Homo Deus: ‘An intoxicating brew of science, philosophy and futurism’ Mail on Sunday (English Edition) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 貧乏なので英語のKindleで読んでみた。話の基本はどこかで聞いたような話だが、最後のあたりのdataismというのが著者の独自の主張。トフラーやら、カーツワイルを読んできた人たちには普通のことかもしれない。ただ、カーツワイルと違って未来予想とでなく、もう一歩新しい世界の見方(の候補?)を提案してるところがよかった。

    未来のことの本としてはタイラー・コーエンの最近の本とか、エンドエイジングの方が魅力だけど。

  • ・歴史を学ぶことで、現在当たり前だとされている考えや行動が当たり前ではないことを知ることができ、より色々な選択肢から未来を選びとることが可能となる。例えば、芝生の歴史を知ると、芝生は(何も産み出さないのにそれを維持するお金や時間があるということで)権力や富の象徴であるがために、世に広まったと知ることができ、これを自分の家の庭にも適用したいと思うかどうか、もう一度考え直すことが可能になる。

    ・「意識(mind, consciousness)」が担う生物学上の役割は明らかになっていない。もしかすると、役割は特に無い(副作用としてのみ存在する)のかもしれない。

    ・人間が地球を支配しているのは、「他の動物よりも知能が高いから」でも「道具を作るのが上手だから」でもなく、「人間が多数の人数でフレキシブルに協力することができる唯一の動物だから」である。アリやハチは、多数で協力することができるが、フレキシブルではない。チンパンジーはフレキシブルに協力できるが、個人的に知り合った小集団でのみ協力できる。

    ・歴史を学ぶことは、共同幻想が生まれては消えて行くのを見ることである。

    ・人間がどれだけ協力できるか(大きな力を生み出せるか)は、真実とフィクションの微妙なバランスにかかっている。真実を曲げ過ぎると、真実を語るライバル(more clear-sighted rivals)に負けてしまうが、フィクションが全く含まれていないと、人の心を動かすことができない。

    ・フィクションは人間が大人数で協力するために必要だが、あくまで道具に過ぎない。真実とフィクションとを分けて理解し、フィクションが目的にならないようにしなければならない。

    ・子どもにとっては自分が世界の中心なので、何か悪いことが起きたとき(両親の離婚など)にその原因は自分にあると思ってしまう。

    ・経済が今後も成長し続けると信じることができないのは、それが私たちの直感に反するものだからである。ほとんどの自然システムには平衡状態があり、ほとんどの生存戦略はゼロサムゲームである。

    ・あるImaginary Storyのために犠牲を払えば払うほど、そのImaginary Storyに固執するようになる。なぜならば、そのImaginary Storyが、精神的苦痛に「意味」を与えてくれるからである。
    例)戦争で足を失った人は、戦争に意味があったと思いたいので、勝つまで戦争をするべきだと考える。

    ・上記のようなImaginary Storyから逃れるためには、精神的苦痛に「意味」を与えてくれる別のImaginary Storyを必要とする。
    例)戦争は愚かで意味のないことであった。そのために、私は足を失った。しかし、この経験から、平和の尊さを学んだので、今後は平和の尊さを世に伝えていきたい。

    ・人間はOrganic Algorithmに過ぎない。Organic Algorithmの方が、どこかしらの領域で必ずNon-Organic Algorithm(AI)よりも優れている所があるはずだというのは、根拠のない希望的観測に過ぎない。

  • Dataism is replacing humanism. Consequently, Dataism supports IoT.

  • AIアルゴリズムの方が本人より本人をよく知ってる、グー○ルにメールの中身さえ見せてやれば駐車場で日中動きもしない車を手放して待たなくても使えるカーシェアリングを実現できる…etcetc. とことん客観的な視点で論じられると、人間はまだまだどこかで自分たちがどこかで世界を動かしているという認識を手放したくないんだなぁ、いつまでそれを守ってられるのか、と考えてしまう。

  • 170306~

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