水族館ガール (実業之日本社文庫) [Kindle]

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  • 実業之日本社
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感想・レビュー・書評

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  • 水族館の話は凄く面白く興味深く、勉強になる…!という気持ちで頭に入って来た。
    でも合間に入るこの…夢の中で展開する恋愛…みたいなのがちょっと必要だろうか…?という個人的な好みからはやや外れる。
    ずっと海洋生物の話だけ聞いていたい。

  •  水族館を舞台とした青春物語。
     市の観光課で働く主人公がある日突然水族館の飼育員に。
     序盤は右も左も分からず、現場からは疎まれることもあり、自身の不甲斐なさに落ち込んだりと、読んでいて自身に重ねて進めるのが辛い部分も多かった。いわゆる共感性羞恥に近いような状態。
     後半になると、主人公が成長を感じ、現場での作業も増えていく。その中で、水族館ならではの様々な問題や苦悩が出てくる。個体識別、飼育する者としての心構え、擬人化やペット化問題、愛称は必要か、水族館が抱える矛盾、水族技術者として避けられない悲劇、死との向かい合い、上下関係、一部の客による非道行為、来館者が求めるものと伝えたいことのギャップ、こうした水族館で働く者として普段感じる悩みが色々と描かれていて、このあたりは読んでいても熱が入った。
     特に倉野課長が水族館とはかくあるべきか、博物館の一種であること、理想と現実のギャップ、自然環境を再現したい人工施設という矛盾など、水族館について熱く語るシーンはこの本の中でも最も好きなシーン。
     また、水族館好きであれば、このシーンはこの水族館を参考にしたのだなと分かる部分があり、ニヤリとなる。あ、ここは須磨だな、ここは葛西だな、これは鴨川かな・・・といった具合。
     一方、個人的には恋愛要素の方はあまりグッと来なかった・・・というと怒られるかもしれないが、水族館を知らない主人公が水族館の仕事を通して、水族技術者の苦悩ややりがいが描かれているだけで満足してしまった部分はある。

  • 恋愛抜きのほうが面白いかも。

  • 面白かった

  • 明日から、就職を控えている自分には、なんだか励みになるというか、想像力を助けてくれる本になる、気がする。

  • NHKでオンエア中のドラマ「水族館ガール」がかなり面白い状況。
    良い機会なので、Kindleストアで同名の原作を購入。木宮条太郎
    という作家はもちろん初めて。現在のところ、3作のシリーズに
    なっているらしいのだが、取り敢えず1作目を購入してみた。

    この原作とドラマの脚本は、思った通り細かな設定が多くの場面
    で違う。“市役所の観光課に勤務する女性公務員が系列の水族館
    へ異動”、というシチュエーションの方が、ドラマの“商社勤務
    のOLが理不尽な陥れで水族館へ左遷”よりも自然な流れ。さらに
    登場人物の設定も原作の方が“無難”なので、ドラマで感じられ
    たインパクトが、原作ではかなり薄まってしまっているのが残念。

    そして後半部分で展開されるラブコメ的な要素が、正直ドキドキ
    しない(^^;)。特に何度も登場する主人公2人が見る「夢」の描写
    はハッキリとしつこく、そういう部分が好きな読者に対しては、
    かなり逆効果な気さえするのだが・・・。

    とはいえ、「水族館」という、知っているようで知らない業務を、
    かなり掘り下げている部分は評価に値する。立ち位置が明確にな
    った主人公のこの先も、正直言えばかなり気になる(^^;)。
    取り敢えず、シリーズは読破しとこうかな?

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著者プロフィール

1965年兵庫県生まれ。金融機関の勤務を経て、2005年『時は静かに戦慄(わなな)く』で第6回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。著書は「水族館ガール」シリーズのほか、『銀行占拠』『本日の議題は誘拐』『王子になるまでキスしない』がある。

「2022年 『水族館ガール9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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