ビジネスケース『キーエンス~驚異的な業績を生み続ける経営哲学』―一橋ビジネスレビューe新書No.7 [Kindle]

  • 東洋経済新報社
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  • キーエンスのビジネスケースが気になりプライムリーディングで読書。

    メモ
    ・独自性を実現する二つのアプローチ
     革新的な技術、顧客さえもきづいてないような潜在ニーズを満たす商品 
    ・付加価値の最大化こそ社会貢献
    ・粗利8割が目標。企画段階でそれ以下の製品は世に出さない。
    ・目的を明確化して任せる。目的を理解することで、主体的な企画工夫につながるため。
    ・時間と貢献粗利について徹底的に記録可視化される

  • "・いかにして『付加価値』を生み出せるか
    ・キーエンスとして『社会貢献』を第一として考えてる
    ⇒社会貢献とは、新たな価値をなるべく多く創造して世の中に提供すること。
     また、コストや投資を最小化しながらも顧客にとっての商品価値を最大化することでもある。"

  • ・付加価値経営の徹底(安く作って高く売る)→役立ち度
    ・ソリューション営業と商品開発が強み。ファブレス。製造外注。配送業務などには時間を使わない。キーエンスにしかない商品→高くても買う
     ー徹底的に顧客の現場を知る
    ・データベース活用
     ー顧客の役職・職種
     ー製品がどう顧客に役立ったかの事例集(他顧客への展開)
     ーそれぞれの業種ごとのアプリケーション知識・教科書
    ・直販営業の付加価値
     ー商品の価値を最大限生かした販売(顧客ニーズの理解と提案)
     ーニーズのフィードバック(ニーズカード→月2件→まずは量)
     ー顧客に頼りにされ、信頼を得る(開発部隊が入り込むため)
    ・月次営業利益発表&時間チャージ
    ・外出報告書
    ・利益はお役立ち料。社会から預かった経営資源を用いて、社会の発展のために事業を営み、それが正しくおこなわれてはじめて、役立ち量としての利益が生み出され、それもまた税金などを通じて社会に還元できるものと考えている

  • 付加価値の最大化による社会貢献を仕組み化している、技術でなく顧客コンサルが中心なのがポイントか

  • 高収益企業のキーエンス、その謎の集団の仕組みが書かれている。
    たまたまtwitterで本書を見かけ、興味があって読んでみた。
    すでに時が経過しているので、今はまた違うのかもしれないが、それでもロジックとしては非常に参考になった。

    私なりの解釈として、キーエンスがキーエンスたらしめるのは、やはり徹底的な顧客価値の創造にフォーカスしていて、それを愚直に実行し続けるためのプラクティスや測定指標があるということに尽きるのだと思う。

    ビジョナリーカンパニーのように、誰か際立った経営者がやっているのではなく、組織のDNAとしてそうしたサイクルが回る仕組みがOSとしてインストールされていて、それを継続的にアップデートし続けているという印象を受けた。
    言葉にしてみたら簡単そうだが、やるのは相当にしんどそうだなとも思うので、やはり高収益実現企業とは並大抵ではないのだなという小並な感想で終えたい。

  • 「最小の資本と人で最大の付加価値をあげる」がわかる。

    一人当たりの付加価値
    "各社員が1時間当たりに創出すべき付加価値額が決められている。これは「時間チャージ」と呼ばれ、今年度の計画粗利(付加価値)額を全社員の総就業時間で割り、役職によって調整した額である。"

    キーエンス流にするのであれば、自分が生み出している粗利を概算して、給与で割ってプラスになることを心がけようと思った。
    上記は学生時代勤めてたとこのマネージャーにも言われたことで、本書を読んで戒めになった。

    最後のページの文。これはごもっとも。
    ただし、ここまで付加価値を高めることを徹底している企業だからこそ、多くの部分で自社の商品特性にとって最適化された経営を徹底している。たとえば、センサのような比較的単純な商品が主力だからこそ、若い営業部隊でも、コンサルティング営業が十分にできている。

  • キーエンスの価値創造が組織的にどのようなアプローチで行われているのかをレビューした本。
    キーエンスの好業績の理由を断片的に把握でき、とても面白かった。

  • わかりきっているニーズでなく、顧客理解を高めているので顕在化されてない顧客も気づいていがあったらよいものを提案できるから、付加価値が高い

  • 滝崎武光氏によって74年に創設されたキーエンス(当時はリード電機)。

    そのキーエンスの営業利益は驚異の50パーセントまでに至る。この本では滝崎氏の経歴については一切述べられてないので、それについて知りたい人は他の情報を参考にする方が良い。

    ちなみに、他の情報では滝崎武光氏が24歳の時に独立したことやリード電機の前に2回会社を潰している事なとが書かれていた。

    また年商1億に至るのに、リード電機創設から5年の年月をかけた事も書かれていて、最初は苦労した事がうかがえる。ただ、この辺りの経験が、今のキーエンスの強さを作っているのだろうなぁとも感じてしまう。

    さて、キーエンスの人材に投資する姿勢は、創業当初からのものらしく、素晴らしいと感じた。出た利益をある一定割合で社員に還元しており、これが社員のモチベーションになっているのだろう。

    また、安く作って高く売るために顧客視点に立つ事の徹底さも面白い。

    競合がいない際の価格の決め方は、その技術によってもたらされる相手の利益を考慮して決めるというから驚いた。ここまで理詰めで考えられた企業は類見ない。

    合理性の塊の集団がココにあるのだとつくづく感じる。

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著者プロフィール

一橋大学イノベーション研究センター(ヒトツバシダイガクイノベーションケンキュウセンター)


「2023年 『一橋ビジネスレビュー 2023年SUM.71巻1号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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