若者は本当に右傾化しているのか [Kindle]

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  • 株式会社アスペクト
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  • 茶髪ロン毛がトレードマークとなっている若手保守論者(と言っても30代)の古谷 経衡氏の書『若者は本当に右傾化しているのか』。

    冒頭「オッス、オラ極右(ゴクウ)」ネタから入っているが、本書はいたってシリアスかつ、冷静な眼差しで、これからの保守を語っている。
    特に、統計を用いて「若者の右傾化」を冷静に否定しておられる。また、保守論者がなぜ貧困に無関心(でなくとも、プライオリティの低い扱い)のようにみられるか似ついての分析は非常に面白かった。

    今までの保守の論調とはひと味違う、新時代の保守論の登場を感じた。
    派の左右に関係なく、読まれる本だと思う。

    ----------------
    【内容(「MARC」データベースより)】
    注目の若手保守論客が若者論の嘘を暴く!
    「若者の右傾化」を「懸念」する人も、「歓迎」する人も知っておきたいイマドキの若者の本音。
    「若者が右傾化している」の根拠は次の通り。
    ・20代の60%が「首相の靖国参拝」に賛成している。
    ・2014年都知事選で20代の24%が田母神氏に投票した。
    ・『永遠の0』に多くの若者が感動の声をあげた。
    ・生活に困窮する若者が「ネット右翼」になっている。
    しかし、統計データを丁寧に検証すると、実態は...。
    ———————
    【著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)】
    古谷経衡(ふるや つねひら)
    評論家/著述家
    昭和57年(1982年)北海道生まれ。
    立命館大学文学部史学科卒業。ネットと「保守」、マスコミ問題、アニメ評論など、多岐にわたる分野で評論活動を行なっている。著書に『反日メディアの正体 「戦時体制」に残る病理』(KKベストセラーズ)、『ネット右翼の逆襲』『クールジャパンの嘘』(ともに総和社)、『ヘイトスピーチとネット右翼』(オークラ出版・共著)などがある。
    ————————
    【目次】
    プロローグ 「若者の右傾化」をめぐる事実認識と「オッス、オラ極右」の世界観

    第一章 「永遠の0」「田母神俊雄」というキーワード
    ・『永遠の0』は本当に「右傾エンタメ」か
    ・二十代は「田母神俊雄」をどれくらい支持したのか
    ・「保守的な若者」はどこにいるのか


    第二章 「若者が右傾化している」論は本当か
    ・「若者が右傾化している」論はいつ生まれたのか
    ・愛国心が高いのはどの世代か
    ・インターネットは本当に「若者の空間」なのか
    ・田母神氏を支持したのは誰か
    ・もしかしたら「若者は左傾化している」?
    ・「靖国参拝」には賛成するが、右ではない

    第三章 「若者は政治に無関心」の嘘
    ・なぜ保守は若者に支持されないのか
    ・若者が山本太郎に投票した理由
    ・なぜ保守は貧困問題を取り上げないのか
    ・「反貧困」をめぐる左右のねじれ

    第四章 なぜ保守は貧困問題に無関心なのか
    ・保守は生活保護不正受給問題にどう反応したか
    ・戦後保守が高度国家論に偏重した理由
    ・戦後の保守論壇を支えたフジテレビ
    ・社会的成功者としてのネット保守
    ・福音派とネット保守の共通点

    第五章 保守のマッチョイズムと自己責任論の嘘
    ・保守の「凛として美しく」路線
    ・「自己責任論」は正しいのか
    ・保守の「三位一体」の思考パターン

    第六章 「ソーシャル保守」の誕生
    ・ネット保守からソーシャル保守へ
    ・ソーシャル保守の目的は同胞融和
    ・むすび

    エピローグ イデオロギー世界観の終焉
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著者プロフィール

古谷経衡
1982年札幌市生まれ。作家・評論家。立命館大学文学部史学科(日本史)卒業。(社)令和政治社会問題研究所所長。(社)日本ペンクラブ正会員。NPO法人江東映像文化振興事業団理事長。インターネットとネット保守、若者論、社会、政治、サブカルチャーなど幅広いテーマで執筆評論活動を行う一方、TOKYO FMやRKBラジオで番組コメンテイターも担当。『左翼も右翼もウソばかり』『日本を蝕む「極論」の正体』(ともに新潮新書)、『毒親と絶縁する』(集英社新書)、 『敗軍の名将』(幻冬舎新書)など著書多数。

「2023年 『シニア右翼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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