- Amazon.co.jp ・電子書籍 (225ページ)
感想・レビュー・書評
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『マイ・フェア・レディ』の原作で、それぞれ違いもあるそうなのだが、残念ながら『マイ・フェア・レディ』を見たことがないので、この作品だけの感想になります。
(じゃあ、なんで読んだのかというと、先輩からの勧めです。)
貧しい出のイライザが音声学者のヒギンズやピカリング大佐と出会い、1人前の淑女としての話し方や振舞いを身につけ、変わっていく、というとありふれたシンデレラストーリーのようだなと最初は思ったのだけれど、
手に入れたものが最初夢見たものとは違い、むしろ、それによってしばられてしまったり、登場人物たちの心のすれ違いなど、人生なかなか思うままにはならないなと思える一方で、
そうはいっても最後には自立して、ハッピーエンドへ向かう内容には、読み終わったときにスッキリとした感じがあって、とても楽しかった。
いい作品と出会えたことに感謝。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
軽妙なノリ、女性の自立
一番感情移入できるキャラはクララさん -
ピア・サポーターズOさんのおすすめ本です。
「キャラクターの進行が激しく面白いので、高校の頃から気に入っています。そのきっかけで、お勧めしょうと思うようになりました。
『…本当の意味でレディスと花売り娘の違いは、どう振る舞うかではなく、どう扱われるかにあるのです』」
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https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00506221 -
リアリズム/自立
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オードリー・ヘップバーン主演でお馴染みのミュージカル映画「マイ・フェア・レディ」の原作小説。元ネタは実はスパイシーな風刺小説。イギリス文学の入門作品としておすすめします。
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大学の講義の課題で、映画『マイ・フェア・レディ』と原作を比較するものがあったため読んだ。どちらも貧しい花売りの娘イライザ・ドゥリートルが音声学の教授ヘンリー・ヒギンズの手によって淑女に変身するという基本的なプロットは共通しているが、結末に変更が加えられている。ヒギンズに対してイライザがしっかりと自分の意思を表明し、優雅で自立した女性へと変貌を遂げることに焦点が当てられていて、映画よりも圧倒的に原作の方が読んでいて心地がよかった。
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最初非常に高潔な紳士にみえたヘンリーが、実はイライザを対岸の火事とはできぬようなだらしない、幼稚な一面があることが、他の人物の発言と彼自身の行動から、次第に明らかになるのが興味深かった。
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読了。言わずとしれた映画「マイ・フェア・レディ」の元ネタ。「イライザ」がクリーチャーに言葉を教えるシーンもある『シェイプ・オブ・ウォーター』や、街中で言葉を採取する飯間先生の著書を読んだ後に読むのにこれほど最適な小説があろうか。
読後感としては、ストーリーはまあ映画とほぼ同じ(本来逆だけど)だが、印象が若干ちがう。映画ではイライザの父親がそれほど重要な意味を持つ役柄ではなかったし、ヒギンズ教授とイライザはもっといい感じで終わっていた気がする(最後に見たのは何十年前だ?)。あと、蛇足的に付け足されている後日譚がかなり面白くてまるでジェフリー・アーチャーの小説みたいだったんだけど、これって誰かがちゃんとした小説にしてたりしないんだろうか?