NHK「100分de名著」ブックス ブッダ 真理のことば NHK「100分de名著」ブックス [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 仕事に疲れて(人間関係と、仕事量)なんとなく見たNHKオンデマンド"100分de名著"、詳しく知りたくて書籍を注文。諸行無常というのなら、人間関係も1年程で移動があったり、逆に仲良くなったりすることもあるのかな。諸法無我というのも、どうせ自分はそのうち死ぬのだから、次世代を生きる人々が生きやすい世の中を作る役に立ちたいと思えるようになった。
    瞑想することで無明をなくし、客観的に見られる様になるとある。でも、考える前提知識がなく、現実を知らなければ、いくら瞑想しても客観的判断は下せないと思うのだが。そのを補うのが八正道なのかな、とするとこちらも瞑想と同じくらい位大事ですね。

  • 原始仏教「釈迦の仏教」の考え方がとても論理的にわかりやすく説明してくれており、仏陀の説いた考え方の理解が少し深まった気がする。本書では「ダンマパダ」(”真理の言葉”という意)という仏陀の時代に近い原始経典の紹介を通して、仏陀の教えとは非常に合理的・論理的で現代科学の考え方にも一致していると説明している。「釈迦の仏教」は、中国から輸入された日本の大乗仏教とは全く異なり、超越した神秘的な存在などない自己鍛錬システムに他ならない。物事を正しく理解し「一切皆苦」、「諸行無常」、「諸法無我」の真理を理解し、自分が無明(ものごとを正しく、考えることを欠如しているという本質的な暗愚)であることに気づくことからスタートしなければならないことだとする。そもそも自我などというものがないという考え方が新鮮だった。自我などはなく部分の集合体があたかもそういったものがあるように錯覚させているだけだという。
    あらゆる煩悩から解放され、絶対的平穏の境地「涅槃寂静」に達することが仏陀の教えの究極の境地なのだが、普通の凡夫には達し得えるのは難しいだろう。ただ、この合理的な考え方は取り入れたい。日々の仕事では人間関係のストレスにも悩まされる。まずはそこから解放されたいものだ。

  • 再読のはずなんだがあまり覚えてないな。最初期の仏典の概観から始まって、そのうちの「ダンマパダ(邦題が「真理のことば」)」の話を、本当に軽くしていく本。とてもわかりやすく読みやすくはあるが、薄い本であり突っ込んだ内容を期待するものではない。読み終わったら最後にある読書案内から次を探すのが正しい読み方そう。

  • 「この世の本質は苦だ」

    絶対的な自己存在などない。諸法無我
    老、病、死と離れることができず、そのうえ誰にも救ってもらうことのできない苦しみ

    大乗仏教は救世主の存在を認めているが、ブッタの説く仏教はそうではない。小さい頃、大乗仏教は心が広い宗教だと思っていた。今思うとそうではない。結局他人任せ。自分を救えるのは自分しかいないのだ。

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著者プロフィール

1956年福井県生まれ。花園大学文学部仏教学科教授。京都大学工学部工業化学科および文学部哲学科仏教学専攻卒業。同大学大学院文学研究科博士課程満期退学。カリフォルニア大学バークレー校留学をへて現職。専門は仏教哲学、古代インド仏教学、仏教史。著書に『宗教の本性』(NHK出版新書、2021)、『「NHK100分de名著」ブックス ブッダ 真理のことば』(NHK出版、2012)、『科学するブッダ』(角川ソフィア文庫、2013)ほか多数。訳書に鈴木大拙著『大乗仏教概論』(岩波文庫、2016)などがある。

「2021年 『エッセンシャル仏教 教理・歴史・多様化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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