僕と『彼女』の首なし死体 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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  • 同居生活をしていた『彼女』の首を切り落としてハチ公の台座に置く主人公。センセーショナルな事件に世間が騒ぐ中、ある日、自宅で冷凍保管して毎夜眺めていた『彼女』の胴体から、何者かの仕業で『彼女』の指が切り取られていて…。
    …というあらすじから連想される猟奇性や、恋愛感情がもつれたドロッドロしたミステリーを期待した読者(←私です)には少々もの足りない読後感となってしまいました。

    前半はおもしろいです。
    なぜ主人公は『彼女』の首を切り落としハチ公に置いたのか? 主人公と『彼女』にどんな過去があったのだろう?
    そして、いったい誰が『彼女』の指を持ち去ったのか?
    主人公はエリート商社マンとして社内で活躍しているが、事件の犯人と知れたらどうなってしまうのだろう?
    などなど、スリルある展開がアクションとともに描かれていきます。
    中盤の地震の場面も、主人公の苦悩にハラハラしながら(冷凍庫の懸念)、いっぽうで主人公の頭の良さや冷静さに感心しながら、おもしろく読み進めました(ここまでのあらすじは裏表紙に紹介されている通り)。

    ただ、ラスト近い後半はすこし拍子抜けというか、確かに謎は解けたし伏線も回収されたけれど、いまひとつ感情を揺さぶられませんでした。ストーリーとしてはせつない展開ですが、せつなさは特に感じられず。主人公の葛藤が少ないゆえに共感できなかったからなのか。主人公の性格ゆえに起きた事件と解説にありましたが、せっかくの性格設定ならわざわざミステリーや殺人にしなくても他にもっと豪快で愉快な題材があったのでは??

    推理という点でも真犯人はわりとあっさり予測できてしまいました。

    総合的に、決して悪くはないのですが(前半はおもしろかった)、特別残るものもなかったかなぁ、というのが正直な感想です。うーん…。

  • 面白かったとも、面白くなかったとも、何とも言えないので★なし。

    話の進め方に慣れず、なかなか読み進まなかった。
    読み終わった時は、ともかくホッとした。

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