ビジネスケース『キーエンス~驚異的な業績を生み続ける経営哲学』―一橋ビジネスレビューe新書No.7 [Kindle]
- 東洋経済新報社
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (43ページ)
感想・レビュー・書評
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・付加価値経営の徹底(安く作って高く売る)→役立ち度
・ソリューション営業と商品開発が強み。ファブレス。製造外注。配送業務などには時間を使わない。キーエンスにしかない商品→高くても買う
ー徹底的に顧客の現場を知る
・データベース活用
ー顧客の役職・職種
ー製品がどう顧客に役立ったかの事例集(他顧客への展開)
ーそれぞれの業種ごとのアプリケーション知識・教科書
・直販営業の付加価値
ー商品の価値を最大限生かした販売(顧客ニーズの理解と提案)
ーニーズのフィードバック(ニーズカード→月2件→まずは量)
ー顧客に頼りにされ、信頼を得る(開発部隊が入り込むため)
・月次営業利益発表&時間チャージ
・外出報告書
・利益はお役立ち料。社会から預かった経営資源を用いて、社会の発展のために事業を営み、それが正しくおこなわれてはじめて、役立ち量としての利益が生み出され、それもまた税金などを通じて社会に還元できるものと考えている -
付加価値の最大化による社会貢献を仕組み化している、技術でなく顧客コンサルが中心なのがポイントか
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キーエンスの価値創造が組織的にどのようなアプローチで行われているのかをレビューした本。
キーエンスの好業績の理由を断片的に把握でき、とても面白かった。 -
わかりきっているニーズでなく、顧客理解を高めているので顕在化されてない顧客も気づいていがあったらよいものを提案できるから、付加価値が高い
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滝崎武光氏によって74年に創設されたキーエンス(当時はリード電機)。
そのキーエンスの営業利益は驚異の50パーセントまでに至る。この本では滝崎氏の経歴については一切述べられてないので、それについて知りたい人は他の情報を参考にする方が良い。
ちなみに、他の情報では滝崎武光氏が24歳の時に独立したことやリード電機の前に2回会社を潰している事なとが書かれていた。
また年商1億に至るのに、リード電機創設から5年の年月をかけた事も書かれていて、最初は苦労した事がうかがえる。ただ、この辺りの経験が、今のキーエンスの強さを作っているのだろうなぁとも感じてしまう。
さて、キーエンスの人材に投資する姿勢は、創業当初からのものらしく、素晴らしいと感じた。出た利益をある一定割合で社員に還元しており、これが社員のモチベーションになっているのだろう。
また、安く作って高く売るために顧客視点に立つ事の徹底さも面白い。
競合がいない際の価格の決め方は、その技術によってもたらされる相手の利益を考慮して決めるというから驚いた。ここまで理詰めで考えられた企業は類見ない。
合理性の塊の集団がココにあるのだとつくづく感じる。