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感想・レビュー・書評
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ふりかえり手法のKPTについて説明されている。KPTは昔、会社の先輩から教えてもらって自分でも使っていたが、改めて体系的に学ぶために、そして一般的にどう理解されているかを知るために、本書を読んだ。比較的しっかりと書かれているので参考になるが、KPTを始めたい人が最初に読むとしたら内容が多すぎるかもしれない。KPTは手軽に始められることもメリットだと思うので、最初は可能であれば経験者から教えてもらいながらやってみて、その後に本書などで学習する流れが効率的で良いと思う。
私はふりかえりは個人やチームの改善に有益なものであり、そして改善は常に価値があるものであるから、ふりかえりの価値は不変であるという認識をしていた(つまり、全員がいつでもふりかえりをするべきと考えていた)が、最近になってその限りではないと考えるようになった。たとえば新しい取り組みをするときや新しいメンバーが入ったときなど、キャッチアップが強く求められるケースでは改善の価値が高くなり、ふりかえりの価値も高くなる。つまり、ふりかえりの価値が下がるケースはないという認識は引き続き持っているが、価値が一段と高くなるケースがあるということである。仕事が軌道に乗るまでの間や自立・自律ができるまでの間は、ふりかえりを積極的に、そして丁寧におこなうべきだろう。 -
業務の大幅な生産性向上が必要で、そのためには継続的な働き方・取り組み方の振り返りと改善が有効と考え、KPTという振り返りフレームワークを見つけたので、読んでみた。
「これだけ!シリーズ」の印象からあまり期待してなかったが、KPTの基本だけでなく、実践的な内容・応用的な内容、若干深読みかもしれないがKPTに向かない使い方まで書かれており、良い意味で期待を裏切られた。早速自身の生産性向上のために取り組み始めた。
KPTは、過去の取り組みについてKeep、Problemの分類で振り返った後、Tryを検討するフレームワーク。次の振り返りのとき、前回のTryをもとに振り返る。Tryが成功したら、浸透するまでKeepし、浸透したらKeepから削除する。これを1-2週間毎に継続して振り返り・改善する。
・KPTで継続的に振り返り・改善を行う
・Keep(前回のtry で上手くできたこと)から振り返るので、前向きな気分で振り返りを行える
・Problemだけでなく、KeepからもTryを考えるのも前向きな振り返りとなる
・振り返りは1-2時間かけて行い、なれたら1時間・30分で行う。結構時間をかける必要がある
・KPTはテーマ(スコープ)を決めて行うことで、発散したり、横道にそれるのを防げる
・KPTは数字でも把握することで、KPTの取り組みそのものの成功失敗を確認できる
・数字での把握を考慮すると、ツールが欲しくなる(が、ツール無しで浸透してから考えれば良さそう)
・プロジェクトなどのタスクは達成したら終わりなので、業務やPJの取り組み方の改善に使うほうが合うと感じた
・チームで行う、チームを育てるためにも使えそうで、そのためのノウハウも書かれている(が、かける時間の多さ、各人が必要だと理解して主体的に考えるなど必要なので、ハードルは低くない。実際に試してみないと何とも言えない) -
活動・プロジェクトの振り返りを通したマネジメント手法
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体系的に見直すのは大事です。
みんななんとくやってることを整理てきます -
KPTの進め方についてシンプルに書いてあり、そこからチームがどうやれば成果を継続的に生み出せるかについて書いてあり、非常に読みやすい。
じっくり読むというより、さらっと読んで、何度も読み返すのが良いかなと。 -
KPTの使い方や効能、活用法についての紹介。同じ使い方ばかりしていると気づかないような、KPTの(私にとって)知られざる側面などが分かった。
あと、「問題対私たち」という空間設計の話が良かった。
以前から、「膝を突き合わせて」の会話は、問題をそっちのけにしやすい構図なんじゃないかと考えていた。だから、ホワイトボードなりモニタなり、相手の顔ではなく「テーマ」に集中出来るような立ち位置を作ったほうがいいと思っていた。
本社では、私の煩雑な問題意識が「問題対私たち」という表現で解説されており、思考の整理になって良かった。 -
KPTのことは以前から知っているし、自分なりに使っていはいた。最近はアジャイルな開発現場以外でも使われているのを感じていた。
改めて書籍としてまとまった物を読むと、「こういった使い方もあるんだ」とか、「考えが足りてなかったな」とか思ったよ。 -
KPTに関して具体的に行動レベルまで解説してあり、
これをもとにすぐに実行できるような内容になっています。
後半は、ページの制限もあるかと思いますが、紹介に終わっている部分もあったので、もう少し掘り下げて実際のケースなどを盛り込んでもらえればイメージしやすかったかもしれません。 -
Keep, Problem, Try(KPT)という3つの視点からの振り返り手法に関する実用書。
もしあなたの周辺でPDCA、PDCAと念仏のように唱えられていても、あまり気にしない方がよい。PDCAでは何も起きない。ものごとは行ってみてはじめてわかることがある。PDCAではなくDCPAが大切なのだ。
しかし、DCPAと唱えるだけでは足りない。DのあとのCPAをどのように回すのか、それをシステムとして検討すべきだ。そして、DからのCPAは素早く、回転数を高く行いたい。実施容易性が重要なのだ。
CPAに迷ったとき、本書はあなたを助けてくれる。特に第3章「実践! KPT(基本編)」は実用的だ。実際の現場で、Keep, Problem, Try(KPT)をどのように具体的に運用するのか、どんな点に注意すべきか、どのような効果が期待できるのかが極めて実践的に示されている。
読みやすく、そして実用的な本書は、KPTに初めて触れ役立てたいと思っている人間に最適といえる。