そして父になる DVDスタンダード・エディション

監督 : 是枝裕和 
出演 : 福山雅治  尾野真千子  真木よう子  リリー・フランキー 
  • アミューズソフトエンタテインメント
3.72
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本棚登録 : 1683
感想 : 308
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4527427657267

感想・レビュー・書評

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  • 「スパイダーマンって蜘蛛だって知ってた?」
    「んーん、初めて知った」

    6歳の息子が、産院で取り違えられていたと知った2つの家族の話。
    病院側は「こういう時は100%交換を選びます」と言う(ほんとに!?っていうか前列があんの!?)。交換、つまり生物学的親子の組み合わせに戻すかどうかを判断するために交流する二家族…彼らの選ぶ道は。

    えー、まず福山雅治がいましてね、彼は都会の大会社で大きなプロジェクトを推進していたりするエリートで子供にも英才教育を施していて、小学校受験をさせているんです。
    対してリリー・フランキーは町の小さな電気屋を営んでいて子育てに大事なのは共に過ごす時間だと考えているのです。
    お母さん二人はまあそんなに隔たりがない感じで。

    序盤からもう、福山雅治が人の心が分からないのが悪いって感じで進んでいって、きっとこれ中〜終盤で弾劾されるんだな…と胃が痛くしながら観てました。自分もリリー・フランキーみたいにするの苦手な親なので。
    こう、辛い目に会うことが予想される作品は観てて苦しい。

    それはそれとして6年も共に育った子を、取り違いだったからと言ってハイ交換、みたいには絶対出来ない。
    どんなに苦悩したからと言ってそれは選ばないよ。育てたならそれは自分の子でしょうよ。
    息子たちに選択権も事情の説明もなかったのは気になるところ。親のエゴがテーマだからなのか?

    是枝監督作品、万引家族・海街diaryに続く3つ目ですけど、家族を描く方なんですね。
    明るいお話が好きなので、監督のファンにはきっとならなそうだけど、雰囲気ある絵作りだなと思います。

    ヘビーな内容でお腹いっぱいな気持ちになりました。

  • 2013年 日本

    監督 是枝裕和

    福山雅治、尾野真千子、リリー・フランキー

    カンヌでスタンディングオベーションになったって評判になってましたねぇぇ
    この作品は監督が福山を思い脚本したって、、、ほんとかな?

    エリートで高層マンションに住んでる良多(福山雅治)と群馬の片田舎で電機屋を営んでいる雄大(リリー・フランキー)の息子たちが生まれた時に取り違えが起きていたってお話。
    両家族が会い、子供同士がお泊り入れ替わりから始まり、最後には正式に入れ替えるのか。
    そして、今までエリート街道まっしぐらで子供の不出来が理解できなかった良多が雄大やその家族との触れ合い、そして子供の写してた何気ない写真。
    そして何気ない子供のしぐさなどから父親へとなっていく。
    タイトルそのまんまの映画です。

    福山演じるエリートがま~~~ぁ、ほんまに憎たらしいエリートでDNA判定して取り違いが確定した時の「やっぱり、そうなのか」って言葉が忘れられません。
    最初に雄大のおうちに行った時の「おいおいおい、これはないだろう」って言葉。そして妻の母に「相手の人、どんな人だった?」と聞かれたときに「電機や」って。
    人を人として見るのではなくポジショニングで判断する人。
    やだね~~~~
    やだっぷりが上手い!!

    ただ、真木よう子がなぁ、、、
    取り違い相手の雄大の妻はもう少し世帯疲れした人であって欲しかった。
    真木よう子は口汚くてもきれいだから、なんかねぇミスキャスト!!

