- Amazon.co.jp ・電子書籍 (193ページ)
感想・レビュー・書評
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悪くはないが、私向きではないような。
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綺麗事なし知恵と道具と生命力で終末を生き抜くしぶといクズどものサバイバル活劇。
間に挟まれる装備解説も細かく作られていて楽しい。 -
文明が滅びた後も弱肉強食の関東大砂漠で生きる子供の話。
弱肉強食の砂漠で子供が生き残れるかというと、普通は生き残れないだろう。
腕力のない子供が弱肉強食の世界で生きるには、大人と腕力勝負していてはダメで、腕力の差を埋める道具が必要だ。つまり、銃だ。
銃を持っていても、経験豊富な大人と勝負しても普通は勝てないので、奇策を武器に戦うことになる。
奇策を駆使しても、経験豊富な大人に必ず勝てるわけではないので、勝てなくても問題ない部分で勝負することになる。つまり、仕事だ。砂ぼうずの場合は便利屋。
どんな仕事でも必ずやり遂げるのは大人でも難しいものだ。大人でも難しいんだから、子供にはもっと難しいが、砂ぼうずは必ずやり遂げる。その執念とセコさとガメつさが本作の魅力だ。
どんなシチュエーションでも全く諦めない執念、あるものは何でも使い、どんな小さな利益も確保しておくセコさ、ガメつさ。そういう、生き残ることに対する強い拘りがすさまじい。生き残ることに対する強い拘りは、怨念かと思えるほどすさまじいまでの欲望で支えられている。
そういう欲望こそが一番魅力的で、いい。