WIRED VOL.14 (GQ JAPAN.2015年1月号増刊)

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感想・レビュー・書評

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  • テクノロジー特集なイメージの強いWIREDだが、なぜかVol.14の特集名が「死の未来」だった。
    このギャップにひどく魅せられ、衝動的に買って読んだ。

    先に結論から言ってしまうと、めちゃくちゃ面白かった。
    これからのテクノロジーの進化とともに、量子物理学系のテクノロジーも相俟って死という輪廻のリデザインを問う内容だった。
    また別冊でついてくるこれからの都市とライフサイクルもとても良い内容だった。様々なプロダクトをどのようにアーバンリデザインするかという内容が新鮮だったし、心に刺さった。

    あとはスノーデンのインタビューもめちゃめちゃ貴重で読んでおいて損はないと思う。
    データを扱う人はとても考えさせられる内容だからだ。
    以下に内容紹介を列挙しておくので、気になったら要チェック!

    ◆特集 死の未来 Future of Death
    ・ハメロフ先生のぶっとび理論 死後の世界は量子で説明できる!
    ・死の先端科学 20の断章 死はいま、こんなことになっている!
    〜テロメア、クマムシ、脂肪幹細胞、AI、ナノボット、そして3Dプリンターまで!?
    ・コロンビア大学大学院デスラボの挑戦 都市と死の設計
    ・弔い2.0 ちゃんと悼むためのスタートアップ
    ・随想 いま死を想うということ
    〜フライング・ロータス/石黒浩/福原志保/サラ・マレー

    ◆『WIRED』独占! スノーデンの告白
    「ここまで政府が無能だとは、さすがに想定外でした」
    NSAを告発し“世界のお尋ね者"となったエドワード・スノーデンを直撃

    ◆スノーデン事件の余波と25年目のWWW
    ティム・バーナーズ=リー/伊藤穰一ほか

    ◆未来はクォンタム!!
    GoogleもNASAも注目! D-Waveは量子コンピューターなのか?
    業界関係者は必読! 量子数理と未来のマーケティング

    ◆Medium: Where Words Matter
    ミディアム、最も美しいウェブメディア

    ◆STARTUP NATION
    スタートアップ国家イスラエルに学ぶこと

  •  今回の特集は「死」か。重いテーマだな。とは言っても善人だろうが悪人だろうがいつかは行き着くところだから読んでみるかと思い手に取ってみた。
     
     WIREDだけにハイテクが絡んでいた。ページをめくっていくと、ロボット工学で有名な石黒浩大阪大学の教授が載っていた。今月号のクーリエ・ジャポンにも登場していた。人間に近いアンドロイドを作っていることで有名な彼が見つけた死の本質が書かれていた。中身は読んでのお楽しみ。

     あのコロンビア大学が大学院の建築学部にDeathLab(死の研究所)という期間を2013年に設立したとある。さまざまな分野の研究者が集い、「死」にまつわる研究をするというユニークなものだ。その理由は、ニューヨーク市で既存の墓地では収容しきれなくなりどうするか、さらに無宗教を選ぶ人やシングルの人も増えているなど従来の価値観では解決ができないことが増えているためにどう向き合っていけばいいのか。日本でもどこかの研究機関が扱ってもいいテーマだな。

     真ん中あたりにあのエドワード・スノーデンを取材した記事が載っている。NSA(アメリカ国家安全保障局)が扱っていた極秘情報をメディアに公開したことで有名になった人だ。NSAやCIAの組織が腐っていることや、膨大なデータが人々の知らない間にやり取りされているといったことからメディアに状況を後悔する気になったそうだ。今でも、おびえているのはロシアの秘密警察よりもCIAやNSAだと述べている。

     現実の話ではないが、アメリカのテレビドラマで「パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット」という番組が日テレやHuluを通じて放送されている。その中身は、政府のためにテロ犯罪を予知する装置を開発したが、「関連ある」、「関連なし」と分けられて、関連しないものは放置されてしまう。そこでキーとなる2人が犠牲者が出ないようにするといった展開で進んでいく。

     アメリカ、ロシアや中国が本気になって資金と人材を投入して開発すればいつか実現しそうな気がする。いずれも国も国内外に敵を抱えていて枕を高くして眠れない人たちがいるからなあ。

     これからの都市とライフスタイルでは、「より複雑性を増す都市へ」、「カオスが都市をドライヴする」といったキーワードで未来都市のヴィジョンが語られている。東京を例に挙げても、新しいものが次々とできている。渋谷の場合、アメリカのメディアからsuper-chaos、uber-chaos(uber-は究極の、超~と言う意味)なんて表現するだろうと言うぐらい、ごちゃごちゃしている。そうすぐには交通整理される見込みがなく当分の間、混乱状態が続く。

     次回は、来年の3月発売予定で、日本版は隔月刊になると書かれている。クーリエのように月刊でもいいのになあと思ったがいろいろ都合もありそうもいかないのかな。

    石黒浩

    http://www.irl.sys.es.osaka-u.ac.jp/

    パーソン・オブ・インタレスト

    http://ja.wikipedia.org/wiki/PERSON_of_INTEREST_%E7%8A%AF%E7%BD%AA%E4%BA%88%E7%9F%A5%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%83%83%E3%83%88

  • 特集が目的で借りたはずなのだけれども,スノーデンのインタビューやティム・バーナーズ・リーへのインタビューも面白くて,結局ほぼ全編読んた。

    気になったキーワード: 'Orch OR', コロンビア大学建築学部DeathLab, マッシュルーム・デススーツ, Biopresence
    気になったサービス: Promossa Organic AB, Departing, Entrustet, Light Oath Ahead, Aftercloud, Amazing Life

  • 死を民主化せよ
    コロンビア大学建築学部Death Lab
    無宗教が増えている中で「いかに死ぬか」はアーバンプランニングの重要課題の一つになりつつある。いかに死ぬのかをデザインするか、は結構重要課題かも。

  • 哲学や宗教を超えた非常に考えさせられる特集だった。現在当たり前だと思っている前提は実はほとんど解明されてない不十分な根拠だらけで、実はまったく違う科学の結論が待っているかもしれない。そしてそれは哲学や宗教を超えた解かもしれないし、逆にそれらの壁に押し潰されるかもしれない。SFか科学かの線引きにかなり迫った内容ですごく良かった。関係ないけど、久しぶりにカート・ヴォネガットとか思い出した。

    スノーデンのインタビューもすごく価値のあるものだと思う。

  • 《HOW WILL THE WEB SURVIVE―WWW25年に寄せて》by ティム・バーナーズ=リー
    <ウェブを育てるための4つのヒント>
    ウェブ上で情報のリンクをたどっていくことで、わたしたちはアナログ時代には想像もできなかったスピードとスケールで事実を知り、アイデアを生み出し、商品を売買し、新しい交友関係を結んでいる。リンクは大統領選挙を変え、独裁政権を倒し、大規模なビジネスを生み、ソーシャルネットワークを拡大してきた。p97

    並木裕太、ストゥーシーの新ブランド「S/DOUBLE」p74

  • 2014/11/25 購入。「死の未来」が特集なんだけど目次を見ただけだと意図がイマイチ分からない。

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