    あと、、、雄大の息子(良多の実子)琉晴が一人こてこての関西弁だったのが気になった。
    「なんで?なんで?」って言うところ。
    調べてみたけど、やっぱりわかんない。
    もしかしてって思えるのは、、是枝監督って子役には台本を渡さずにシーン毎にシチュエーションを説明し、アドリブで演技させてるとか。
    琉晴役の子は関西の子なのでそれで関西弁だったのかな?
    つられてリリー・フランキーも時折えせ関西弁になってたのかな?
    真実はわからない。

    是枝監督を観るのはたぶん初めてで、福山ってここんとこガリレオのイメージしかなかったので、期待せずに観たけど、意外と面白かったわ。★4でもいいくらい。

    その後、どうなったかが話題っぽいけど、元のさやに納まったんだろうなって私は思います。だってやっと良多は慶多のパパになれたんだもん。
    慶多、、、かわいいなぁ♪

  • 2013年(日本)
    監督:是枝裕和
    脚本:是枝裕和
    音楽:松本淳一、森敬、松原毅

    出演:福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、他

    プロデューサー:松崎薫、田口聖
    エグゼクティブプロデューサー:小川泰、原田知明、小竹里美
    製作:亀山千広、畠中達郎、依田巽

    ----------------------------------------

    「万引き家族」で邦画作品としては21年ぶりにパルムドールを受賞した是枝監督の人気作。

    そんなにたくさん作品観たことあるわけじゃないけど、是枝さんの作品はやっぱりテーマが深いなと感じる。

    なぜなら劇中で答えや結末をちゃんと描かないから。

    それがある種の芸術性を生み出しているんだろうけど、勧善懲悪のアクションばかり観てる自分からするとむず痒く感じてしまう。

    一方でそのむず痒さが是枝作品のカタルシスでもある気がするけど。

    本作も家族のあり方、親のあり方を徹底的に問題提起され、結果何が正解なのかは明かされない感じが何とも。

    最終的に息子は福山家かリリー家のどっちに戻るのか分からないまま終わるし。笑

    でもその過程でより人間らしく、人情味あふれる父、もとい男に徐々に徐々になっていく福山さんの繊細な演技は流石だなあと思わされました。

    きっとこれがある種の正解の1つなのかもなあと思わされたというか。

    とかく深い映画でした。

    • MANUさん
      2019/08/21 加筆修正
      2019/08/21 加筆修正
      2019/08/21
  • もっと「家族」というものに肉迫するような映画かと思っていたが、案外スタイリッシュなのでガッカリ。うまく描けてはいるけど、家族ってあんなにきれいじゃないよね。
    いくら準備期間があっても、6歳の子があんなにおとなしく「他人」の家にいられるわけがない。それこそ、おねしょに始まって、夜驚症やチックなど心身に影響が出るし、出ない場合はもっと恐ろしい。
    夫婦も祖父母ももっと揉めるし、マスコミに見つかった場合はさらに悲惨だ。
    そういう生々しさは全くない。
    福山雅治や真木よう子が美男美女すぎて現実感がなく、テレビドラマみたいだった。
    ブルクミュラーやバッハなど音楽もこれでもか、というおしゃれさ。バッハなんてグールドのを使ってるからハミングが気になる気になる。いくらでも他のピアニストの演奏があるのに、わざわざグールドを使うあたりが、「わかる人はわかるよね(その程度のインテリジェンスは見る人にもないとね)。これは不気味なノイズではなくて、『グールドのゴルトベルク』だってこと。」というような制作側の姿勢がカンに障るのは私だけ?

  • 近年に公開された邦画をほぼリアルタイムにこちらの劇場で味わえる機会はそうそうない。たまに一時帰国したとしてもその期間中に劇場に足を運ぶ際、若干躊躇する自分がいるのも事実だ。(前例がないわけではないが…)そんななか地下鉄でひょいと行けるIFC Centerにて公開されていたという理由だけでえいやっと行ってみた。是枝裕和監督がどういった作品を撮ってきたのかという予備知識もないままに。結果はこの作品にとどまることなく思わぬ展開をみせ…。

    都心の高層マンションに住む経済的に恵まれた家庭というのがいかにもろいものかという面もみせてくれる。「冗談じゃないよ…」と彼の口からこぼれるような生活環境も、別の視点にたてばそちらの方がもっともっと素朴でたくましい。物質面の豊かさなんてものはすぐになくなってしまう美味しいお菓子みたいなもの、毎日を生きぬいていくための心と体の栄養にはならない。そんな考えも頭のなかで渦巻く。

