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- / ISBN・EAN: 4907953063181
感想・レビュー・書評
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先日、NHK BSプレミアムで放映していた『名探偵ポワロ「カーテン〜ポワロ最後の事件〜」(原題:Agatha Christie's Poirot Curtain: Poirot's Last Case)/2013』を観ました。
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【「アガサ・クリスティー」原作の人気シリーズ最終章】
「ポワロ」最後の事件。
その舞台は「スタイルズ荘」。
「ポワロ」が初めて手がけた殺人事件が起きた場所だった。
「ポワロ」は親友の「ヘイスティングス大尉」をスタイルズ荘に呼び出す。
ここは、かつて2人が初めて一緒に解決した殺人事件の舞台となった屋敷だが、今はゲストハウスになっていた。
「ヘイスティングス」は再会した「ポワロ」のやつれた車椅子姿に驚く。
「ポワロ」は「ここが再び殺人現場になるが標的は不明だ」と「ヘイスティングス」に告げ、動けない自分の代わりに情報収集をしてほしいと頼む。
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シリーズ最終話… 第70話にあたる作品です。
スタイルズ荘は、かつて殺人事件の舞台となった場所だが、現在は「ラトレル夫妻」が経営するゲストハウスとなっていた… 「ポワロ」からの誘いを受けた「ヘイスティングス」は、かつて二人で殺人事件を解決したスタイルズ荘を訪れる、、、
「ポワロ」との再会を楽しみにしていた「ヘイスティングス」だったが、出迎えたポワロは見違えるほど痩せ衰え、しかも車椅子に乗っており、「ヘイスティングス」は愕然とする… 再会を喜ぶのも束の間、「ポワロ」はふたたびここが殺人現場になると告げた。
スタイルズ荘には「ポワロ」以外にも数名の滞在客があり、車椅子に乗って動けないという「ポワロ」に代わり、「ヘイスティングス」は彼の耳目となって一緒に調査をしてほしいと頼まれる… そして、「ポワロ」の言葉通り、スタイルズ荘への滞在者が不審な死を遂げる……。
いやぁ、面白かった… そして、最終話らしい展開でしたねー
真犯人の狡猾さが印象的… 他人の心の弱さ、猜疑心に付け込んだ陰謀により「ヘイスティングス」までが犯罪者になってしまうところでしたね。
「ポワロ」は、身体は衰えても、灰色の脳細胞は衰えていませんでしたね… 最後の判断、「ヘイスティングス」への真相の伝え方を含め、「ポワロ」の最終話に相応しい内容でした。
巧くミスリードさせられ、終盤まで真相がわからない展開… 見応えがあり、愉しめる作品でした。
-----staff/cast-------------
演出:ヘティ・マクドナルド
原作:アガサ・クリスティー
脚本:ケヴィン・エリオット
出演
デヴィッド・スーシェ エルキュール・ポワロ
ヒュー・フレイザー ヘイスティングス
デヴィッド・イェランド ジョージ
ヘレン・バクセンデイル
アン・リード
ジョン・スタンディング
エイダン・マクアードル
フィリップ・グレニスター
ショーン・ディングウォール
マシュー・マクナルティ
アンナ・マデリー
クレア・キーラン詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
TVドラマ「名探偵ポワロ」の第13シーズン全5話を収録したDVD-BOX。【象は忘れない】【ビッグ・フォー】【死者のあやまち】【ヘラクレスの難業】【カーテン~ポワロ最後の事件~】を収録。
ベストはやはり【カーテン~ポワロ最後の事件~】。事件自体は平凡ですが、「殺人が起きるのは分かっているが、誰が誰を殺すのかは分からない」という状況からの展開は予測不能で緊張感がありますし、意外性抜群の真相は如何にもクリスティらしい趣向で秀逸です。『オリエント急行の殺人』から本作に向かって集約しシリーズの幕を下ろした素晴らしい作品だと思います。
次点は【死者のあやまち】。真相はなかなか大胆ですし、細やかな伏線、ある人物の証言がダブル・ミーニングになっているところなど仕掛けが巧いです。ポワロの苦悩など、原作にあった冗長部分がカットされているのも好印象です。
ただ、吹き替えのせいで犯人が割れ易いのは難点か。
複数の短編を繋げて映像化した【ビッグ・フォー】は、ファンには嬉しい要素が沢山盛り込まれているので原作より楽しめる内容になっていると思います。 -
とうとう完結してしまった・・・。
思えばNHKで放送された『ミューズ街の殺人』以来、四半世紀にわたる『名探偵ポワロ』シリーズがここに完結したかと思うと感慨深いものがあります。主演のデビッド・スーシェもさることながら、日本語吹き替え陣もヘイスティングス役の富山敬以外は、熊倉一雄をはじめ、ほぼずっと同一役を全うできたことはよろこばしい限りでした。完結してほしくはないが、熊倉さんのお歳を考えると・・・という妙なジレンマもありましたっけ。(失礼!)
シリーズ後半の傾向を振り返ってみると、同じくNHKで放送されていたジェレミー・ブレットの『シャーロック・ホームズの冒険』もそうでしたが、当初は「原作を忠実にドラマ化」という触れ込みだったのですが、シリーズを重ねる毎に次第に脚色が激しくなり、特に『アクロイド殺し』なんかは妙に改変してドラマ化すること自体、罪深いもののように思えたのと、また、長編ドラマ放送枠の時間制限の絡みなのでしょうが、『ナイルに死す』をはじめ放送時間90分台ではかなり無理があるような脚本の作品も多く見受けられるようになってしまい、クオリティ面での懸念が少なからず感じられたものです。しかし一方で、そこまでして全話ドラマ化を追求するとは!という鬼気迫る執念をも漂っていたものでした。(正確には短編ではいくつかの未ドラマ化作品が残っているとのことです。)
本DVDのファイナル・シーズンに収録されている作品は次の通りです。
『象は忘れない』
『ビッグ・フォー』
『死者のあやまち』
『ヘラクレスの難業』
『カーテン -ポワロ最後の事件-』
自分も原作を読んだのはそれこそ四半世紀以上前ですので忘れている内容は数多いのですが、『ビッグ・フォー』ってこんな内容だったっけ?というくらいに変わっているような気がします。特にアレが出てこないですし。(笑)しかし、このアレが出てこない理由は『カーテン』でのラストの演出をより驚愕するものにしたかったのでは?と最後に思い当たりました。
その『カーテン』ですが、やはり時間枠の関係からかカットされたであろう場面がいくつか思い当たり、筋の細かいフォロー不足が感じられました。しかし、シリーズラストを飾るに相応しい重厚感のある佳作であったとも思います。そういう意味でもカットは少し惜しいですね。
本シーズンで意外に良かったのは『象は忘れない』でしたね。女優陣も一番きれいだったからかな。(笑)
最後にデビッド・スーシェには一言。
シリーズ完結、お疲れさまでした。-
2015/01/12
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だいさん、こんにちわ。
コメントいただきありがとうございます!
まあ言ってみれば惰性という側面も・・・。(笑)だいさん、こんにちわ。
コメントいただきありがとうございます!
まあ言ってみれば惰性という側面も・・・。(笑)2015/01/14
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