実話怪談とかホラー小説のジャンル好きで、このカテゴリーだと角川ホラーとか、竹書房が強いイメージあった、が、ヤマケイ文庫!面白い。
前回のマタギ奇談に続き、山で起こった怪奇事件や不思議な現象、山の未確認生物やおかしな噂を集めた本だけど、さすが「山と渓谷社」という名前だけあって、怪談だろうが、怖い話だろうが、餅は餅屋、山のことは任せておけ!ということか、
実際におこった不思議な話や事件が、詳細なデータ(日付や場所、人数や名前など)と共に記されている。
マタギ奇談は主に日本国内の話だったことに比べて、こちらは海外の事件も豊富に記載されていて、スケールがでっかい。
個人的には山で起こった世界最大級の謎事件「ディアドロフ」事件について書いてなかったのが非常に残念だったけど、興味深かった事件は下の3つ。
・北海道大雪山に残されたSOSの謎
以前、三津田信三の小説でも取り上げられてたと思うけど(怪談のテープおこしじゃなかったっけか…記憶曖昧)、大雪山で遭難した東京の登山者の救出で出動したヘリが偶然に見つけた、湿地帯に丸太で大きく描かれた「SOS」の文字、近くを捜索してみると「タスケテクレ!崖の上で身動きが取れない」という男性の声が吹き込まれたカセットテープ(現場は崖ではない)と、女性の白骨死体……という事件。
・アンデスの山中に墜落した飛行機のアメフト部員16人が72日後に奇跡的に生還
万年雪に包まれたアンデスの山中に放り出されたアメフト部員、体力自慢のメンバーが揃っているとはいえ、食料も無い山中でどのようにして生き延びたのか……
イーサン・ホーク主演で「生きてこそ」というタイトルで映画化されてますが、海外・山版「ひかりごけ事件」
・日本の埋蔵金伝説
日本には北海道から沖縄まで、約100箇所について埋蔵金の伝説・伝承があるらしい。徳川の埋蔵金や信玄の金山とか、有名どころしか知らなかったので、これはかなり面白かった!地図に番号振って説明書があるのも良かった!埋蔵金はロマンあるよね。
山のことならヤマケイ文庫と今後は覚えておくことにする。