- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988111288950
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
凄腕の使い手である高倉信吾は出生に秘密を持ち数奇な運命をたどる。淡々と描かれるが20歳半ばにしてようやく会えた実の父との対面。非情にも突き放されるのは残酷。虚無的に生きる信吾が大目付に殉死し、水戸で果てるまでが後半。なんという人生。何も知らずに育ち、全国行脚した20代前半までが一番幸せだったか。演出的には水戸のだだ広い屋敷。襖を開けても開けても大広間。主人は見つからず必死に探し回らせるのは、まるで和のラビリンスのよう。
-
悪いけど,わたしにはそのよさが分からなかった。NHKがせっかく4Kで放映してくれたのにね。木の枝で闘う場面は,印象的ではあったけど。なんか,暗いんだよなあ。映像は大変キレイですよ。これがカラーなら…と思う場面もいっぱいでした。
《NHKプレミアムシネマ》の解説を転載
主演・市川雷蔵、名匠・三隅研次監督の「剣」三部作の第1作。「眠狂四郎」シリーズで知られる柴田錬三郎の小説を新藤兼人が脚色、数奇な運命に翻弄される美剣士の虚無と孤高の半生を描く傑作時代劇。小諸藩士の高倉信吾は、3年間の武者修行を終え故郷に戻ってくるが、策略によって父と妹が惨殺されてしまう。死に際の父から自らの出生の秘密を聞かされた信吾は…。映像と音声を最新技術で修復した4Kデジタル修復版での放送。 -
終盤に主人公が刺客に襲われる場面で「こんな小説を読んだことあるぞ。確か『梅一枝』ってタイトルだったな」と思って調べたら、まさに本作の原作が柴田錬三郎の「梅一枝」でした。そりゃいいに決まってる!
「梅一枝」は柴田錬三郎の短編集の中の一編で、そんな有名な作品ではない(はず)。なのになんで覚えているかというと、丸腰で敵に襲われた主人公が、床の間に活けてあった梅の枝で戦うシーンがあまりに鮮烈だったからです(逆にこのシーン以外は何も覚えていない)。
映画としては、この主人公の運命の変転が印象的なエピソードを交えてコンパクトに描かれます(彼を巡る女性たちの生き様が凄まじい)。しかしながら、件の最重要シーンから衝撃のラストに至る展開までもコンパクトなのが勿体ないなぁ。もっとコテコテな演出でドラマチックに描いてもよかったのになぁ。
とは言え、自分の記憶に埋もれていた読書の記憶が蘇ったのありがたい。また原作読みたいな。 -
TVにて
古い映画だけれど、淡々と話が進み場面の切り替えも早くえっと話に置いてきぼりを食らわされそうになる。斬ることが物語の中で象徴的に扱われ、ただのチャンバラ劇ではない。思いがけず面白かった。 -
時代劇がふと見たくなって見てみた。
思想がなにか古いな、と感じた。柴田錬三郎だからか。それにしても主人公は近しい人が皆死んでしまって、あげくに・・ う~ん、悲しいよう。市川雷蔵はじめ俳優の目張りがきりり。
1962
2018.12.27レンタル -
冒頭、異様な刺客のカット割りとキャメラ割り、そして処刑される女優の表情がすごい。
草原や河原での立ち回りは、ヒキ気味の移動ショットに引き込まれる。
市川雷蔵と柳永二郎の茶室での問答も。狭い空間なのに広がりがあり、魅せられた。 -
短い時間に詰め込んであるのでそれぞれのエピソードがちょっと素っ気ない。その分、主人公の人生の虚しさみたいなものも感じるけれど。数奇な運命の剣士に市川雷蔵はよく似合う。殺陣や所作が綺麗で無表情で語ることのできる役者さんだなあ…
人体真っ二つは他の方のレビュー観るまで気付かなかった。ずいぶん遠目だし予告編と違うので。なので「え~~っ?!」とは思わなかったです。