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- / ISBN・EAN: 4511749802740
感想・レビュー・書評
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ドイツ語タイトルは直訳すると『2つの人生』。
ノルウェー語がドイツ語に少し似ててちょっとびっくり。
こんなこともあったのかと思った。いろんな人に被害を与えたナチス。最後も切ない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『誰でもない女』 ゲオルク・マース監督
ZWEI LEBEN/TWO LIVES
2014アカデミー賞外国語映画賞ファイナル5作品にはもれましたが
1月ショートリスト9作品まで残ったドイツ映画。
ナチスの人口増加計画「生命の泉」とノルウェーの女性、
子供達の悲劇をサスペンスタッチに家族愛とともに描かれます。
1990年、ベルリンの壁が崩壊後のノルウェー
ママはドイツ兵とノルウェー人のお婆ちゃんの間に生まれ、
東ドイツの孤児院に送られていたが、大人になって
ノルウェーに戻り幸せな家庭を築いていました。
パパ、ママ、娘、赤ちゃんの孫、ママ方のお婆ちゃんの幸せな家庭
・・・・・ママは東ドイツの秘密警察のスパイでした。
衝撃的な事実が明らかになるラストに向かって進む骨太なサスペンスストーリー
家族愛、戦争に翻弄された悲しい運命、ママに感情移入して涙が流れました。
ママ役のユリアーネ・ケーラーの素晴らしい演技、音楽もいい
隠れた名作です。 -
つきなみだが「事実は小説より奇なり」
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冒頭で父親が娘にかける言葉が素晴らしい。
ああいう優しい言葉をかけられるようになりたいです。
以後の展開は非常に緊迫感と緊張感があってあっという間に引き込まれてしまった…
あのビデオは強烈過ぎる…あんなの正視できないよ。その後の気まづさや居場所のなさ…家族それぞれの心中…観ているのが辛かったよ。
諜報活動って一体なんなんだ?
特別なところなんて何もない一般家庭から手に入れた情報ってどれほどの価値があるんだろうか…狂っているとしか思えない。猜疑心って怖い。それには終わりがない。
本作のような苦しい人生を辿ってしまった人がどれほどいるのか想像もできない。彼らには選択の余地などなかったんだろうと思うと胸が痛む思いです。
こんな苦しい気持ちにさせる作品は久しぶりだ。
でもこういう事も人間のやる事の一端…知っておかなければ判断も出来ない。
誰にでも観て欲しいと云える作品ではないけれど価値ある作品です。 -
空港での手慣れた変身、謎の男との密会に、この女何者?と引き込まれる。身から出た錆とはいえ、追いつめられていく主人公と家族の幸せの崩壊が見ていて辛い。
真実が明るみに出て幸せになった人は誰もいなかった。母親には真実を知る権利があったと思うが、それでも弁護士のこの過去の正し方は疑問が残る。真実という名の石を家庭の幸せの池にただ放り込みっぱなしでいいのか。知らせるなら、知らせる責任持ちなよ。
突きつけられた歴史の悲劇は限りなく重く心に沈んだ。