キャピタリズム~マネーは踊る プレミアム・エディション [DVD]

監督 : マイケル・ムーア 
出演 : マイケル・ムーア 
  • ジェネオン・ユニバーサル
3.64
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  • (11)
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本棚登録 : 335
感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988102832636

感想・レビュー・書評

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  • デリバティブって言葉を誰もうまく説明できていない場面が面白いし怖いよ。

  • ムーア節炸裂、と言った内容。
    今回のターゲットは資本主義。お得意の突撃インタビューと痛烈な風刺で金融業界をぶった切る。
    ただ途中で出てくる聖書のくだりとか、ちょっと強引すぎやしないかと部分もあった。
    資本主義とキリスト教の関係はプロ倫を再読した方がよいかも。
    まぁ、資本主義に民主主義を対置して二項対立にしたほうがわかりやすいという意図もあってのことでしょう。

  • 今の日本のお偉方は、ここで描かれているシナリオをそっくりそのまま日本でも再現しようとしているだけ。

    おまけに映画では、それを阻止しようとする大衆と、曲がりなりにもそれを支援する大統領がいるが、日本にはそういう兆しは殆どない。

    アメリカ以上に致命的な気がして、益々遣る瀬無い気持ちに…

  • 本作で言われているアメリカが現在のアメリカの本質なら、もうどうしようもない。企業が勝手に従業員に生命保険をかけることを許す国(シティバンクの極秘文書の内容といったらもう死刑もの)。民間企業に少年院や刑務所や軍隊を経営させる国。個人の破産を促して金儲けをする国。高給をとるべき飛行機のパイロットが貧困である国。1%の富裕層が、国全体を牛耳る国。民主主義ではなく、カネがすべてを動かす国。社会主義と聞けば昆虫の反射反応みたく即否定する国(富裕層にかぎる)。演出過多のマイケル・ムーアを差し引いても、やっぱりこれらは否定しがたい事実。

    日本も本作で扱われているファッキン・ブッシュ期のアメリカにだんだん似てきているから怖い。国民を完全無視した議会なんてまさにそれ。
    アメリカでも、オバマ政権が終わってからがまた気がかり。トランプが当選でもしようものなら……貧者救済に傾いてはいるがそれも戦略であることは明らかなので、読めない。

    社会主義者呼ばわりされてアメリカ富裕層、つまり資本主義信奉者には嫌われるフランクリン・ルーズベルトのスピーチはすばらしかった。

  • 1%の富裕層が、国民全体の数十パーセントの富を保有しているという、アメリカの貧富の格差が、ウォール街の強欲主義的なものに原因があるとして非難する内容。
    まあしかし、自宅を担保にして、それ以上何を買ったのか、自分の返済能力をきちんと把握していたのか、ダマされる方も悪いのではと思わないでもない。

  •  アメリカを牛耳る資本主義とサブプライムローン問題を題材にした問題。
     資本主義がキリスト教に反しているのに驚いた。確かに貧富についての言及があったが、あまりにも自然にアメリカが資本主義を掲げているので、気づかなかった。もっと宗教に忠実な国かと思っていたが、そうでもないらしい。
     リーマン・ブラザーズの破綻は日本にも大きな悪影響を与えた。我が家も被害を受けた。その不況の波の根源は一部の資本家による底無しの金銭欲にあった。
     日本は資本主義社会だとずっと思っていたが、上には上がいるものだ。日本はアメリカよりもまだ民主主義的と言える。今の所は。
     サブプライムローンとは家を買わせておきながら家そのものを担保とするようなローンで、根源的には借家と大差ない。そもそもローン自体が支払い能力のない人間に高額の商品を売るための仕組みだ。車や家など、長期的かつ早急に使用される高額商品には相応の需要があるので、成り立ってしまうのだろう。車と家にありもしない幻想を抱いているパターンもあるだろう。
     サブプライムローンの破綻は、押し付けた家を回収して得られる利益に限界が来たから、だと思っていたが、事情をより複雑に考える人間もいるようだ。リーマン・ショックは多数の富豪による盛大な狂言自殺なのだ、と。全ては利益を最大限するため。リーマン・ショックを意図的に起こし、派手に苦しんで見せ、弱小投資銀行を掃討し、税金をがっぽり戴くためのビジネスなのだと。
     富豪の欲望には際限がない。最早欲望は「挑戦」と化しているのだろう。金が欲しいから稼ぐだけ。かつての自分より多くの金を稼ぎたい。金を稼ぐという行為に挑戦するという病なのだ。問題なのは、挑戦のために生きた人間を肥やしにしていること。「吐き気を催す邪悪」の発想だ。
     挑戦に酔っ払った人間は、最終的に民衆の反感を買った。全体の富が極一部に集中すれば、大多数が投票によって覆そうと考えるのは当たり前のことだ。むしろ遅過ぎたとも言える。政権が交代し、初の黒人大統領が生まれ、人々は富裕層に反旗を翻し始めた。
     映画では民主主義国家として、日本、ドイツ、イタリアと第二次世界大戦の敗戦国である枢軸国を上げている。少なくとも日本は憲法に忠実に国を動かしてきた。そこには当然アメリカの目論見も含まれていたのだろうが、民主主義化が成功したのは、憲法を与えられただけでなく、敗戦国だったのも理由の一つだろう。負けた国は勝つだけの考え方をしなくなるのだ。現に負けたのだから。だが勝った国は負けることなど考えない。勝つこと、勝ち続けることしか考えない。だから「戦わなければ生き残れない」という価値観を崇拝し礼賛する。だがやがて戦うべき敵がいなくなり、闘志の矛先は内側に向いた。本来、味方である国民同士で争い競争する破目になった。その戦いが終わる日はいつ来るのか。

  • 情緒に訴える方向に傾き気味なのではないかなあ。
    折角の主張がキレを欠いてしまったように思う。

  • 退屈だけど、1つだけ新しい知見を得たので、成績アップ。

  • 022

    アメリカにおける富裕層と貧困層の対立を描いた映画。
    高齢者が富を貯め続ける日本にも、全く同じことが言えるなと思いながら観ていた。

    多かれ少なかれ、金融業は貧富の差を促進する仕事である。
    そのことを自覚して、明日から働きたいと思う。

  • このドキュメンタリーで描かれている不正義すべてが「資本主義」によるものといえるのかな。
    修正資本主義という考え方もあるわけで、資本主義という立場を根本に置いたとしても、色々できることはあるように思う。
    逆に、資本主義を放棄しても不正義が生じることはあるわけで。

    むしろ、不正義を糾弾するために、地域住民やマイケル・ムーアのような人が声をあげられるアメリカにはまだ希望があると思う。
    その点、日本はどうだろうか。

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