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- / ISBN・EAN: 4523215056328
感想・レビュー・書評
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泉駅前古内
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イランにもいろいろな音楽があることを知れた映画。Take it Easy HospitalのHuman Jungleは特に衝撃でした。
(スタッフ:♂:30代) -
KASI AZ GORBEHAYEH IRANI KHABAR NADAREH
2009年 イラン
監督:バフマン・ゴバディ
出演:ネガル・シャガギ/アシュカン・クーシャンネジャード/ハメッド・ベーダード
以前『ペルセポリス』というイラン出身の女性監督の映画を見たときに、イランという国の音楽に対する規制の厳しさに驚いたのですが、本作も、そんなイランの状況に改めて驚かされました。好きな音楽を聴き、好きに演奏したいだけ、たったそれだけのことで逮捕されてしまう。そこから逃れるために法を侵しても国を逃れたい。平和で自由な日本で生まれ育った人間には、それを実感として感じることは正直難しいです。でも彼らがそれほどまでに音楽を愛する気持ちだけはわかるから、夢は「アイスランドでシガーロスを見ること」って言葉に、それだけで泣けちゃうんだよなあ(涙)
まるでドキュメンタリーのようでありつつ、実際のストーリーはフィクションですが、登場するミュージシャンたちは皆実在で(狂言回しのような便利屋役の人だけが俳優)、ヘビメタ、ラップ、ワールドミュージック、R&B、そしてロック、ありとあらゆるジャンルのアーティストが登場します。どのバンドもカッコよいし、音楽そのものが規制される国で彼らはジャンルを越えて助け合おうとしている。自由への渇望と、音楽への愛。なんだかそれだけで無闇に泣きたくなる作品でした。
(2011.01.31) -
イランの映画。ロックを愛して止まない若者が地下に潜り自分たちの目指す音楽を追求する。どうやって撮影したのかと思ったらwikiによれば無許可らしい。道理で生々しい映像だ。前半でCDを聴くシーンではピントが定まらず、演出とは思えないからただのミスなのだろうがそのまま映画にしてしまうところがすごい。いろんな音楽が流れるけどそのどれもが素晴らしい。とくに牛小屋で演奏するメタルにはしびれる。自分の好きな音楽すら演奏ができない国がこの世界中にはあると思い知らされる。ある意味では「グローバルメタル」のようでもある。物語の終わりは予想できたがやはり切ない。街中をバイクで走るシーンも印象的だ。
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映画館で観ました。
自由の規制への批判も込めた、イランでの音楽映画。音楽映画と言えば、アイルランドの『Once』以来でした。『Once』が好きな人なら、これも好きかと思います。
内容は、音楽のPVの映像と、ドキュメンタリー形式の映像を繋げたような構成。フィクションでありながら、リアルでもあります。解説にあるとおり、「出演者のほとんどは実在のミュージシャンたち。主役の2人、アシュカンとネガルは撮影が終了したわずか4時間後にイランを離れ、今はロンドンで活動している。つまりこれは、彼らの実際の経験に基づいた物語でもある(略)そして本作を最後に、監督自身もイランを離れた」ということなのです。
『亀も空を飛ぶ』とは全く違うタイプの映画。監督の多才さを感じます。 -
当局の弾圧をかわしながら、インディー音楽のユニットで活動する若者二人。ロンドン行きを夢見るふたりは、資金を得ようとコンサート開催を思い立つ。
西洋文化が規制されるようになったイランで、当局の弾圧の中でも自分の愛する音楽を生み出し演奏する若者たちを描いた青春群像劇。テヘランの今をリアルに映し出した作品。
ドキュメンタリー調なので、とても退屈。イランでのミュージックシーンというか、文化と宗教の足枷に自由への苦悶を抱える若人。
まるで、文化大革命だな。こりゃ。 -
イランでは西洋の文化が規制されており、ロックやヒップホップやテクノやらの音楽は、演奏やイベントの企画ができない。ただ音楽を自由に楽しんでいるだけで、問答無用で刑務所にブチ込まれる。そんな中で、それでも若者たちは自由な音楽を求める。そんな話。
神の名の下につくられた国で、抑圧される文化、野放しにされる格差、抑え込まれる自由と希望。主人公が、「いつかアイスランドに行って、シガー・ロスのライブを観たい」というセリフが良い。
途中で流れていた音楽がどれもカッコ良い。そうか、イランにもカッコいいロックがあるのだな、などと思ったり。
全然ハッピーエンドでもなんでもないし不当である、ちょっとグダグダしてるのだけど、映像は綺麗だし地味なよさがある映画。 -
音を楽しむのがこんなに大変なんてあんまり想像できない。でもだからこそ大事なのかも。(ゆ)
イラン、インディーズバンドの貴重なミュージッククリップを見た気がした。それこそ命懸けの。(ぶ) -
途中まで、未知のイランでのリアルな生活が描かれていて非常に興味深く、登場人物の軽快なやりとりがほほえましかった。ラストが…。