- Amazon.co.jp ・電子書籍 (310ページ)
感想・レビュー・書評
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既に起訴が行われている被告人(求刑は死刑)が檻の中から、自分が行ってきた新たな犯罪を自白するとともに、共犯者を告発。告発内容を信じることとした週刊誌ジャーナリストは少しずつ調査を行い、やがて犯行を確信するのだが・・・。
実際に起こった事件について、週刊誌の報道が引き金となって捜査が進み、最終的には逮捕まで至るという、小説さながらの展開についてまとめたのが、本書である。こういう感じで「警察が認知していない犯罪」というのはもっとあるんだろうし、これから高齢化が進むともっと増えてくるんだろう。重い内容のわりには文体のおかげでサラッと読める。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
茨城県を中心に行われた殺人事件の真相を究明するノンフィクション作品.実行犯による暴露から「先生」と呼ばれた首謀者を追い詰めるまでの過程を描いている.土地勘がある場所が舞台だったので妙にリアリティがあって怖かったなぁ.
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2013/10/14
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元暴力団組長の死刑囚が、獄中から連続殺人事件の余罪を告白。その主犯はまだシャバにいるというのだ。雑誌「新潮45」に掲載され、大きな反響を呼んだノンフィクション。
山田孝之×ピエール瀧×リリー・フランキー競演の映画があまりに素晴らしいかったので、原作へと逆引き。どこまでが真実で、どこからが脚色なのか、実際にはどんな結末をたどったのかを知りたかった。
筆者が事件を想像して再現してみせるくだりは、やり過ぎかと思ったが、事件自体があまりに衝撃的なので、そんな欠点もなんのその。人間の深い闇を見せられるような事件だが、怖いもの見たさであっという間に読み終えてしまった。
映画は本年度ナンバーワンというべき傑作。見てから読むか、読んでから見るか。今なら、映画を見てからどうぞ、と言っておこう。