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- / ISBN・EAN: 4988013925946
感想・レビュー・書評
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2009年公開。
監督・脚本は、『時効警察』『亀は意外と速く泳ぐ』『転々』『俺俺』の三木聡。
コレ、大好きな作品です!
あの三木聡監督が、
『時効警察』のヒロイン、麻生久美子を再び撮ると聞いて、
喜び勇んで当時映画館に観に行きました(笑)
骨董屋が舞台なだけに
僕の大好きな変な骨董品の数々にいちいち悶絶したし、
(しかも、ほとんどの骨董品が全国から集められた本物の年代モノ!)
麻生久美子を愛でるための映画といってもいいほど、
ほとんどのシーンに麻生さんが出てきます(笑)
しかも、はっちゃけたハイテンションな麻生さんが凄まじくキュートだったし、
(麻生久美子ファンでコレ観てない人は絶対損してます!)
シーン毎に変わる、
カラフルでガーリーな衣装が本当に可愛いので
売店で買ったポップコーン食べるのも忘れて
終始ニヤケてた記憶が…(笑)
⬆
アホ
しおしおミロ、ドボルザーク似の容疑者、沼に沈む黒まねき猫の手、茶柱でできた凶、ニンニク丸ごとラーメン、昼飯は5/8チップ、理想の男性の写真が出てくる(!)ツタンカーメンの占いマシーン、理想の折れ釘、水道出しっぱなしジュースレース、帳尻合わせの国旗掲揚などなど、
お馴染み三木監督お得意の
ぷぷぷと笑えるシュールな小ネタが満載(笑)
非科学的なことは一切信じない元雑誌編集者の沈丁花ハナメを演じるのは、
コメディエンヌぶりがすっかり板に付いた、
我が心の女優No.3の麻生久美子。
如何わしい骨董屋を経営し、
ハナメの実の父親である「電球」を怪演するは、
懐かしの『スチュワーデス物語』の教官(笑)、
風間杜夫。
天然ボケ炸裂のハナメの母役には、
いたいけな小学生をも虜にした
愛の水中花(笑)、松坂慶子。
(そう、なんと二人は久びさに共演した伝説の『蒲田行進曲』コンビなのだ!)
そして、加瀬亮演じる、
名前がややこしい、
電気屋のパンクス青年ガス(笑)、
三木監督作品には欠かせない
名バイプレイヤー、岩松了とふせえり(実は三木監督の奥様です)、
他に相田翔子、白石美帆、温水洋一、松岡俊介、松重豊、宮藤官九郎、江口のりこ、村松利史、モデルのはな、映画監督の石井聰亙などなど、
相変わらずのバラエティに富んだキャスト陣にも注目です。
恋人にフラれ、会社が倒産し、母親はなぜか河童を探しに行き、沼に落ち、昏睡状態に…。
何をやっても上手くいかないジリ貧のハナメが、
ひょんなことから、本当の父親に会い、
父親が経営する骨董品屋の変な人たちと出会い触れあうことで、
少しずつ変わっていく。
目に見えるものしか信じなかったハナメが、
紆余曲折の末、最後に理解した、
『世の中の出来事のほとんどは
たいしたことないし、
人間、泣いてる時間より
笑ってる時間の方が圧倒的に長いし、
信じられないものも見えるし、
一晩寝れば大抵のことは忘れられるのよ。
とにかく水道の蛇口をひねれ!
そして、その嘘と意地と見栄で塗りかためられた
しょうもない日常を
洗い流すのだーっ!』
という人生の真理は、
苦しい時にいつでも取り出して思い出せるように、
自分の心の名言集に大事にストックしています(笑)
大傑作『転々』の後だけにやや物足りなさは感じるけど、
三木監督のオフビートな展開とユルさを許容できる人で、
なおかつ麻生さんや他のキャスト陣に思い入れのある方なら
深く考えずに笑って笑って、また笑って、
少しじーんとして
最後まで楽しめる作品です。
(ハナメが毎朝飲む、ミロと牛乳を絶妙の割合でミックスした『しおしおミロ』は誰もが真似したくなります笑)
ユルユルの日常を下らないと言ってしまうのは簡単だけど、
下らないことを真剣にやっている大人たちが自分は好きだし、
実は三木監督の作品って
落語の世界にある人情味と、
毎回深い真理を
ナンセンスな笑いの中に忍ばせてる気がして、
観れば密かに元気貰ってます。
さぁ〜明日も仕事頑張るかって、
いつの間にか思わせてくれてる作品って、
単純にスゴいことだって思いませんか?
