牛家 (角川ホラー文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 「三丁目の地獄工場」から遡って読んだ。
    やっぱり不条理ストーリーで、グロでコミカルで切ない。この感じ、何だか癖になる。面白かった。
    「牛家」はツネ君が良い。彼はどうなったんだろう。
    「瓶人」は「女瓶」より暗さがなく、ほのぼの感がある。ラストのドタバタが可笑しかった。生きてる人間、酷いよ。

  • 瓶人いいね、主人公のオチが最高

  •  ホラー大賞関連作品。表題作の「牛家」と「瓶人」の短編2作。
     「牛家」牛の頭を持つ人間が住むゴミ屋敷「牛家」の掃除を担当することになった特殊清掃業者。襖や窓、扉を開閉するたびに時間や空間が変わり、脱出できなくなる。終始気持ちの悪い描写。色々投げっぱなしではあるけど、おどろおどろしい趣や、屋敷のめちゃくちゃな様子の描写は雰囲気が伝わってきて良かった。子供の頭から顎の骨をむしり取る音に「湿った枝が折れる音がした」という表現があって、リアルで気持ち悪いなと印象に残った。
     

     「瓶人」祖父が昔外国で買った、死人を生き返らせるという不思議な瓶。主人公の父親はそんな瓶を使って蘇生した「瓶人」だった。現代版フランケンシュタインのような話。こっちの方が面白かった。ホラーコメディー「永遠に美しく」のように、死んでいる「瓶人」は傷がつくと癒えることはない。腕がもげたらそれっきり。
     最初は死体と暮らす少年の奇妙なコメディーかと思いきや、蘇生者の命令は絶対である「瓶人」の哀しき性や、少年の父親に対する気持ちの変化などが上手く描写されていて、最後は切なく、涙さえ誘う展開になる。瓶人の生活と少年の成長物語の二重奏。これは上手い。

     「姉飼い」や「玩具修理者」もそうだけど、ホラー大賞とった表題作以外の方が面白い本って結構あるから、油断ならない。

  • 2話
    前半は気持ち悪いだけ。落ちも何も無い。最悪。
    後半はどきどきして面白かった。ゾンビもの。

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著者プロフィール

1984年生まれ。第6回講談社BOX新人賞優秀賞を受賞し、2009年『ようこそ、ロバの目の世界へ』でデビュー。14年『牛家』が第21回日本ホラー小説大賞が佳作に入選。他著作に『三丁目の地獄工場』『その花束は少年で出来ている』『煉獄ふたり』(いずれも講談社)がある。

「2020年 『事故物件7日間監視リポート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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