koubou-keiさんの感想
2014年11月22日
詩人のおふたりが互いに手紙を出し合う、電子版往復書簡。その言葉はたっぷりと水分を含んでいるようであり、かさついているようであり、穏やかにみえる日々の中に含まれる荒々しさが見えてくる。そのときどきの迷いや怒りを湛える文章は、天候によって姿を変える海のようだ。須藤 洋平さんはトゥレット症候群、三角 みづ紀さんはSLEという難病を抱えていて。それゆえに、といういい方はしたくないのだけれど、ひたむきに生きている息遣いが聞こえてくる。
1977年宮城県南三陸町生まれ。私家版詩集『みちのく鉄砲店』で第12回中原中也賞、『あなたが最期の最期まで生きようと、むき出しで立ち向かったから』で第27回詩歌文学館賞、宮城県芸術選奨新人賞受賞。 「2014年 『無伴奏混声合唱のための ざんざんと降りしきる雨の空に』 で使われていた紹介文から引用しています。」