I Am Malala: The Girl Who Stood Up for Education and was Shot by the Taliban (English Edition) [Kindle]

  • Weidenfeld & Nicolson
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  • マララ・ユサフザイさんの手記。手記=「アンネの日記」的なものを想像していたら見事に裏切られ、パキスタンの歴史からタリバン支配の経緯、そして彼女の闘いの詳細が語られる。まさか16歳の少女が全てを自分で書いたとまでは思えないが、読み終えた時には、普通は伝記でしか読めない偉人の子供時代が、本人から語られるという貴重な経験を得た思いがした。

    マララさんは、パキスタン北西部のアフガンにほど近い土地、男児が生まれると祝砲、女児なら同情されるというバイオレンスと因習の地方で生まれた。しかし、地方の文盲率を下げるための学校作りに奔走する父親と、夫の夢を応援する母親に支えられて自由かつ聡明に育つ。

    しかし、女子は家庭を守るべきと主張するタリバンの暴力支配が始まり、一時は学校が閉鎖され土地も追われてしまう。父親はレジスタンスの象徴的存在となり、国内外のメディアが殺到するが、娘のマララさんが英語も堪能で女子教育を熱く語るのをとらえ、徐々に彼女が反タリバンの広告塔となり、匿名で始めたBBC向けブログが評判を呼ぶ。そして遂にはタリバンの標的となり、瀕死状態から奇跡の復活、国連演説へとつながる。ほとんどの読者は、マララさんのことを銃撃のニュースと国連演説で知ったと思うが、この本を読むとそんな大事件がなくともマララさんがそのうち世界に知られる人となったであろうと容易に想像できる。

    マララさんが16歳の誕生日に行った国連演説は我々に、世界を変える人の言葉が、国籍・言語・宗教・性別・年齡などに全く影響されず人々の胸に刺さってくることを教えてくれる。

    "Let us pick up our books and our pens. They are our most powerful weapons. One child, one teacher, one book and one pen can change the world."

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