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- / ISBN・EAN: 4527427657267
感想・レビュー・書評
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「スパイダーマンって蜘蛛だって知ってた?」
「んーん、初めて知った」
6歳の息子が、産院で取り違えられていたと知った2つの家族の話。
病院側は「こういう時は100%交換を選びます」と言う(ほんとに!?っていうか前列があんの!?)。交換、つまり生物学的親子の組み合わせに戻すかどうかを判断するために交流する二家族…彼らの選ぶ道は。
えー、まず福山雅治がいましてね、彼は都会の大会社で大きなプロジェクトを推進していたりするエリートで子供にも英才教育を施していて、小学校受験をさせているんです。
対してリリー・フランキーは町の小さな電気屋を営んでいて子育てに大事なのは共に過ごす時間だと考えているのです。
お母さん二人はまあそんなに隔たりがない感じで。
序盤からもう、福山雅治が人の心が分からないのが悪いって感じで進んでいって、きっとこれ中〜終盤で弾劾されるんだな…と胃が痛くしながら観てました。自分もリリー・フランキーみたいにするの苦手な親なので。
こう、辛い目に会うことが予想される作品は観てて苦しい。
それはそれとして6年も共に育った子を、取り違いだったからと言ってハイ交換、みたいには絶対出来ない。
どんなに苦悩したからと言ってそれは選ばないよ。育てたならそれは自分の子でしょうよ。
息子たちに選択権も事情の説明もなかったのは気になるところ。親のエゴがテーマだからなのか?
是枝監督作品、万引家族・海街diaryに続く3つ目ですけど、家族を描く方なんですね。
明るいお話が好きなので、監督のファンにはきっとならなそうだけど、雰囲気ある絵作りだなと思います。
ヘビーな内容でお腹いっぱいな気持ちになりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もっと「家族」というものに肉迫するような映画かと思っていたが、案外スタイリッシュなのでガッカリ。うまく描けてはいるけど、家族ってあんなにきれいじゃないよね。
いくら準備期間があっても、6歳の子があんなにおとなしく「他人」の家にいられるわけがない。それこそ、おねしょに始まって、夜驚症やチックなど心身に影響が出るし、出ない場合はもっと恐ろしい。
夫婦も祖父母ももっと揉めるし、マスコミに見つかった場合はさらに悲惨だ。
そういう生々しさは全くない。
福山雅治や真木よう子が美男美女すぎて現実感がなく、テレビドラマみたいだった。
ブルクミュラーやバッハなど音楽もこれでもか、というおしゃれさ。バッハなんてグールドのを使ってるからハミングが気になる気になる。いくらでも他のピアニストの演奏があるのに、わざわざグールドを使うあたりが、「わかる人はわかるよね(その程度のインテリジェンスは見る人にもないとね)。これは不気味なノイズではなくて、『グールドのゴルトベルク』だってこと。」というような制作側の姿勢がカンに障るのは私だけ? -
近年に公開された邦画をほぼリアルタイムにこちらの劇場で味わえる機会はそうそうない。たまに一時帰国したとしてもその期間中に劇場に足を運ぶ際、若干躊躇する自分がいるのも事実だ。(前例がないわけではないが…)そんななか地下鉄でひょいと行けるIFC Centerにて公開されていたという理由だけでえいやっと行ってみた。是枝裕和監督がどういった作品を撮ってきたのかという予備知識もないままに。結果はこの作品にとどまることなく思わぬ展開をみせ…。
都心の高層マンションに住む経済的に恵まれた家庭というのがいかにもろいものかという面もみせてくれる。「冗談じゃないよ…」と彼の口からこぼれるような生活環境も、別の視点にたてばそちらの方がもっともっと素朴でたくましい。物質面の豊かさなんてものはすぐになくなってしまう美味しいお菓子みたいなもの、毎日を生きぬいていくための心と体の栄養にはならない。そんな考えも頭のなかで渦巻く。
ほんの数話みただけの「カーネーション」を通して知った尾野真千子、その彼女の物憂げな表情が印象に残った。前々から気になっていた『萌の朱雀』、ぜひ鑑賞してみたい。そのきっかけのひとつがリリー・フランキーの映画解説本だったという事実もツボ。
こちらの映画館での登場回数が多い俳優さんに夏八木勲、風吹ジュン、そして樹木希林がこの度晴れてランクイン。 -
「土曜プレミアム」にて。なかなか示唆に富む作品。
難しい決断を迫られた家族の人間模様にも考えさせられるところがありますが、対照的に描かれる福山雅治とリリー・フランキーの姿が何より興味深い。ビジネスマインドから抜け出せず子どもの視線に降りてくることができない福山雅治の姿は、反面教師以外の何者でもない。父になれずにいた男が、息子との関係がリセットされることに父になるチャンスを得た。そんな幸福な物語なのかもしれません。 -
看護師には腹がたった
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丁寧に作られた映画だなと思う。
多くの人が高い評価をするのも理解出来る。
ただ、私はどうも是枝監督と気が合わないらしい…。
全体的に綺麗すぎて、物足りなさを感じた。
扱われているのは痛ましく、実際にあったことなので、物足りないというのは観客の傲慢かも知れないけれど。
福山雅治も生活感がなさ過ぎて…。
「俺はケイタの顔を見てリュウセイっていう名前をつけたんだろ どう見てもケイタっていう顔だもんなぁ」
というのはとても胸に沁みる台詞だったし、写真を見つけるところも良かったのだけど。 -
ストーリーはよかったんだけど、なんか物足りなかったかな
福山雅治の家族にもやっぱり真実はあったんだと思うのね
それを途中からリリーフランキーの家族が 正しいんだ的な見せ方になっていったのは残念だなと思って
後半から話のまとまり方の予想がついたのがちょっと寂しかった
お金じゃない、子どもに注ぐ愛の深さだ、みたいなこと
それはそれでほんとうに真実だと思うんだけど、
子育てに正解はないんだから
もうすこし 最後の見通しを 観る人に委ねるようなまとめ方でもよかったんじゃないかな
せっかくいいテーマを扱っているのだから
観る人をもっといい意味で戸惑わせるような、問いかけるようなストーリーでもよかったのかなーなんて思う。