それでも人生にイエスと言う [Kindle]

  • 春秋社
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感想・レビュー・書評

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  • 辛い時、人生の意味を考えるのは困難だと思う。でも、この作品を読み終えた時には自分の苦難とそれを乗り越えた自分の尊さを知ることができる一冊。そして、生きる意味とは?の回答を見つけることができる。

  • 人生について考えたいときに読んでみたい一冊。
    生きる意味とは?

  • 「夜と霧」より深い内容で面白いのですが、なぜか読みにくかったです。個人的なものかもしれませんが、翻訳の問題でしょうか・・・

    「夜と霧」でも記されているように、生きることを問うのではなく、人生というものに自分が問われているということです。
    自分がどのように(真剣に)生きているのか、最善を尽くしているのか、結果ではなく行為が重要であるということでしょう。
    また、苦悩することにも意味があるということには勇気づけられました。
    他にも同じような思想や哲学は存在するように思いますが、どんな状態にあっても、悩んでいてもOK。目の前にあることに一所懸命に生きることが大切だということでしょうか。

    本書ではもっと様々なことが哲学的、学術的に書かれていますが、頭が悪いせいか?うまくまとめられないです。

  • すごいです。
    夜と霧も読みましたが、その時もすごい人だとは思いましたけど、改めて その精神力の強さというかポジティブさに驚きです。

    どんな自己啓発本より説得力があります。
    だって、あのホロコースト経験者ですからね…。

    どうしてこんなに強いんでしょうか。
    本の中でも、著者と同じくらい強い精神力を持った方々が紹介されていますが、
    命ってなんなんだろうって、改めて思ってしまいますね。

    著者は、人生は人として生きることで、人生に向き合ってその答えを出すことに意味があるんだとおっしゃっていますが、それってすごく難しくて、大変なことですよね。

    だから逃げとして依存症になったり、自暴自棄になったりする人も多い。

    そこまでして 生命は命を繋ぐ意味があるのかなーって思ってしまいます。

    偉人の名言でも、人生は苦しいというテーマのものが多いです。
    苦しいって みんな昔から知っているのに、それを続けていくことの意味って……

    けど著者はあのホロコースト経験者ですから、何を言われてもぐうの音も出ませんが…

  • 細かい部分で意味が取りづらく、自分の中で消化しきれていないところもまだあります。しかし、大事な部分である、「生きる意味とは人生が自分に都度都度問うてくることに責任をもって答えていくこと」は分かりました。
    自分がこれからも生きていく上で、病気や辛いこと嫌なこと全部ひっくるめてそれらに対してどのような態度を取れるかなとしばし考え込んでしまいました。避けられるものは避けて、それでもなお逃れられないものに対してはぶち当たっていくよりほかないのだなあと前向きな諦めの気持ちになりました。

  • ■ひとことで言うと?
     「生きる」とは人生からの問いに答え続けること

    ■キーポイント
     ・「人生の意味」という問いに対するコペルニクス的転回
      →「私はまだ人生になにを期待できるか(どんな利益が得られるか?)」→「人生は私になにを期待しているか(どんな役割を課されているか?)」
       →人生からの問いに答え続けることが「生きる」ということ
       →「人間はあらゆることにもかかわらず、人生にイエスと言うことができる」
     ・「苦悩」の意味
      →苦悩から逃げずに向き合うことが人生の価値を高める
     ・「死」の意味
      →人生は有限だからこそ何かを成し遂げることができる
       →死を自分のものにする
     ・人間の3つの意志
      →「快楽への意志」「力への意志」「意味への意志」
      →「快楽への意志」「力への意志」は「意味への意志」の空虚感によって生じる
       →人生に意味についての観点の転回が、それぞれに肯定的な価値を与える
        →快楽への意志=体験価値:美・心理・愛を体験することで実現される価値
        →力への意志=創造価値:自己を表現することで実現される価値
        →意味への意志=態度価値:自分の運命を引き受けることで実現される価値

  •  フランクル思想を知ろうと読んだ二冊目。当たり前だが「夜と霧」と似た内容が多かった。これは、より人生を好転させる,肯定しようという内容で、まさしくSNSの氾濫や生きづらい(息づらい)現代社会に生きる私たちにとって良いものだと思う。
     私たちが人生に何かを期待するのではなく、むしろ人生が私たちに何を期待するか?この先に誰が・何が待っているか?それを考えることによって''人生にイエスという''。たとえ収容所の中にいようと、罪を犯し終身刑になろうとも、余命があと僅かしか無かろうとも、何かがきっと私たちを待っている。それは家族や友人かもしれないしはたまた趣味や研究かもしれない。後世に残せそれぞれの個性。

  • 医療や介護従事者など医療や介護に関わる方に特におすすめ

    「苦難と死は人生を無意味なものにしません。」
    「長生きしただけでは意味のある人生にならない」

    それは生きるとは問われていることを見つけそれに答えることだからです。

    この考え方をもっているため、筆者は国家は非生産的な個人を殺害する義務があるということはできないし、不治の病の人間でもその生きる権利を他人が剥奪することはできないと主張しています。

    本書では自殺未遂者を医師は助けるべきかなど現場での賛否両論ある話題について述べられており、この点において医療や介護関係者は特に考えを深められるのではと思います。もちろん関係がなくてもそのような考え方を
    知れることは知識の幅が広がるのでぜひ読んでほしいです。(第2章に記載)

    本書は1993年刊行の本ですが、欧州ではすでに「安楽死」について議論されており、生きる意味について話題になっていたことが感じられこの分野での先進性を感じずにはいられませんでした。

    本書は著者の講演会の記録をベースにした本ではありますが、哲学を学んだことのない人や久しぶりの読書をされる方が読了するには少々難易度が高い本だと感じました。

  • フランクルは、人間の価値の概念に、仕事を成就させるなどの「創造の価値」、次に美しいものを見て感激するなどの「体験の価値」そして、運命を受け止める態度を自由にきめる「態度価値」をあげました。

    三つめの「態度価値」は、生きる姿勢や態度に価値がある、という事だそうです。
    アウシュビッツという最悪の状況にも拘らず人間らしい尊厳のある態度を取り続けた人がいる、ということを体験したからこその言葉でしょう。

    人生で大事なのは状況でなく、姿勢や態度なのだと。
    自分の状況に真摯に向き合い、どのような態度をとるか?どう行動するかは自由。自分が人生の答えを出さなければならないのです。

    この態度価値という言葉に出会ってから私は、悩んだ時の自分の態度や行動を考え直し、改める事にしました。
    また、苦しんでいる人がいるときに、寄り添う時の自分なりの基準にしています。人にはどのような状況でも、奪う事が出来ない価値がある、と。

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