    ほんの数話みただけの「カーネーション」を通して知った尾野真千子、その彼女の物憂げな表情が印象に残った。前々から気になっていた『萌の朱雀』、ぜひ鑑賞してみたい。そのきっかけのひとつがリリー・フランキーの映画解説本だったという事実もツボ。

    こちらの映画館での登場回数が多い俳優さんに夏八木勲、風吹ジュン、そして樹木希林がこの度晴れてランクイン。

  • 「土曜プレミアム」にて。なかなか示唆に富む作品。

    難しい決断を迫られた家族の人間模様にも考えさせられるところがありますが、対照的に描かれる福山雅治とリリー・フランキーの姿が何より興味深い。ビジネスマインドから抜け出せず子どもの視線に降りてくることができない福山雅治の姿は、反面教師以外の何者でもない。父になれずにいた男が、息子との関係がリセットされることに父になるチャンスを得た。そんな幸福な物語なのかもしれません。

  • 看護師には腹がたった

  • 丁寧に作られた映画だなと思う。
    多くの人が高い評価をするのも理解出来る。
    ただ、私はどうも是枝監督と気が合わないらしい…。
    全体的に綺麗すぎて、物足りなさを感じた。
    扱われているのは痛ましく、実際にあったことなので、物足りないというのは観客の傲慢かも知れないけれど。
    福山雅治も生活感がなさ過ぎて…。
    「俺はケイタの顔を見てリュウセイっていう名前をつけたんだろ どう見てもケイタっていう顔だもんなぁ」
    というのはとても胸に沁みる台詞だったし、写真を見つけるところも良かったのだけど。

  • 子供を取り違えられる。
    そんな事が今でもあるのかと思ったけど誰かの悪意によるものなら納得と思いました。
    また6歳って微妙な年齢なんだよね。
    小さければ取り換えてもまだやり直しきくし、ある程度大きければ取り換えないっていう選択肢の方が大きい気がする。
    今、中3の子供が実は違う夫婦の子と言われても今更感が強いもの。
    結果最後はどうなったのかな?謎。
    【最高の離婚】の二人が出てるのが懐かしかった。
    あと最近見たばかりのリリーとピエールがしかも裁判所て!・・・と、笑った。
    映画【凶悪】の話ですけどね。
    思ったより泣けなかったので★3つで。

  • ストーリーはよかったんだけど、なんか物足りなかったかな

    福山雅治の家族にもやっぱり真実はあったんだと思うのね
    それを途中からリリーフランキーの家族が 正しいんだ的な見せ方になっていったのは残念だなと思って
    後半から話のまとまり方の予想がついたのがちょっと寂しかった

    お金じゃない、子どもに注ぐ愛の深さだ、みたいなこと
    それはそれでほんとうに真実だと思うんだけど、
    子育てに正解はないんだから
    もうすこし 最後の見通しを 観る人に委ねるようなまとめ方でもよかったんじゃないかな

    せっかくいいテーマを扱っているのだから
    観る人をもっといい意味で戸惑わせるような、問いかけるようなストーリーでもよかったのかなーなんて思う。

著者プロフィール

著者)是枝裕和 Hirokazu KORE-EDA
映画監督。1962 年東京生まれ。87 年早稲田大学第一文学部卒業後、テレビマンユニオン に参加し、主にドキュメンタリー番組を演出。14 年に独立し、制作者集団「分福」を立ち 上げる。主な監督作品に、『誰も知らない』(04/カンヌ国際映画祭最優秀男優賞)、『そ して父になる』(13/カンヌ国際映画祭審査員賞)、『万引き家族』(18/カンヌ国際映画 祭パルムドール、第 91 回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)、『真実』(19/ヴェネ チア国際映画祭オープニング作品)。次回作では、主演にソン・ガンホ、カン・ドンウォ ン、ぺ・ドゥナを迎えて韓国映画『ブローカー(仮)』を 21 年撮影予定。

「2020年 『真実 La Vérité シナリオ対訳 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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