(特に最近の邦画は、笑ってるうちに、ヤル気スイッチがONになるようなエネルギッシュな作品が少ないので、今こそこの作品が再評価されるべきでは!)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2009年 日本 120分
監督:三木聡
主演:麻生久美子/加瀬亮/風間杜夫/松坂慶子/相田翔子/ふせえり/江口のりこ/白石美帆/松岡俊介/松重豊/宮藤官九郎/石井聰亙/岩松了
沈丁花ハナメ(麻生久美子)はオシャレな女性ファッション誌の編集者。父は彼女が幼い頃に出て行ったきり、たまに帰る実家の母(松坂慶子)は、河童が見えたりする変な人だが、ハナメは目に見えないものは一切信じない主義。雑誌の売り上げが低迷し、心霊スポット取材に行ったりするも結局雑誌は廃刊、ハナメは辞表を出し、ニート生活に。ある日、母親が池で溺死寸前で救出され、意識が戻らなくなる。どうやら母は河童を釣ろうとしていたらしい。同じ池からみつかった30年前の古いポストに、母が沈丁花ノブロウという男に出した手紙がみつかる。その手紙にはノブロウがハナメの実の父であることが書かれており、ハナメはノブロウ(風間杜夫)に会いに行くが…。
テレビドラマの『時効警察』でお馴染み三木監督作品なので、相変わらずの小ネタ満載。キャストも主役の麻生久美子はじめ、雑誌のライター役がふせえり、スタイリスト役で江口のりこ、うさんくさい貿易会社社長役で岩松了も出演していたりして、時効警察好きなら楽しめること請け合い。その他、母親の件を調査にくる刑事役でクドカン、終盤にハナメの折れ釘を買っていく客役で映画監督の石井聰亙が出演するなど、端役まで豪華。松坂慶子と風間杜夫が両親役というのも蒲田行進曲ファンには嬉しい。
さて、父親と思しき遠縁の男ノブロウを訪ねたハナメ、ノブロウは怪しげな骨董品屋を経営しており、常連客からは「電球のおっちゃん」と呼ばれている。母の手紙のことは隠して店に通うようになったハナメは、おっちゃんと親しくしているパンクスで電気屋のガス(加瀬亮)とも仲良くなる。あるとき店に「ツタンカーメンの占いマシン」を探しているという美女・和歌子(相田翔子)がやってくる。彼女に一目惚れしたおっちゃんにガスとハナメが協力して、この昭和のゲーム機を探すのが前半のトピック。
やがてハナメも骨董屋を開業することを思いつくが、なかなかうまくは行かない。いい加減でだらしない電球のおっちゃんだが、ハナメが悩んでいるときはせいいっぱいのアドバイスをくれたりして、ハナメは彼に父性愛のようなものを次第に見出していく。しかし、ツタンカーメンの客・和歌子に夢中なおっちゃんは骨董屋を廃業して彼女と暮らすと言い出し、ハナメに100万円と引き換えに沈丁花家の古い蔵の鍵を譲り渡し…。
タイトルの意味は、かなり終盤にならないとわからないが、わかったときには「そういうことか!」とスッキリする。目に見えないものを信じなかったハナメ、そのくせ折れ釘の魅力をわかってくれる人としか友だちになれないと思っていたハナメ、子供の頃父に捨てられた(実の父じゃなかったわけですが)トラウマがあったハナメが、電球のおっちゃんやガスと出会って変わっていくのが、なかなか前向き展開で意外なほど。ラストも本当に清々しいくらいメッセージがストレートで元気が出ました。人生がうまくいかないときも、頑張れるかも。
ハナメの着ている服がいつも可愛くて、名前に由来してか、いつも花柄や植物柄。お母さんの趣味らしき実家のインテリアも同じく植物モチーフで緑基調でとても可愛かった。パンクスの加瀬亮もなかなかモヒカンが似合っていて良かった。とりあえず次にスーパー行ったらミロ(ハナメがいつも飲んでる)を買ってこようと思う(笑) -
ジリ貧OLの再生映画。
自分の人生がジリ貧だと感じたら、自分の癖や身振り、好みなど行動特徴を洗い出してみよう。
その中に復活のヒントがあるはず。
・・・しかし、途中で寝てしまった。 -
沼から色々出て来て〜〜みたいな話かと思って見はじめたら、全く違った!
悪いことが重なっても、ドロドロに落ち込むことなく、また笑って進むハナメ。
電球オヤジも ガスも 母も 一ノ瀬さんも、いい感じだ。
〝とにかく水道の蛇口をひねれ!〟
人生はそんなに ワルイもんじゃないね。 -
担当していたオシャレ雑誌の廃刊を気に編集長を退職したハナメが、
ジリ貧女子となって色々とヘンテコな出来事を巻き起こす物語。
めっちゃ面白い。
麻生久美子が主人公・ハナメを好演。
破天荒でハチャメチャだけど、どこか等身大感・日常感のある演技は、
「仁義なき戦い」を観た後の男子が、「わしゃぁ」とか言っちゃうように、
この映画を観た女子は「なのだ!」とか言っちゃうような気がする。
ストーリーも緩く伏線を張って緩く回収するあたりとか、
さり気ないおしゃれ感や疲れないリズム感とか、実に小気味いい作品。
ハナメとライター役のふせえりが自転車で伴走するシーンや、
岩松了が妻に大声で話しかけるシーン、「ざんねーん」と万歳するシーンなど、
本筋とは関係ない細かな演出に監督のセンスが光る。 -
くだらないストーリーなんだけど見終わった後には何故か心がすっきりしていました。
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日常の事がちーーっとも上手くいかなくてもいいじゃん!と思う作品
とにかく落ち込んだら観る映画です
観たあとはとりあえずハッピー!
麻生久美子さんがかわいすぎてだいすきすぎて、加瀬亮さんがパンクのくせにいい人すぎて
この映画はクセになります!
悲しくってもいやなことばっかりでも、
とりあえず水道の蛇口をひねればいいのだ!!! -
三木聡は図鑑に乗ってない虫を見たけれど、とにかくこの人はコマとコマがぶつぶつに切れていてボケとツッコミが明確に認識できるぶつぎりの漫才を見ているようで、まあ、好かない。
麻生久美子の鼻があんな形をしているのに気がついてしまい疲れた。時々ほっそりとした美人な印象の女優にいる、あの鼻筋は通っているんだけど鼻の穴のサイドがつり上がっていて肉が薄いという、鼻が好きでない。
あと麻生久美子がまあテンションの高い役をやっているんだけど、それにしてもテンション上がりすぎると音が割れるぐらいのキャンキャン声でつらい。
加瀬亮のいい映画をもっと見たい。 -
当たりすぎる。絶対に見るべき!!!!!!くだらんwwwwwwwwwwwwwww
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これでしおしおミロというものを知りスーパーでミロと牛乳を買ったのは私です。