神々のたそがれ アレクセイ・ゲルマン監督 Blu-ray 特典ディスク(メイキングドキュメンタリー)付属!

監督 : アレクセイ・ゲルマン 
出演 : レオニード・ヤルモルニク、アレクサンドル・チュトゥコ、ユーリー・アレクセーヴィチ・ツリーロ、エヴゲーニー・ゲルチャコフ、ナタリア・マテーワ 
  • IVC,Ltd.(VC)(D)
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4933672246420

感想・レビュー・書評

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  • 30分で観るのをやめた。映像はすごく凝っていて動く絵を観ているようなのだけれど、30分で十分だ。
    ずっと映像を流しておいて、ふと気が向いたときに少し見てやめる、というのを繰り返したい映画だ。

  • ストーリー的な部分は解説とか読まなきゃ全然わからないけど、暴力が蔓延しているのに危機感みたいなものはまるでない退廃的な空気がモノクロで180分ほとんど休止なしで描かれていて何やら変な惑星に放り込まれた感じ。

  • 非常に難しいが、なんかハマる世界観だ!『バードマン』よりこの映画撮影の方が凄いと思う。

  • TRUDNO BYT BOGOM / HARD TO BE A GOD
    2013年 ロシア 177分
    監督:アレクセイ・ゲルマン
    原作:ストルガツキー兄弟『神様はつらい』
    出演:レオニード・ヤルモルニク/アレクサンドル・チュトゥコ
    http://www.ivc-tokyo.co.jp/kamigami/

    文芸坐の特集上映で、はじめてのアレクセイ・ゲルマン。たっぷり3時間、ロシア映画、セピアがかったモノクロ映像、わかりやすいストーリーはなし。この事前情報だけで、まず絶対寝るなーと思ってたのですが、意外にもまったく眠くならなかった!単調といえば単調なのだけれど、画面に映し出されているものがあまりにも異形で、退屈する余裕がなかったのかもしれない。いつになったら終わるのだろうと思いながらも、これならずっと眺めていられるなとも思った。美術面でのディティールの完成度が凄い。

    原作はタルコフスキーの『ストーカー(路傍のピクニック)』と同じストルガツキー兄弟の『神様はつらい』(映画の原題も本当はこのまま)。地球より約800年ほど文明の遅れた惑星(中世ヨーロッパ風)に派遣された地球の学者たち(=神々)が、そこで見たものは・・・

    ルネサンス初期風にまで文明が進んだにも関わらず、なぜかそこで反動が起きて「知識人狩り」が起こり、大学は破壊され、太った大臣ドン・レバが率いる灰色隊、プロレスラーみたいな「男爵」、蜂起した農民のリーダーが率いる一党、さらに黒衣の僧たちなど、いくつかの勢力が殺し合いを繰り広げている。誰が味方で誰が敵なのか全然わからない。主人公ドン・ルマータは神の血を引く貴族ということになっているけれど、つまり地球から派遣された「神」の一人らしい(そのへん映画だけでは曖昧。原作読まないとわからなさそう)

    とにかくそこいらじゅうに死体が散らかっているか吊るされている。モノクロなので、血なのか泥なのか内臓なのか汚物なのかなんだかよくわからないのが救いだけれど、とりあえずそこいらじゅう不潔で汚い。どう考えても何もかも臭そうなのだけど、登場人物たちは皆やたらとその臭いを嗅ぎたがり、鼻をくんくんさせてその鼻から鼻血や鼻水をまき散らし、あとやたらと唾を吐く。ただ、エログロではない。そういう残虐趣味はないのだけれど、すべてが醜悪で汚濁にまみれ、群衆も含めて登場人物はみなキ○ガイとしか思えない。

    ふと浮かんだのは、乱歩のパノラマ島をベースにした日本のカルト映画「恐怖奇形人間」でした。全身白塗りの暗黒舞踏団のみなさんが異形に扮して跋扈するあれ(笑)

    さらにカメラワークが何故かドキュメンタリー風で、異様な登場人物たちはそこかしこで、カメラ目線を送ってよこしたり、「何これ?」と確認するようにカメラに近寄ってきたり、逆に邪魔だ、と追っ払う仕草をしたりする。そこに妙なリアリティがあっていっそう不気味さを煽られる。

    そんな世界なので、誰を殺しても、誰を助けても、また新しい誰かが権力を握り、殺し合いは終わらない。本来介入すべきではないその争いに、介入してしまったルマータは疲れ果てて呟く「神はつらい」と。3時間、ひたすら混沌と破壊と汚辱にまみれた世界を見てきた観客も、思わず頷く説得力。そのための3時間だったのか、と納得させられてしまった。なんだかよくわからないけど、すごいものを観たと思う。怪作。

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