シザーハンズ (特別編) [DVD]

監督 : ティム・バートン 
出演 : ジョニー・デップ  ウィノナ・ライダー  ダイアン・ウィースト 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
4.01
  • (228)
  • (275)
  • (140)
  • (26)
  • (9)
本棚登録 : 1490
感想 : 157
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142795724

感想・レビュー・書評

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  • ジョニー・デップ主演の映画の中では、やっぱりいちばん好き。

    おもちゃのようにカラフルで小綺麗な住宅地に
    ある日突然連れてこられた、
    全身黒ずくめ、両手が鋏のエドワード。

    絵に描いたように美しい町の住人たちは、見かけ通り
    エドワードがもの珍しく、自分に有益な存在であるうちは
    ちやほやし、優しげに接するのに
    彼が事件に巻き込まれ、悪意に満ちた噂が蔓延すると
    まさに手の平を返すように、冷淡にはじき出す。

    人を傷つける意図など微塵もないのに
    鋏の手を持ってしまったばかりに、傷を負わせてしまうからと
    愛するキムを抱きしめることもできないエドワードを
    つないだり、抱きしめたりすることのできる
    温かい腕や手を持った人々が、心ない仕打ちや言葉で傷つける。

    自分の気持ちを言葉でうまく表現できないエドワードの
    想いを込めたまなざしが、いつまでも心に残る名作です。

    • まろんさん
      うんうん、雪が降ると、必ず思い出す映画ですね~。

      ウォーターベッドから水がぷしゅーって、ありましたありました(笑)

      切ない映画なんだけど...
      うんうん、雪が降ると、必ず思い出す映画ですね~。

      ウォーターベッドから水がぷしゅーって、ありましたありました(笑)

      切ない映画なんだけど、それだけじゃなくて
      随所にティム・バートンらしい
      茶目っ気のあるシーンが織り込まれてて
      それがまた素敵でしたよね!

      私もウィノナ・ライダーは大好きで
      特にこの作品の彼女は妖精みたいにかわいかった!

      この作品や『若草物語』でのイメージがあまりに強く残っているので
      『ブラックスワン』の鬼気迫る先輩プリマが彼女だとは
      パンフレットを見るまで全く気付かなくて
      ものすごくびっくりしました!
      2012/05/30
    • AYUMUさん
      フォローありがとうございます。AYUMUです。

      この映画は、テレビでちょっとしか見たことがないのですが、
      まろんさんのレビューを読んで、感...
      フォローありがとうございます。AYUMUです。

      この映画は、テレビでちょっとしか見たことがないのですが、
      まろんさんのレビューを読んで、感動してしまいました。。
      今度ぜひ見てみたいと思います。

      まろんさんは丁寧であたたかいレビューを書かれるんですね。
      私もこんな感情のこもった文章を書けるようになりたいです。
      私の拙いレビューを読んでいただいたみたいで、
      ありがとうございます。(*^^*)

      まろんさんとは好みが合うようで、
      レビューを見て読みたくなった本がたくさんありました。

      これからも楽しみに読ませていただきます^^
      2012/05/30
    • まろんさん
      AYUMUさん、コメントありがとうございます♪

      私こそ、AYUMUさんの本棚、楽しみに見せていただいてます!
      私のレビューは感情過多になり...
      AYUMUさん、コメントありがとうございます♪

      私こそ、AYUMUさんの本棚、楽しみに見せていただいてます!
      私のレビューは感情過多になりがちなので
      ポイントを絞って、キラっと輝く言葉が書ける
      AYUMUさんのようなレビューには、すごく惹かれてしまいます。

