孤独な天使たち スペシャル・エディション [DVD]

監督 : ベルナルド・ベルトルッチ 
出演 : ヤコポ・オルモ・アンティノーリ  テア・ファルコ 
  • Happinet(SB)(D)
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953040472

感想・レビュー・書評

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  • ~★~一週間限定引き籠り作戦~★~

    ニッコロ・アンマニーティの原題『IO E TE』同名小説を映画化

    周囲に馴染めない孤独な14歳の少年が、
    学校行事のスキー合宿をボイコットして
    その1週間を地下室で籠る予定だったが・・・

    ベルナルド・ベルトルッチ監督にしては、
    ちょっと中途半端な感じがした。

    とんでもない展開になることを期待したので
    え?って感じ・・・。

    蟻の巣やアルマジロを地下室に持ち込むあたりは
    14歳の少年らしいなっと思った。

    非常に惜しい

  • IO E TE
    2012年 イタリア 97分
    監督:ベルナルド・ベルトルッチ
    原作:ニコロ・アンマニーティ『孤独な天使たち』
    出演:ジャコポ・オルモ・アンティノーリ/テア・ファルコ

    孤独を愛する情緒不安定な14才の少年ロレンツォ(ジャコポ・オルモ・アンティノーリ)は、学校のスキー合宿に行くと嘘をついて母親を騙し、食料を買い込んでアパートの地下倉庫に1週間隠れることにする。自由を謳歌しようと計画していたのに、なぜか異母姉のオリヴィア(テア・ファルコ)が突然そこへ転がり込んできて…。

    ベルナルド・ベルトルッチ監督の遺作。序盤でロレンツォが聞き始めた音楽がいきなりキュアーの「ボーイズ・ドント・クライ」だったので、おっ!と思ったものの、個人的に良かったのはそこと、クライマックスとエンドロールで流れるデヴィッド・ボウイの「スペース・オディティ」イタリア語版だけ。

    まず、主人公のロレンツォが、あまり美少年ではない…こういうのって駄目なルッキズムなのかな、主人公が美形じゃないと文句を言うのはもしかして良くないのかもしれないけれど、だって映画は目の保養なのだもの。彼のまさに中2病な部分はとてもよくわかる。母親の過保護は鬱陶しいし、ひとりで一週間、自分だけの秘密基地で楽しく過ごしてみたい、そこにはとても共感する。

    しかしそこに、父親の先妻の娘=異母姉が土足で踏み込んで来る。この姉オリヴィアも、たいへん自己中で下品で苦手なタイプ。せっかくの隠れ家を台無しにされたロレンツォが気の毒。しかもこの姉、なんとヤク中で、更生のために薬抜きをしてるというので、14歳の男の子しかいない地下室で禁断症状で大暴れ。どうすんだよこれ…。

    かと思えばいきなりわけわかんない年上のパトロンみたいなおっさんを呼びつけたりもしていて、じゃあ最初からそっち行けよと。結局彼女が何をしに弟のところへ来たのか全然わからない。フライヤーの雰囲気などで、「恐るべき子供たち」イタリア版的なのをイメージしてたのだけど、とてもじゃないけどそんなお耽美な空気ではない。

    結局なんやかんやで姉弟は互いを認め合い、最後はボウイを聞きながら一緒に踊る。前向きエンディングとはいえ、ちっとも感動できず…。せめて姉弟が超絶美形で、画面に映ってるだけで目の保養とかなら許せたかもしれないけど(だからそれはルッキズム…)姉弟どちらも好みではなかったので、個人的にはとても残念な映画でした…。邦題も全然合ってない。(原題「IO E TE」は「YOU & ME」の意)

  • ベルトルッチ10年ぶりの新作。限られた空間で車イス上からストーリーをつむいでいく姿勢は、朝日のインタビューで答えた通り、「小津に捧げる」ものなのだろう。デビットボウイはいいが、ベルトルッチがレッチリかよ!というところに老いは感じる。しかし、カット割りはさすが。中身はいささかこってり。

    【ストーリー】
    孤独を愛する風変わりな14歳の少年、ロレンツォ(ヤコポ・オルモ・アンティノーリ)は、ことあるごとに学校や母親から問題児扱いされていた。ある日、ロレンツォは両親に学校のスキー旅行に行くと嘘をついて、自分の住むアパートの地下で、1週間好きな音楽と本に囲まれて暮らそうと計画する。食糧も寝床も暖房も確保された至福の時間は、2日目にして、異母姉オリヴィア(テア・ファルコ)の出現で一変する。ロレンツォより少し年上で、世の中の経験も豊富な彼女に影響され、ロレンツォの心にも変化が訪れる。

    ニッコロ・アンマニーティの同名小説を映画化。14歳の孤独な少年と異母姉による秘密の共同生活を描く青春映画。監督は、「ラストエンペラー」のベルナルド・ベルトルッチ。出演は、本作が映画初出演となるヤコポ・オルモ・アンティノーリ、「副王家の一族」のテア・ファルコ。2012年カンヌ国際映画祭特別招待作品。

  • すんなり入ってくる。思ったように生きられないようにしてるのは自分自身で、心のままに行動すれば案外道は開けるのかも。

  • ラストシーンのイタリア語で歌われるデビッド・ボウイのSpace Oddityが最高。

  • 個人的には、大学時代に観た「シェルタリング・スカイ」以来の
    ベルナルド・ベルトリッチ監督作品。

    「ラスト・エンペラー」や「シェルタリング・スカイ」といった壮大なテーマとは違って、ある男の子の、ある一週間を、ある地下室の中だけで綴った作品。
    映画について知り尽くした監督がその限られたスペースに何を描きたかったか、そこに惹かれた。

    不登校だった、ロレンツォは、学校のスキー合宿にいくといって、一週間家を空けることを思いつく。
    母は暗い暗い不登校の我が子の決意を喜びながら、かつ心配しながら送り出すのだが、実は自分のマンションの地下に隠れて一週間を過ごすロレンツォ。
    そこに異母姉弟の麻薬づけの姉が転がり込んで一週間を過ごす。

    「一人は最高だよ」
    こう言い放つ、ロレンツォ。
    すでに家族を持ってしまった自分からすると「ガキが!」とか思ってもみるのだが、
    でも絶対にこう思う時期はあるはずで、そしてそれを行動に移せることがどんなに貴重で尊い経験なことかも知っている。

    この時代のヨーロッパの政治状況を知っていれば、なお楽しめたかもしれない。

  • 巨匠ベルナルド・ベルトリッチ監督作。孤独な少年と異母姉が地下室で一週間暮らす。ただそれだけだけど、何か良かった。少年の少しだけ成長した姿が最後のストップモーションの表情に表れています。

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