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- / ISBN・EAN: 4571431211472
感想・レビュー・書評
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スパニッシュアパートメントから20年、舞台はニューヨーク。子ども達に会いたいがために離婚したウェンディの近くにやってきたグザヴィエ、元彼女のマルティーヌやレズビアンの親友イザベルなど周りの女達に何かと使われながら忙しく暮している。
グザヴィエとウェンディの子ども達が凄く可愛い!特に兄であるトムにはグザヴィエもウェンディも大人の複雑な事情を率直に話す。そして不承不承ではあるが現実を受け入れ、親たちを理解しようとするトム、よく出来た子だ。
この映画で誰よりもトムの態度に感嘆してしまった。それにしてもイザベルはやんちゃ、女の身体を持っていても心はかなり男寄りかと思えた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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『ニューヨークの巴里夫』 セドリック・クラピッシュ監督
パリジャン
Chinese Puzzle
「スパニッシュ・アパートメント」「ロシアン・ドールズ」に続く
シリーズ第3弾は10年後
40歳パリジャンのグザヴィエは小説家
妻から離婚話、妻子を追ってNYへ
妻、元カノ、レズ友達が絡みドタバタ劇
NYが舞台のフランス映画
偽装結婚、不法就労などグローバルなトラブル
弁護士が絡んでくるのもアメリカらしい
グザヴィエが様々な問題に向かい合い
前向きに乗り越えていこうするのを応援しちゃう
頑張って、とにかく前に向かって進めば
どうにか光が見えてくるものだね
1.2作を観てなくても、楽しめたけど
観てた方がもっと楽しめたかな -
三部作の三作目やったんやな(^_^;)
なーんも知らんかった(笑)
いろんドラマがあったんやろな。だからと言って前二作を見るわけではないが…。
軽く見るにはOKって感じ。 -
「スパニッシュ・アパートメント」が好きだった割にその後「青春三部作」になっていたのを知らず、遅ればせながら今。相変わらずグザヴィエ役のロマン・デュリスも、オドレイ・トトゥ(中国語のセリフのシーンが良い!)も素敵なのだけど、ウェンディってあんなキャラだった?ともやっとしたものが残る。第二部の「ロシアン・ドールズ」も観たい。
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なんかいろいろ90年代ぽいなと思いました。音楽の使い方とか、映像モンタージュの感じとか。(とか言って、そういうことについては全く素人ですけど。)
私自身が90年代にすごく好きだった監督だからかな? 「猫が行方不明」「青春シンドローム」「百貨店大百科」。当時は胸をはずませて観てたし、刺激や影響も受けたと思う。でも、なんだろ、あのワクワク感はもうない。
これって観る手側だけの問題なのかしら。
クラピッシュスタイルがある程度確立された、というのもあるかも知れないけど、何かこう、新しい何かを期待しちゃう。 -
三部作では、これが一番好きだね。グザヴィエが子供たちの側にいたいがために一生懸命苦労している。今まで凄くいい加減でダメな奴でしたが、とても身近に感じました。
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2015.12.17。レンタルで。
ハチャメチャな映画という感じ。
アメリのオドレイ・トトゥが出ているのだけど、べつにもう一度観たいとは思わない。
何を言いたいのかわからないけど、面白くなくて腹が立つというわけでもなく、これと言って書くことがない。
人生色々あるけど、それでいいのだ、と言いたいのかな? -
セドリック・クラピッシュが好き。ロマン・デュラスの胸毛
