会計士は見た! (文春e-book) [Kindle]

著者 :
  • 文藝春秋
3.95
  • (5)
  • (9)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 92
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (223ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • わかりやすく面白い。

  • 仕事で会計つまんねーーーってなったらまた読みたい本。

    とても読みやすく、すぐ読み終わる。

    会計が分からない人でも読めるほど簡潔にかつ分かりやすく説明がなされている。
    会計を勉強したいとは思っているが、会計が分かると具体的にどんなことができるようになるの?というイメージ付けにはうってつけ。

  • 頭にスッと入ってきた。自分の成長を感じることができて嬉しい。


    本書の最後に、日本企業は手元流動性が増えてるからM&Aが加速するという考察があった。

    手元流動性比率を見ることで、Covet-19の影響が経営に与える影響の一面をみることができるのかなと思った。

    手元流動性比率は、1ヶ月の売上代金を回収できるまで、手元の資金でまかなえるのかを表していて、売掛金が除外されていることから流動比率や当座比率、自己資本比率などと比較して短期安全性を見るものとして適切らしい。

    https://freeway-keiri.com/blog/view/177


    手元流動性比率
    本書に日本企業は手元流動性が増えていてM&Aが加速するという考察があった。
    手元流動性比率を見ることでCovet-19の影響が経営に与える影響の一面を知ることができるのかなと思った。
    ・手元流動性 = 現金 + 預金 + 短期有価証券
    ・手元流動性比率 = 手元流動性 ÷ 月商

    調べてみたらこの考えはあながち間違えではなかった。
    手元流動性比率は、1ヶ月の売上代金を回収できるまで手元の資金でまかなえるのかを表していて、売掛金が除外されていることから流動比率や当座比率、自己資本比率などと比較して短期安全性を見るものとして適切らしい。

    人件費
    大塚家具、コジマの人件費が嵩む問題。一度上げたらなかなか下げることができないため、利益を圧迫し続ける。日産は4分の1の社員を解雇しつつも一人当たり給料を上げ、社員のロイヤリティは保つ。

    売上総利益
    製薬業界や化粧品業界は、原料安いが薬効によって価値が決まるため粗利率は高め。ただ、販管費は高い。
    キーエンスはファブレスで、物売りではなく課題解決売りであるため粗利80%とエグい。

    無謀な投資
    スカイマークのエアバスへの無謀な投資

    CSを見る
    江守グループHDは粉飾し続け、会社の稼ぎからではなく、銀行からの借入金を配当に使う。→損益計算書は正味の資産。キャッシュフロー計算書からお金のやりくりを見る。粉飾は難しい。

    東芝
    粉飾手法諸々。

    以下本書より抜粋

    企業の監査を行う立場から言えば、正味の資産の増減を示す損益計算書では、存在しない売上債権や、価値を過剰に見積もった在庫品などをプラスの資産として計上してしまうことで粉飾を行う企業も、残念ながら存在すると言わざるをえません。  しかしながら、キャッシュ・フロー計算書は、実際に銀行や手元にいくらお金があるのかを示す決算書であるため、それを監査人の目を欺けるまでに粉飾するのは容易ではないのです。  本書をお読みくださった方々には、これを機に、損益計算書や貸借対照表のみならず、キャッシュ・フロー計算書も読んでいただき、これを日常生活(企業経営や投資判断など)に活かしていただきたいと思います。

  • 公認会計士である著者が、ニュースなどをきっかけに気になった会社の財務諸表をチェックして、会社の状況を深読みする内容です。
    ソニーは何で稼いでいるとか、大塚家具の騒動は何が原因なのかとか、日産自動車がどうやってコストカットしたのかなど、財務諸表からこんな結論が導き出せるのか!という驚きがあります。
    昔、簿記を勉強していましたが、このような本を読むと、簿記ってけっこう面白いやん!もっと頑張って勉強しておけばよかった!と感じさせられました。

  • 読み物として楽しく、一気に読めた。

  • 非常にわかりやすく、会社にとって大事なこと、特に苦しい状況になった時に忘れてはいけないことを教えてくれる内容である。

    ・大塚家具の事例についての記述は公平で好感が持てた。自分自身は、久美子社長、勝久前社長どちらにも共感できるものがあり、どちらも大切なことを押さえている経営者なのだと感じていたが、その思いを更に強くした。会社の経営とはどちらが正しいとか、誰が正しいとかいう類のものではないのだ。もとより株主が正義でもない。
    ・コジマと日産の事例は、会社を経営するにあたっての最重要事項、特に人員の削減を行う際にその実行者の見識が結果を左右する重大事項について述べている。大塚家具のケースと相まって考えさせられる。
    ・ソニー、スカイマーク、キーエンスの事例は、誰もがこうだろうなと思っていた通りの事実を決算書を通じるとどう見えるかを説明している。
    ・東芝の事例で工事進行基準をめぐって語られる内容は、そのとおりだと自分はかねがね思っている。事業の状況を正しくつかもうとするために編み出された方法が、かえってそれを妨げているのが現実だ。必要なのは工事進行基準ではなく、事業サイクルに適合した5年間決算や10年間決算なのだと思う。決算は「決」算であって、本来進行過程レポートではないと思う。そうでなければ形式が不適切だ。PDSのSではなく、PDCAのCであるとするなら、事業サイクルの途中状況を把握すればよし、赤字の何が悪いのか。結果の出ていないものを結果と見ようとする無理が、年次決算や四半期決算をもとに生業を立てる現実を離れた誰かの都合で作られたものとすれば、現在の状況はそういう人たちの自業自得なのである。もとより決算は航海に出た船が帰ってきてから行うものだったのではないのか。

    決算書をよく見ればわかるという本は多い。外部の人にしてみれば会社の中を知る手段は限られるので、無理もない。しかし商品やサービス、社員の動きなど会社を見ればわかることを、わざわざ決算書しか見ないようにして語る御仁が、その会社の経営に携わる人たちのなかにも多いのが現代の病だとつくづく思う。決算書って確かに長年の知恵ですばらしく発展しているとは思うが、本当にそんなによく出来た仕組だろうか?
    しかしそう思いつつ読んでも、誰にとってもなんらかのためになる書である。

  • 【決算書から会計士が話題の企業を丸裸にする】東芝が不正会計に走った舞台裏。ソニーグループの中で、急成長している意外な部門。決算書を読み解くと、企業の裏の顔が見えてくる!

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

1960年金沢市生まれ。公認会計士・税理士。日本証券アナリスト協会検定委員。同志社大学卒。澁谷工業、KPMG港監査法人(現、あずさ監査法人)を経て、フリーに。2006年にアスト税理士法人を設立。代表社員に就任し、現在にいたる。日本税務会計学会会員。著書に『決算書はここだけ読め!』『危ない会社は一発でわかる』(以上、講談社)などがある。

「2015年 『決算書は「下」から読む、が正解!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

前川修満の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×