      この映画は、まだ若い頃のジョニー・デップの
      ういういしさがほんとに胸にしみるので
      機会があったら、ぜひ観てみてください(*^_^*)
      2012/05/31
  • 雪嵐の降る町。お祖母さんが孫娘をベッドに寝かしつけている。
    孫は『どうして雪が降るの?』と聞くと、祖母はその問に答えて話し始める。
    「あの窓から見える山の上の屋敷に老発明家(ヴィンセント・プライス)が住んでいた。彼は人間を作るのにも成功し、その人造人間はエドワードといって、両手はハサミのままだった…」。
    小さな町に住むボッグス一家は、夫ビル(アラン・アーキン)、妻ペグ(ダイアン・ウィースト)、高校生キム(ウィノナ・ライダー)、小学生ケヴィンの4人暮らし。
    ペグは化粧品のセールスをしてるが、新規開拓にと山の上の屋敷を訪ね、そこで出会ったエドワード(ジョニー・デップ)を途端に気に入り、家へ連れ帰る。
    両手のハサミを最初は持て余していたエドワードだったが、ある時ハサミで庭木を美しく動物の形に刈り取る。
    続いて近所の犬の毛や、奥さん連中の髪もモダンにカット。エドワードは近所の人気者になる。
    一方、キャンプに行って不在だったキム(ウィノナ・ライダー)が家に帰って来るが、最初はエドワードを毛嫌いする。
    キムのBFジム(アンソニー・マイケル・ホール)は、エドワードを使って父親の金を盗ませようとするが、金庫の警報装置が働き、エドワードは警官に取り押えられる。
    彼は、キムのことを気遣って一切弁明しない。
    この事件から、周囲の人はエドワードを避けるようになった。
    クリスマスが近づいた夜、エドワードは氷で天使の彫刻をしていると、削った氷が雪のように舞う。
    その雪の中、キムは踊りを踊るが、エドワードに近づいた時にジムが声をかけ、キムは手をハサミで傷つけられる。
    心配するエドワードをジムは脅し、追い出してしまう。
    ジムが許せなくなったキムは絶交を言い渡す。
    町を彷徨うエドワードのせいで町は大騒ぎ。警察も出動する。
    再びキムの家に帰ってきた彼に、キムは「抱いて」と言うが、彼にはできない。
    腹いせに飲酒運転するジムの車がケヴィンを轢きそうになり、エドワードは助けようとするが、逆に傷つけてしまう。
    町の人々の非難の中、エドワードは山の上の屋敷に逃げ込む。
    心配になったキムは彼を追うが、ジムまでもが追い、いさかいの末、エドワードはジムを殺してしまう。
    屋敷まで押し寄せてきた人々に、キムはエトワードは死んだと告げた。
    実は冒頭の祖母はキムであり、数十年たった今も、エドワードはキムのために氷の雪を降らし続けているのだった。
    ティム・バートンは、ハサミが手になってしまった人造人間エドワードを通じて、人より優れた才能を持っていても上手く周りとコミュニケーション出来ない自分のような孤独な人間の悲しさを表現したかったそうです。
    移り気で無責任な郊外の人間を悪意たっぷりに描いていたり、ティム・バートン独特のダークファンタジーが、楽しめます。
    特に、ウィノナ・ライダー演じるキムのために、エドワードがハサミで氷の像を作る時に、削った氷が雪のように舞い落ちる中、ウィノナ・ライダーが雪の中で踊るシーンは、美しくも切ない感じで、印象的です。

  • 原題:EDWARD SCISSORHANDS (1990年)

    両手がハサミの人造人間をジョニーデップが演じる、ラブファンタジー。

    結構面白かった。
    あんまりファンタジー自体そこまで観た事はないのだけど、イメージ的にお城などはチョット隔離された所にあるイメージ。
    だけど、この世界は街から本当に近い(笑)
    それが何故かワクワクした。
    そして、街全体が良い意味でオモチャ感溢れてる。
    インテリア、ファッションもカラフルで可愛く、その辺も併せて楽しめた。

  • 「雪はどうして降るの?」から始まる物語。
    パステルカラーの街も映像も美しく、ファンタジーは苦手なはずなのに、この映画は何回観ただろう。

    両手がハサミの心優しい主人公。人間に翻弄され、
    喜劇から悲劇に変わっていく過程が何とも悲しい。
    人を喜ばせたはずのハサミで、人を傷つけたり、
    愛しい人を抱きしめる事も出来ないもどかしさ。

    唯一無二の素敵な映画だと思います。

  • 人が踏み入らない大きな屋敷で暮らすエドワード。
    エドワードはかつて屋敷に住む発明家に造られ、両手はハサミ。

    ある日、化粧品の訪問販売を行うペグが屋敷に訪ねてくる。
    ペグの家に招かれ、未知の世界での生活が始まる。
    そんなエドワードの純粋な心をテーマにした話。

    「道でお金を拾った時、誰も見ていなかったら、そのお金をどうするか?」
    その問いの答えが気に入りました。

  • これは超有名な映画ですね。
    公開は'90年だけど、観たのはもうちょっとあとで
    中学生の頃TVで観たかビデオで観たかどちらか。
    その時以来で観ましたが、この映画は細かいとこまで覚えてました。

    一番印象に残ってたのは、あの町。家のパステルカラー。
    当時すっごい強烈でした。
    ロケ地はフロリダで、劇中でも「雪が降らない町」の設定なんだけど
    あの街並みは実在の場所でロケしたそうで・・・
    パステルカラーは塗ったものだと思ってたんだけど・・・違うのか!?

