ＡＶ女優（上） [Kindle]

著者 : 永沢光雄

• 文藝春秋 (1999年6月10日発売)

感想・レビュー・書評

[ちゃりさんの感想 · 2023年11月19日]

AVもAV女優もあんま知らんのになんで読む気になったのかといえば、著者の別の本を読む前の肩慣らしのつもりであった。

1991～96年頃の雑誌連載記事をまとめたもの。顔を見てもピンとこないが、名前に覚えのある女優も何人かはいる。
読み始めにはスケベ根性もあったが、読んでいるうちに当時の空気感とでも言うべきものを感じるようになって、読み方が変わった。バブルの最中から残り香の漂う風景を感じさせる前半から中盤、なにかを試すように著者が書き方を変えてきた中盤以降は、時代が変わったこともまた示していたように思う。

少子化問題が叫ばれて久しいが、その遠因ともいえるかもしれないものが、本書から垣間見える気がする。
男も女も無責任な時代というものはたしかにあり、その反省から現代はそうあるべきではないと姿勢を正した。
それがよいこととは全く思わないが、無責任無放任であったからこそ人口は増加できたのではないかと。両親がともに子供の養育を放棄するケースは決して珍しいものではなく、親がなくとも育ってしまった子もまた珍しくはなかったようだ。失ってしまったカオスを移民で補っているのは皮肉がすぎる。

[kei_mさんの感想 · 2017年5月17日]

1991年から96年にかけて、AV女優へのインタビュー集。
一人も知らないが、それなりに面白かった。
(電子書籍 kindle)