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返す返すも、なぜ原題を使わなかったのだろう?クラピッシュとロマン・デュリスの青春シリーズ、一作目のスパニッシュ・アパートメント(l'auberge espagnol)には「ごちゃまぜ」という意味があって、スペイン・バルセロナを舞台にした、国籍や文化がごちゃまぜになる留学生生活とかけていた。二作目のロシアン・ドールズ(poupée russe)には、マトリョーシカのように剥いても剥いてもだらしのない日々の続くグザヴィエのどうしようもない苦悩と、ロシア人モデルやロシアでの仕事をかけていた。三作目の今作は、原題はCasse-tête chinois。チャイニーズ・パズルと訳せる言葉で、「難問」という意味をもつ言葉でもある。確かに舞台はニューヨークになったけれど、ニューヨークの中でもチャイナ・タウンを舞台にしているあたり、これまでの作品と同じく、タイトルとかけているはずなのに。どうも、しっくりこない。しかも、今回のストーリーでは、彼がパリジャンであることから起こる問題がメインなわけではないと思うのですが。ああ、もやもやする。
一作目が作られたのがなんと2002年だったので、もう10年も経ったのですね。オープニングで主要キャラたちの、これまでの移り変わりが出ますが、ロマン・デュリスが吹き出すくらいにもっさい顔で、笑えます。女性陣たちも、シワができたり、目尻が下がったりしていますが、三者三様、良い歳の取り方で見ていて嬉しい。
あんなにダメだったグザヴィエにも子供ができていて、曲がりなりにもパパをしているから、子供という存在は偉大ですね。トム役のPablo Mugnier-Jacobくんが天使のような透明さに、両親の離婚やらなんやらで急速に大人になった子供の悲しさと、大人になりきれない大人を見つめる子供の冷静さを上手に表しています。トムがイザベルのために嘘をつくシーンは、録画してイザベルに見せて反省させるべきであろう。
女性陣は、グザヴィエがダメな男だと決めかかっていますが、彼女たちも大概ぐだぐだで、新しいパートナーに「Why are you so nice?」とキレるウエンディも相当ダメでしょう。イザベルのダメな行為が、この映画中一番、倫理的にダメだとは思うのですが、あれは彼女なりの出産後のバランスの取り方だったのかもしれませんね。
ネタバレにならないシーンでいえば、移民局のシーンは興味深かったです。EU圏内でEUのパスポートを持ったひとが住む分には、文化や言語の違いはあれど、ビザの問題は浮上してこないので、本当の意味での「外国人」ではないと思うのです。「ここには外国人しかいねえだろ」と怒鳴る社長?にスペイン後で文句をいう「外国人」に、スペイン語で応答するフランス人のグザヴィエ。叔父を助けてくれたから、と家族ぐるみで助けてくれる(しかも合法じゃないことまで!)中国人たち。中国語で交渉に挑むフランス人のマルティーヌ。色々な情報をシェアできるようになったからこそ、従来の「外国人」という見方や考え方はぐらついてきているのではないでしょうか。日本語が話せれば日本人なのであれば、帰化せずとも「日本人」になったひとはたくさんいるだろうし、日本人特有の文化を理解できない日本人だってたくさんいるでしょう。「○○人」というのは、とても都合の良い集合体の名前ではありますが、それに依存しきって個々の差を無視してしまうのは、危ないですね。制服の件でグザヴィエとウエンディが大喧嘩しますが、あれも文化の違い。たしか、イギリスでは制服の導入は、生徒の家庭の経済的格差を学校内で見えなくするようにするため、だったと思います。没個性させるためのものが、そもそも制服の役目なのだとしたら、個人主義を非常に重んじるフランスで忌み嫌われるのも、納得がいきます。それを(きっと)知っていて、制服のある学校に入れたウエンディは、それほど追い詰められていたのかもしれないし、グザヴィエに一矢報いたかったのかもしれないし。男女の関係は、文化や国籍の違い以上に理解しにくいです。
確固とした結末がなくても、人生は続いていく。人生を「難問」だと感じるグザヴィエに、「C'est compliqué, c'est normale」(だったかな?)と言ってのけるマルティーヌは、強いですね。女性の方が強い、男性の方が強い、ということではなく、強さの質が違っているだけなんだな、と理解できれば男女差別も減っていくのでしょうか。ダメな母親だと自分を責めて泣くマルティーヌをなぐさめるグザヴィエの姿には、男性の強さを感じます。クラピッシュ作品らしく、本当にいろんなことを考えさせてくれる映画でした。きっと次に観ても、新しい観点をくれるのではと期待しています。 -
このシリーズ大好き!国を変えて移住をすることの現実的な問題や、精子提供や同性愛などの様々要素がタフな部分を持ちつつも、ちょうどいいテンションを持って描かれている。色々な人種が出てきたり、登場人物への描き方が優しいところも好きだった。