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- / ISBN・EAN: 4562227882730
感想・レビュー・書評
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母と息子。それぞれに自分の人生を生きているが、自分の死を見つめ、人生の最後を自分の意思で閉じることを決断した母とその意思を知った息子。
何故か、それからの息子に気高さを感じた。
母にはそれを超越した覚悟と迷いをみた。
そして、死に至る前の生の証を確認する姿と、訪れた死のあとの時間の流れの向きの違いが迫ってくる。
身近な人の死、自分の死、避けることのできないこのテーマを先送りすることはできない。
‘死は忌み嫌うものではなくて、良きものとして終え、新たな始まりを生み出すもの’
そのために、逃げてはいけない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2012年 フランス
監督:ステファヌ・ブリゼ
キネマ旬報 2013年度外国映画第81位 -
58歳、独り者、精神を患い障害者として時給815円のパート生活。足腰が不自由で一人で外出できない、聴覚障害者の82歳の母と生活している私には、なんとも人ごとではない思いを強く感じながら、鑑賞しました。尊厳死は許されるものなのか、自殺幇助でしかないのか、母は本当に後悔はないのか、アランは今後どのように行きて行くのか、いろいろ感えてしまいます。感情移入し過ぎた感じです。
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僕は認められないかもしれない…作品自体はいいのだが、やはり切なくなる。自分のお袋が親父との別れを子供に相談せずに決めたことは僕は後悔しなかった。それが一番いい道で一番の別れ方だと思ったからだ。でも、自分がお袋と別れるときにどんな決断を下せるのだろうか?僕はお袋よりも強くはない……
「母の身終い」
https://www.youtube.com/watch?v=M0QN6-VvoZ0
作品の冒頭を観ているとぶつかり合うところは我が家と同じような気がする。まぁ~子供はいつまでたっても子供ですからね。
重度の脳腫瘍を患った母親の選択肢は自殺だった。自殺幇助が違法である祖国を離れスイスでの決行……俺なら付き添うことなんて不可能だし、もちろん止める。お母さんの主演女優賞は認められるが、この感情を表にあまり出さない主人公の主演男優賞は認めたくないものだな!
僕なら「半落ち」の道を歩みそうな気がします・ -
「どういうふうに死ぬか」は人にとってとても重要なこと。死が人間どうしの関係をつくっている面もある。
あなたの人生は幸せでしたか、と聞かれて、人生は人生ですから、と言いきるクールさや、死生観を描きながらも押し付けがましくないところがとても良い。
ターミナルハウスは思った以上に幻想的な美しさが流れる空間で、スイスにはこういうところがあるのか、と、噂には聞いていたが、新鮮な驚きだった。
いよいよ最期を迎えるときの母役の方の演技が、なんだかとっても良かった。 -
出所した息子と年老いた母。何かとぶつかり合う2人だが、母の最期に対する決意を聞き息子は...。
尊厳死。本人の意思を尊重したい気持ちと、終末期医療での延命を望む家族。どちらも正論。
しかし、尊厳死は自殺ほう助として犯罪になる国もある...。
果てしなく難しい問題です。