あまりに苛烈、壮絶な自然に、主人公に生き方に
引き込まれた一章、二章。
「及ばぬところ」について思った。
自然、命、その理に、人には及ばぬところはある。
けれど、第三章で、及ばぬところに
覚悟して向き合うと、それは
受け容れてくれる大きくて、やさしい世界が
ひろがっていることを知らされる。
懸命に生きること。
命と向きあうこと。
自然を命を大切に想うこと。
それができたとき、空も光もあらゆる
この世界に与えられているものを
味方にして、心満たして生きてゆける。
そんなことを感じられた小説だった。