センスは知識からはじまる [Kindle]

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想・レビュー・書評

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  • リベラルアーツが大事ですね。

    デザインはとても好きで、どちらかというと得意な分野ですが、模倣しかできず、具体的なものを具体的に表現できても、抽象的なものを具体的に表現することが苦手でクリエイターにはなれなかった。
    本気でクリエイターになろうとするなら、知識も足りなかったのだろう。

    クリエイターに憧れます。

  • きっと誰もがセンスがいいと思われたいはずで、もちろん僕もその一人。
    「でも、センスってその人の生まれ持った才能だし、後天的に身につけるものではないよね」と諦めているのも事実。
    そんな固定観念をぶち壊してくれる良書だった。

    センスがよくなりたいのなら、まず”普通を知る”こと。
    普通と比べてそれが良いモノなのか悪いモノなのかがわかれば、センスはどんどん磨かれていく。

    センスの最大の敵は”思い込み”である。
    その思い込みを捨てて客観情報を集めることこそが、センスをよくする大切な方法だと。
    つまり、主観による偏った情報だけだとセンスが磨かれることはないから、片っ端から情報を集めるべし、と個人的に解釈した。

    【Action plan】
    ①ちょっとでも気になった本は手に取ってみる
    ②いつもとちょっとだけ違うことをして非日常を体験する
    ③年上の人を誘って知識や知恵、経験といったセンスの塊を吸収する

  • デザインセンスは才能ではなく、知識の集積であると筆者はいう。知識を蓄えれば蓄えるほどデザインセンスは上がっていく。
    確かに色々なデザインに触れている人の方が圧倒的にボキャブラリーが多い。

    デザインセンスを磨く方法として紹介されているもので私の納得したものを紹介します。
    1日5分程度本屋さんに入り眺めること。気になった本を手に取りお金に余裕があれば購入してみるのもよい。普段自分が読まないようなジャンルの本を見てみるのもよい。ファッション雑誌をたくさん読むことにより、自分の中に情報が蓄えられ、自然とセンスが磨かれていく。
    服選びは自分を客観的に見ることができるので意識的に選ぶのが良い。
    自分より年配の人の話を聞いてみるのもよい。何かしら学ぶことができる。

  • 広告とかデザインの世界が中心ですが、センスが優れているとされている人が、センスは生まれつきではなく、知識の集積であると語っていて、その『知識』についても説明されています。クリエイティブな仕事をしなくてはならなくて、自分のセンスに行き詰まりを感じた時に、励みになるかも。個人的にはもうちょっと掘り下げて欲しかったかも。

  • 本書ではセンスを「数値化できない事象を最適化することである」と定義している。そしてこの能力は生まれ持っての才能ではなく、「知識の集積」によって培われる、と。これからの時代は機能ではなく、感覚的な要素で差別化されるため、いかにセンスを磨いていくかが大事となるわけだ。

    本書を読んで思ったが、要するにこれは直感のメカニズムの派生みたいなものなのだろう。人の直感はパターン認識によって作られている。そして直感が機能する分野は「一定のルール」があり、「フィードバックが早い」必要があると聞く。だから特定の分野で多くのパターンを学習していると、直感的に正解を導き出せる、と。

    おそらくセンスに関しても同様で、たくさんのパターンを学習し、適切なフィードバックを得ることでセンスが磨かれていくのだろう。まずは我流ではなく、数を見るところから始めるのが大事。

  • センスには知識が必要だと、つい最近知ったので、より詳しく知りたいと思い読んでみた。

    どうやってセンスの良いことを思いついていくのかを、具体的に分解して教えてくれる。

    こうやって商品のアイディアやデザインが作られていくんだなー

    最後に、非日常の旅に出るように勧められていて、それは海外旅行じゃなくてもよくて、お風呂に入るときにいつもと逆向きに入るのも「旅」と書かれていて、なかなか旅行できなくて、自分にとっても子どもにとっても刺激がなさすぎるな〜と悩んでいたけど、旅行に行かなくても非日常は意外とあるものなのかも!と気持ちが晴れた。