    この住宅街の一見かわいいパステルカラーと、エドワードと城のモノトーン=ダークファンタジー。
    しかしその見た目とは逆に、住民の心の冷たさ・醜さや空虚さと、エドワードの無垢な心が
    ちょうど対になって対比させられてます。

    恋愛映画として有名だし、TSUTAYAなんかでも恋愛コーナーに置かれてますが
    今観るとキム(ウィノナ・ライダー)がほんと・・・クソ女すぎる・・・
    調子がよすぎるんですよこいつ。
    キムがエドワードのことを急に好きになるんで、恋愛部分が唐突なんです。
    「抱きしめて・・・」じゃねえよクソ女!っていう。
    その点含めて、エドワードがもうものすごくかわいそうすぎるっていう
    それだけの映画なんです。
    ティムさんはオタクだからこういう恋愛を描くのは実は苦手なのかも。

    ティムさんの映画といえばやっぱりジョニー・デップで
    この映画は彼の代名詞ともいえる作品ですよね。
    いつも同じ俳優を使う場合、監督の分身である場合が多くて・・・
    スピルバーグ作品だとリチャード・ドレイファス、
    デヴィッド・リンチだとカイル・マクラクラン。
    ジェームズ・キャメロンの『タイタニック』だとビル・パクストン。

    だからこの映画のエドワードも、ティムさんそのもの。
    であると同時にジョニー・デップの分身でもあると思う。
    ハサミ男って・・・『エルム街の悪夢』かよ!ってw
    ハサミがついてるから顔を引っかいちゃって傷だらけですけど、
    あれは完全に自傷行為のことで・・・デップも子どもの頃に自傷癖があって。

    自傷行為といえばゴス→エモに結びつき易いんですけど、
    永遠のゴス少年の映画でもあって・・・
    ティムさんはキュアーのロバート・スミスが大好きで。
    オタク少年でいじめられてたから、この頃の作品では
    世の中に対する恨みとか、世間の無理解の哀しさとか
    そんなのが強烈に出てます。
    そして異形のものに対する愛情。

    世の中に対する恨みは『バットマン・リターンズ』で
    世間の無理解についてはこの『シザーハンズ』。
    こないだ観た『地球の静止する日』なんかもそうだったけど、
    人間は理解できないもの→恐怖や差別 にすぐ結びつくんだぞ!
    すぐ手のひら返すんだぞ!!
    俺はオタクで、だから他人に理解されなくて孤独でいじめられてたんだぞ!
    っていう、そんな映画です。

    細かいところだと、ティムさんは自分が好きなものについて
    映画の中ではっきりと示すんですけど
    植木を恐竜の形に刈り込むのは『ゴジラ』や『原子怪獣現わる』。
    ハリーハウゼンがもう大好きでしょうがない人だから。
    あと、エドワードの生みの親の発明家の役者さん、ヴィンセント・プライス。
    こういう人を出してきたら、「あ、これティムさんが好きってことなんだな」
    ってことなんですよ。
    昔のホラー映画に出てた方ですけど、やっぱり大ファンらしくて。
    これが遺作になっています。

    完全に忘れてたのは、エドワードが元々何だったか?ってところ。
    千切りマシーンw
    『ターミネーター』で有名なスタン・ウィンストン師が作ったのは
    たぶんここの全自動クッキーマシーンなのでは。

    登場人物でいうとお母さん(ダイアン・ウィースト)だけが最高。
    『ハンナとその姉妹』が観たいんだけど・・・置いてない。


    全体的にいうと恋愛映画部分はクソなんですが、
    他の部分が大好きなんですよね・・・。
    ウィノナ・ライダーは顔が大好きなんだけど・・・
    キムはほんとクソ女で・・・
    ウィノナだとやっぱり『ビートルジュース』の方が好きだなあ。

