花嫁は罪深く (B-PRINCE文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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    他国を圧倒する強さを誇る華周の若き王・虎隆の元に、自国の密命を背負い花嫁の身代わりとして送られた雪。婚姻の儀の前に本物の姫と入れ替わるはずだった雪だが、清らかな乙女であることを証明する「破瓜の儀式」が行われ、虎隆の前で男であることを暴かれてしまう。剣を抜く虎隆の前で、雪は命を奪われることを覚悟するのだが…。愛を知らずに育った偽りの花嫁と、孤高の王が織りなす中華ラブロマンス。
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    死を示されても疑問を持たないで、駒として扱われてさえ父の目に留まることが嬉しいとか、父に息子として認められたいという雪の気持ちの強さが、愛を乞う人のようで切なかった。そんな雪が、虎隆に出会うことで、視野が広がり、愛したり愛されたりということを知って、幸せになったのが良かった。
    虎隆は優れた施政者で武芸にも秀でてて、雪は雪で見目麗しくて、かつ正しいと思ったことは譲らない頑固さと自分が間違っていると思えば潔く謝り正しいことを受け入れる素直さがあって、申し分ない二人で、できすぎくんカップル。いくら虎隆が秘密を守ってくれるといっても、男であることを隠しきれるものじゃなさそうだけど、隠しきっちゃうところとか、まあファンタジーだし、てのもあるんだけど、そういう不自然さを感じる間もなくぐいぐいと話に引き込んで進めてしまう文章力というか勢いがあるのね。雪の気持ちに引っ張られて、ほろっとなったり、どきどきしたり、すごく楽しめた。

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