    非日常を探したい。

  • 誰もが「センス◎」になりたいもんです。
    「センス=生まれ持った感覚・才能」でしょ…?
    そう思いつつも期待してしまうタイトル。
    ジレンマを抑えきれず本書を手に取りました。

    結果、帯文言通り。
    センスの定義・磨き方が論理的に明言されている。
    そして、読み手としても納得ができる本だった。

    ざっくりとエッセンスを明記すると…
    ●本書の定義するセンスとは
    「センス=知識の集積」
    「センスが良い」とは、
    「数値化できない事象の良し悪しを知識によって判断し、最適化できる能力」。


    ●すなわち、センスの磨き方とは、
    知識を身に付け、過去を学び、それをもとに予測を繰り返すこと。

    では、どうやって知識を集めるのか…という部分まで書かれていた。

    すべてが繋がりを持った文章となっており、読みやすい。

    センスは、抽象的な概念と捉える人も多いと思う。
    こうやって論理的な因数分解をすると興醒めする人もいるだろう。
    だけど、私には凄く的確な考え方だと感じた。

    今後、自分の情報収集範囲をもっと広げていこうと思う。
    知識の駒をもとに、仮説立てしていくことで、センスの良い判断が取れるようになるはず。

  • 物を売るには「センス」が必要。センスを得るには「継続力」が必要。

    ・自分と世間の「普通」をイコールに近付ける。
    特定のカテゴリについて、王道や流行りをインプットする過程で「普通」が身につき、売れるものと売れないものが分かるようになる。

    ・センスは水と同じ。
    A.夏にはきりりと冷やしてレモンをひとしずくたらし、冬には芯からあたたまりそうなお茶をいれる。
    B.生ぬるい新鮮ではない水を365日差し出す。
    どちらの家にまた行きたいか?

    ・技術→センスというサイクルがある。
    ex)戦国時代→安土桃山時代。ヨーロッパで火薬や羅針盤など技術革新→ルネッサンス。

    ・「あっと驚く売れた企画」は、90%が努力と忍耐。ひらめきの力はあくまで小さなパーツ。

    ・現状の市場調査はフェアでない。
    1000人に、ABCのうち1秒で選ばせる。市場調査という特殊な環境による影響を排除する。

    ・勤勉さ、倫理観、道徳力はあって当たり前。
    その上で自分らしいセンスが求められているのが今の時代。

    ・商品というアウトプットは「もの」であり、視覚に左右される。

    ・センスを身につけるのは簡単。
    難しいのはその行為ではなく、続けること。

    ・効率よく知識を増やすには、
    ①王道を解く②流行を知る③共通項を考える

  • マーカーの数が多く良本だと判断した。が、読了時の満足度がマキシマムというわけでなかったため、恐縮ながら星4つとした。

    著者の生み出すデザインは、すべて裏付けがあり説明可能であるということに驚いた。

    また、随所で記載のあるセンスに関わる実践例が面白かった。

    経営者を目指す人なら読んでおきたい一冊。

  • センスは知識に基づく予測である。ふつうを知る。王道を知る。感覚的に良いというのではなく、得た感覚の理由を確認する。

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著者プロフィール

水野 学:クリエイティブディレクター/クリエイティブコンサルタント/good design company代表。1972年東京生まれ。1996年多摩美術大学デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業。パブロプロダクション、ドラフトを経て、1998年good design company設立。ゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がける。主な仕事に、NTTドコモ「i D」、相鉄グループ「ブランドアッププロジェクト」、熊本県キャラクター「くまモン」、「中川政七商店」ほか。自ら企画運営するブランド『THE』ではクリエイティブディレクションを担当。主な受賞に、London International Awards(Gold、Silver)、The One Show(Gold、Silver、Bronse)、D&AD賞(Silver、Bronze) CLIO Awards(Silver、Bronze)、朝日広告賞部門賞、毎日広告デザイン賞部門賞、日経広告部門賞、JAGDA新人賞など。

「2018年 『アイデア特別編集 good design company 1998-2018』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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