蜘蛛男 [Kindle]

著者 :
  • 東京創元社
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感想・レビュー・書評

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  • 前に読んだ『魔術師』の一つ前に当たる長編。
    いわゆる通俗ものの第一弾だが、これは作者の意図というより連載元たる講談社の方針らしい。
    女優の誘拐事件辺りで真犯人の見当は付くし全体の三分の二ほどで正体も明かされるが、その後の犯人視点による倒叙的冒険活劇を蛇足と取るかエンタメと取るかで評価は大いに分かれそう。
    女優のその後とか従来の路線からは考えられない展開だし。
    猟奇の果てをパノラマで見せんとする乱歩らしさは健在なので、別段ミステリ乱歩に拘りがなければ、通俗路線の先駆として割り切って楽しむのもありだろう。

    自註自解より抜粋→"しかし、噂に聞いていた書き直しを命ぜられるということも 、私の場合には一度もなかったし、編集者の対応も他社に比べて丁重をきわめ、原稿料も格段に高いので、つい私は講談社党になってしまって、同社の諸雑誌に連載ものを書き続けるようになった"
    ……先生、あけすけに書きすぎです。
    まあ、おかげで筆が進むようになったのだから喜ばしい限りではありますが。

  • 面白いです。昭和の初めの作品にしては読みやすい。
    名探偵の誉れ高い畔柳博士、蜘蛛男に対してやることなすこと頓珍漢で変な動きと思ったらやはり………。新しい探偵の登場かと思ったが、そんなことはなくて真打の明智小五郎もしっかり登場して事件を解決する。助手の野崎氏もう少し早く気づけよと思うが、やはり義足に騙されるのだな。

  • 残酷で、妖艶で、、、、他のストーリーより衝撃は少なかった。
    執拗なほどの計画と罠ととんでもないトリックと、凡人では考ええないと思います。

    途中で犯人はわかってしまうが、そこがメインではなく。
    犯人逮捕と思いきや、どんでん返しのどんでん返しがあり、話は続いていく。
    また犯人を綺麗に逮捕することより、残忍な世界を完成させることに重きがあるような錯覚に陥る。

    いっきに読めた本でした。

  • 昔読んだ少年向けのリライト版からカットされた部分が一番面白かったw
    それにしても浪越警部のボンクラぶりにはイライラする。

  • くどい

  • 借りた
    半分くらい読んで犯人わかった
    だって明智さん主人公でしょう?

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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