プラットフォーム ブランディング [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 知ってる知識も少なくなかったが体系的に整理するには良い本。専門用語も自分にちょうど良いレベルだった。

    ・ブランドとは、「識別記号(ロゴ、音、名前...)」と「知覚価値」が結びついた概念。双方向に往き来。

    ・ブランドの効用は、対外的には、選ばれる確率の上昇。対内的には、採用、給与、離職率など

    ・ブランドの評価=体験の魅力×体験量・時間×体験の一貫性
    体験の一貫性が大事。顧客ニーズに合わせて変える部分とアイデンティティとして変えない部分のバランスが鍵。

    ・横串啓蒙型と個別適応型
    投資リソースを集中、横串の価値が競争力を失うリスク
    個別ニーズに対応、投資リソースが分散

    ・グローバルに統合された市場では、自社が定めた知覚価値を啓蒙するブランディング>調査により顕在化したマーケティング。
    センスの良い商品が現地のセンスの悪い商品を駆逐する。
    ex.アップル、ホルクスワーゲン

    ・アップルの凄さは、ブランドを製品だけでなく体験フローとして捉えたこと。

    ・メーカーが関与していなくても、体験プロセスにおける不満はブランド毀損に繋がる

    ・プラットフォームは自社でカバーしきれないユーザーのブランド体験フローにおける体験価値を高める。リスクとしてコントロールできない領域が大きいこと、より大きいプラットフォームに食われること。

    ・ブランドは生活者を主語にしてどんなベネフィットがあるか語るべき

    ・人目につきやすい商品ブランドに投資を集中させることで他の製品へにも効果が波及する

    ・ターゲットには、ブランドターゲットとセールスターゲット。
    ブランドターゲットは、ブランドの思想や世界観への深い共感。長期的ファン。セールスターゲットは、繰り上げ規模確保のための客。ブランドターゲットへの憧れ、価格、機能など購入理由は様々。ブランドターゲットが購買層のボリュームゾーンとは限らない。exヴィトン

    ・インサイトは、願望か懸念。気持ちの強さと普遍性が評価軸。

    ・事実<知覚認識 で購買を決定する商材
    低価格、心理的な関与度が低い。購入頻度が低く、学習効果が少ない。複雑性が高く、理解のハードルが高い。

    ・ブランド戦略は、3cが大事。中身(コンテンツ)、パッケージやデザイン(コンテナ)、伝え方伝わり方(コンベア)

    ・知覚価値は、リテラシーが高いほどエビデンスに寄る。低いほどブランドターゲットとの重なりから判断。

    ・自社ブランドの既存の顧客に耳を傾け過ぎるとニッチなブランドになってしまう。自社ブランドを選ばなかった層の評価を解決する



著者プロフィール

川上 慎市郎(カワカミ シンイチロウ)
グロービス経営大学院教員。早稲田大学政治経済学部卒業後、日経ビジネス誌記者、日本経済研究センター研究員を経て、グロービスに入社。マーケティング・経営戦略・ファイナンス・アントレプレナーシップなどのケース、テキストを多数執筆し、2009年より現職。共著書に『プラットフォーム ブランディング』(SBクリエイティブ)など。

「2018年 『ビジネススクールで教えている武器としてのITスキル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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