- Amazon.co.jp ・電子書籍 (388ページ)
感想・レビュー・書評
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読了。
吉村昭の「漂流」と同じテーマだが、こちらの16人の方が、遥かに前向きで、高スキル且つ、高度にオーガナイズされている(笑)。「漂流」とは条件や時代背景が異なるのもあるのだろうが、困難の中にも冒険談のような高揚感が感じられるのは、坂の上の雲が見えた、あの時代だからだろうか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
夏に読んでよかった…!
小学校中学年くらいの子がいたら、夏休みの読書感想文の題材としておすすめしたい。もちろん大人が読んでも楽しいフィクション。
16人が太平洋の真っ只中で無人島に漂流してしまう、絶望の展開のはずなのに登場人物は決して心を折らない。自分たちの持てる経験・知識を総動員して生き抜こうとする。なんなら転んでもただでは起きない精神で、仲間や島の自然から限界まで学ぼうとする。読んでてなんとも清々しいのだ。
「火星の人」も、火星にただ一人取り残された植物学者が心をおらずにひたむきに脱出への努力を続けるフィクションだったと思うが、読後感がそれに似ている。
よしわたしも頑張るぞ、という気になる本だった。 -
困難をあっという間に乗り越えていくスピード感と逞しさがすごかった
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人って凄いわー
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やさしい世界。
集団行動の成功は、集団を構成する人員の人間性に大きく左右されるなと考えさせられた。
アザラシが可愛い。 -
要するに「十六中年漂流記」であって、「十五少年~」より1人多くて、若くない。
若くないどころか、登場人物はベテランの海のエキスパートばかり。
だから、困難をことごとく乗り切る。
無人島に水がなくたって井戸を掘っちゃうし、海図を無くしても頭にばっちり入ってる
おかげでピンチらしいピンチがなくて、話が淡々と進んでしまう。
もともと「少年倶楽部」に連載されていた少年向け冒険小説だけど、ネタがなくなったのか、登場人物の昔話まで語られる始末。
地に足のついた(海の上だけど)冒険物として、大人でも楽しめる内容です。