独学でも東大に行けた超合理的勉強法 [Kindle]

著者 : 草薙龍瞬

• サンマーク出版 (2014年11月1日発売)

感想・レビュー・書評

[ミナカさんの感想 · 2021年7月2日]

「反応しない練習」を読み、筆者が中学中退から独学で東大に合格したことを知り、どういった思考法なんだろうと興味を持って手に取ってみました。

マインドフルネス的な本かと思いきや、いきなり東大からの例題となり、学生でもない自分は「しまった間違えた！」とのけぞりそうになりました。

しかし読んでいくと本のタイトルを言い得てるかの内容で、生活や読書に十分応用できるかの実用的な勉強法、、、というよりモノの考え方や分析の仕方を主としており、この後の人生に大いに役立てそうです。

興味深いのは上記受験の例題が第1章だけで終わっているところ。その後はモチベーションを維持するためのメンタル管理や生活習慣等にページを割いています。
いわば己の地固め的な手引書であり、揺るがない人生を歩むための指南書とも取れそうです。

しかしここまでストイックに1つのことに向かうのは、ある種才能のようにも感じてしまう。ハウツーを伝授されても、大半の人は成就できないのではないだろうかというのが正直なところ。とはいえ参考にできる事はものすごくあるので、読後の満足度や得た智慧/知識は非常に多かった。

プレミアが付いている本なので購入をためらったが、私的には十分満足できる内容です。

著者プロフィール

草薙龍瞬（くさなぎ・りゅうしゅん）
僧侶。興道の里代表。1969年奈良県生まれ。中学中退後、16歳で家出・上京。放浪ののち、大検(高認)を経て東大法学部卒業。政策シンクタンクなどで働きながら「生き方」を探求しつづけ、インドで得度出家。ミャンマー国立仏教大学、タイの僧院に留学。現在、インドで現地仏教徒とともに、インド社会の変革をめざすNGOと幼稚園を運営する。日本では宗派に属さず、実用的な 仏教の「本質」を、仕事や人間関係、生き方全般にわたって伝える活動をしている。毎年夏の全国行脚や、経典の現代語訳の朗読と法話を採り入れた葬儀・法事を行うなど、「もっと人の幸福に役立つ合理的な仏教」を広めている。『こころを洗う技術――思考がクリアになれば人生は思いのまま』(ＳＢクリエイティブ)、『心の出家 変わらぬ日常をもっとラクに生きたいあなたへ』(大和書房)など著書多数。『反応しない練習』(KADOKAWA)は現在も人文・実用書のベストセラー入りを続けている。

「2022年 『増補新版　大丈夫、あのブッダも家族に悩んだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」