  • 鋏の手のまま独りぼっちになってしまった人造人間の切ない恋物語。
    いやらしい好奇心や手のひらを返す卑怯さ…人間の嫌な部分の表現が的をついていて、怒りと悲しさでいっぱいになりました。
    その分、人造人間の心の優しさがとても愛しい。
    庭師や理容師としての腕が良くたって、自分の手は大切な人を傷つけてしまう…どれほど不甲斐なかったことでしょう。
    愛し合えた2人の、悲しい別れが切なすぎました。
    毎年街に雪が舞うのは、永遠の愛の形。
    考えさせられる主題と、ティム・バートン監督の芸術的な世界観、そしてジョニー・デップさんの表現力に感無量。

  • 御伽噺というのは、実は哲学なんかよりも深いなあと思う。寓意も人それぞれ何を感じ取っても許されるし、一人の人間の感性の問題なのだ。誰かのためを思ってしたことが、取り返しのつかない事態に発展する悲劇。自分ひとりだけ全てを背負って姿を消すヒーロー。何でこんなに切ないのか。その切なさがないと完成しない作品だった。

    (20120731)

  • すごく切なくて、暖かい気持ちになれる。
    常識とか道徳とかを知らない主人公の判断の基準は、好きな人にどうしてあげたいかということ。
    世間知らずゆえにすごく不器用だけど、すごく綺麗な心を持ってるエドワードは素敵でした(*′艸`*)

  • 「シザーハンズ」は1990年に公開されたアメリカ映画だ。監督は「チャーリーとチョコレート工場」、「ビッグ・フィッシュ」、「不思議の国のアリス」などを手掛けたティム・バートン。人造人間と少女の恋を描いたSFファンタジーである。

    舞台は雪嵐が降る町。化粧品のセールスをしているペグはある日商品を売りに山の上の屋敷を訪れた。そこで出会ったのが、両手がはさみの人造人間エドワード(ジョニー・デップ)だった。彼は、亡き発明家に造られている途中であったため未完成であった。ペグの家に住むことになったエドワードは生活に慣れずにいた。両手がハサミのため自分でコップを掴むのも難しく、ハサミの使い道に困っていた。ある時、エドワードは庭木をハサミで動物の形に刈り取り、近所の犬の毛や奥さん連中の髪などをカットし、一躍人気者となった。しかし、皆に好かれていたのも束の間、とある事件をきっかけにエドワードは周囲の人々に嫌われるようになる・・・。

    エドワードが唯一コミュニケーションを取ることが出来る方法はハ サミだ。彼は未完成な人造人間のためしゃべることができず、両手も自由に使えない。そこで、エドワードはハサミを使い芸術作品を作り、人のために役立とうとすることで他者と会話しているのだ。山の上の城での孤独な暮らしを続けてきたエドワードにとって、コミュニティに属すのは安易なことではない。人は他の人たちに好かれているという満足感を得るために、他者に優しくすることもある--周囲の人たちに「承認」されたいのだ。エドワードは喋って愛情表現が出来ない分、ハサミで町の人々から承認を受け取るしかない。最終的には、エドワードは生まれ持ったハサミで人を傷つけてしまい、人々に恐れられるようになる。町の人たちはエドワードのハサミがどのような行動を取るかで彼の意図を判断しているため、人をハサミで切ってしまった彼は人々に殺意があると間違って理解されてしまったのだ。彼はハサミを通して人間関係を築き上げ、ハサミのせいで自ら孤独な世界へと帰っていった。劇中の最後のシーンで、エドワードが氷の彫刻を掘り雪を降らせているが、これは彼の涙だ。人間とうまくコミュニケーションが取れない純粋なエドワードの悔し涙だ。

    エドワードの外見は正直不気味だ。 バートン監督の作品、例えば「ビッグ・フィッシュ」、「チャーリーとチョコレート工場」、「不思議の国のアリス」等など主人公が不気味な見た目をしている。映画は監督の過去が投影されていることを考えると、エドワードはバートン自身なのだろう。内面は良いやつでも、人とうまくコミュニケーションを取ることができず見た目も不気味なため人に避けられてしまう--他者と繋がることを苦手とする自身の悲哀を描いた秀作だ。

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