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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (267ページ)
感想・レビュー・書評
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難しいが、想像していたより読みやすかった。
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内容は難しいけど、読了する価値のある一冊。
国と大衆の関係を歴史に沿って語っていく。現代の時代は、自由であり、自分で生きる意義を探していく必要がある。その前の時代は、国が言うことに従って生きていれば良かったので、生きる意義や、自分の役割を国から定義されていた。
江戸時代の士農工商を例にとってみれば、「自分は農民なんだ。だから、農仕事を一所懸命がんばるぞ!」みたいな話が出るわけである。
しかしながら、今は違う。自分で、自分の生きる意義や生き方を見つけなければいけない。従って、人々は大衆となり、自分らしさを失っていく。じゆうだ!と思っていたにも関わらず、結局他の人との均一化の中で生きていくので、自分で選んでいるようで、選んで無いのである。
自分で自分の生きる道を探せる人を、貴族だとオルテガは言う。毎日必死に努力して、富を得られる人は、貴族だけなのだと。ただし、それには苦悩が付き纏う。だから、なかなか人はそんな風にはなれないのだ。
内容としては、そこから色々と話ししていくわけだが、あまり自分には入ってこなかった。
それよりも、先に述べた自由のはずなのに自由ではない現代社会が滑稽で仕方がなかったし、そんな時代に生きているのだと強く感じた。
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