あれよ星屑 1巻 (ビームコミックス) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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  •  99円で購入( ´ ▽ ` )ノ

     終戦直後の東京。引き上げ途中に有り金ぜんぶ騙し取られた門松が、たまたま闇市で再会した元上官・川島のもとへ厄介になる話。

     猥雑な当時の情景を丹念に活写。
     やりきれないエピソードの連続ながら、作風も画風もカラッとしているからスラスラと読み進められる。
    「青春の門」とか「はだしのゲン」とか「空手バカ一代(の最初の方)」とか、昭和時代に山ほど生み出された「戦後ドラマ」が、令和の今になってまさかこんなきちんとした形で復活するとは思いもよらなかった(゚д゚)!
    (以下続刊)
    2024/03/27
    #5068

    (分かる人にだけ分かる「解読結果(文字化け復元)」——
    『終戦直後??混乱期???旧陸軍で上官だった川島徳太郎と部下??黒田??松????軍??????で出会ったやくざ???金子???その金子??弟??許嫁だった菊子???男にも女にもそれぞれ事情がある???…。次の巻はさかのぼって戦中編なのか??』
     ——だそうです。『???』の部分は解読不能)

  • 戦後の混乱が生々しく描かれています。
    今までの価値観が全て壊され、ボロボロになっても誰も守ってはくれない。
    下手に教養のあった人ほど心に闇を抱えて立ち直れない様子。
    門松くらい単純じゃないと、狂った方が楽に見えます。
    パンパンや娼婦に堕ちても、それでも好きなものを食べられて自由に生きられる今の方がマシと逞しく生きる女性達がカッコ良くすらありました。

    絵はエログロ、アングラ文化を彷彿させるようなテーマに合っているタッチで、ものすごく世界観に引き込まれました。

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  • 戦後のニッポン。独特の世界観と画風、そして、リアリティあるストーリーに吸い込まれました。オススメ。

  • 戦後まもなくの日本が舞台。

    上官だった川島徳太郎と、黒田門松が再会する。

    とにかくみんな人間くさい。黒田はすぐに怒る、すぐにセックスする、でも情には厚い。反対に川島はクール。ただ、芯に熱いものがあることは随所で感じさせる。居酒屋の女性、菊子は元娼婦。だまされて米兵たちに刺青を彫られた経験がある。

    戦時中の経験が色濃く人々の心理を覆っていて、誰もが完全なる幸せを感じられずにいる。戦争からなぜ自分だけが生き残ってしまったのか。川島は部下を死なせた罪を背負う。

    そして、死はすぐ隣りにある時代でもあった。人の良い親子が次の展開で惨殺される。元軍人で呑んだくれは川で自殺する。

    性もすぐ近くにある。黒田は娼婦4人と乱れて、仲良くなる。

    そういう時代だったのだ。

    誰もがもがきながら、生きている。


    【セリフ】

    酔うて狂うか、醒めて狂うか。
    どちらがシアワセでしょうな

    あんたたちはいいわ。死んだら靖国に奉られて神様だもんね。あたしら死んだって墓も建ててもらえなきゃ戒名もない。

    人間ってのはわからんな。命を取ったそばから命の種をまきたくなるのはどういうわけだ。

    自分も遠からず祖国のために死ぬでしょう。我々も死ぬために生きている。

  • -

  • 目をそむけてはいけない。

  • おう、これはいい。いいのがきた。
    戦後のドサクサを生きる男二人。それにヤクザもの、元RAAのパンパン、焼け出されの少年たち。生きてるだけで悲劇なこの世でそれでも生きて行くという悲喜劇。骨太さと感傷とがいいバランスで混じり合ってる。
    調べてみたら、作者はゲイ雑誌出身のようで。BL出身の作家さんにしろ、こういう系の作家さんはなんでか上手い人が多いよな。

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著者プロフィール

漫画家。『あれよ星屑』(KADOKAWA/エンターブレイ ン)が2019年に手塚治虫文化賞新生賞、日本漫画家協会賞大賞を受賞。その他『ニッポン夜枕ばなし』(リイド社)など。

「2021年 『戦前尖端語辞典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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