- Amazon.co.jp ・電子書籍 (206ページ)
感想・レビュー・書評
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2012年発行の電子図書版。2006年の時点の原稿を元にしているという。
著者はかつては総連に席を置き、総連の活動に希望を持っていた在日朝鮮人である。金日成の「革命業績」に疑問を持ち、その真実を解き明かしたことにより、総連から追放されたという。
総連結成の背景からはじまり、総連内部での支配権を巡って内紛が起きたり、その「理想」が捻じ曲げられたりする過程を描きつつ、在日朝鮮人の権利を守るために結成されたはずの総連が、在日朝鮮人の権利を踏み躙る団体へと変質していく様子を記している。
個人的に関心を持っている元総連の副議長、金ビョン植についてもページが割かれていたのがよかった。彼は、総連を大きく「崩壊」に向かわせた一つのきっかけでもあったからだ。
詳しい内容は同書を読んでみてほしいが、一番強く感じたのは「一般の在日の人たちがよく総連についていったな・・・」ということだった。この日本社会で、北朝鮮と変わらないような統制が行われているのである。そして私たち日本人はそれに気づいていないのだ。
総連はもはや大きく力を失ったが、「帰国事業」などによって家族、親族を北に送った人々は、いまだに北朝鮮や総連のいうなりにならざるを得ないという状況の下で暮らしている。そういう人々の存在について考えてしまう内容であった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
当初在日の希望であった総連が、なぜ北の走狗になり、寧ろ相手にされなくなってきたのかを、元総連の在日が語る。
正直。
語るに落ちた、という感じ。
いや、多分赤裸々に書いているので、当時まで表に出てこなかった内情とか出てて、そういう意味では良いと思うのだが、これって、在日向けに書いてるのか。どういう意図で?
おじさんのような日本人からしたら、やっぱり戦後の、どさくさで暴力と恫喝で日本に確立した利権。他国に交わるでもなく、その国を尊重しようともしない、色々と問題のある国の工作機関と内ゲバ。
ま、史観が強制連行とか、日本が一方的に悪いとか、半島人が理想に燃えていたとか、そういう人だからそもそもなんだけど、設立に共産党が噛んでるし、当初の資金の一番大きいのが、「強制連行」の未払い資金を日本にたかり、それを殆ど本人に渡さず、日本共産党と山分けにしたって、恥もてらいもなく書いてるんだから。
民族差別と軽々に言うな。
こう言うことを恥じない民族を信じろと言う方がどうかしてる。それに誠実に答えようとした、まあ、色々と問題はあるのだが、その国になお、自分たちを特別別扱いしろと言う発想。それは、差別撤廃とは言わない。
気持ち悪くなる本。寧ろ読んでよかった気がする。