

  • 小学生が必死に豚を3年生に育ててもらうか。食肉処理するか。
    で討論するシーンがとても印象的でした。

    いただきますを考え直すいい機会でした。

  • 食べるために豚をクラスで飼う話。
    小学6年の26人がPちゃんと名付けた豚を育てる。
    豚の世話はハプニング、アクシデントの連続で、臭いしきついし大変だけど、それだけに愛情も湧く。
    でも皆の卒業と共にPちゃんは食べられる約束。可愛がってきたPちゃんを食べるかどうするか?
    真剣に悩み討論する子どもたち。
    命、食について体で覚えさせようと豚を連れてきたものの、子どもたちと一緒に悩む担任の星先生がいい。
    保護者や他の先生方のクレームを浴びる星先生をかばい、必要な助言を与える校長先生も素敵だ。
    子どもたちの討論場面が長く、堂々巡りするのでちょっと疲れるかも。

  • テレビで紹介され気になり借りた映画。
    命を頂いてるということ。
    食材を大切にしなければならないということ。
    飽食の日本で、食育として良いものとなるはずだ。
    討論での小学生1人1人のことばが、
    作られたものでものではないのは評価できる。

  • on BS まじで討論議論討論

  • D778 ブ 登録番号8667
    館外貸出禁止

  • 世の中、答えがあることばかりじゃない。どれだけ話し合っても、解決しないこと、納得できないことなんか山ほどある。

  • 小学校のクラスでブタ飼って命の大切さを学ぶ…
    最後にブタを食べるのか!?食べないのか!?

    命あるものを食べるということ
    フェアトレードにも繋がる話やけど、
    自分の消費生活を根本から考え直そうってゆう気になった。

    自分の食べるもの、買うものがどこから来ているか
    知って実感することから始まる。

  • 正直つまらない。
    子豚をめぐって小学生たちの間でいろんな問題が起こる。
    小学生にとってはそれが全てなんだろうけど
    見てる人は感情移入できないとちっぽけな問題にしかみえない。

    小学生たちに豚を活かすか殺すか決断させるような話だったと思うが、
    結果的に決断を下すのは担任の先生という裏切り。
    作者は一体なにが言いたかったのか。
    結局大人がいないと何もできないということを伝えたかったのか。

  • あるチェーンコーヒー店で、サンドイッチを目の前に丁寧に「いただきます」の仕草をした一人の女性がいた。あまりにもしっかりした動作に驚いたと同時に、いただきますの気持ちをないがしろにしていた自分に気づいた。そして、あれ以来いただきますをきちんとしなきゃと思いつつ、忘れてしまったり、恥ずかしく思ってしまうこともー。
    この映画は、結末は分かっていながらも、子供たちの本気のやり取りにこちらまで涙してしまった。「食肉豚を飼っている人だって、みんなペットと思って飼っているんだよ」っていう言葉に一番納得。生き物を食べることへの感謝の気持ちが分かった作品。これからは、しっかりいただきますと言いたい。

全173件中 41 - 50件を表示

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×