レヴェナント:蘇えりし者 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]
- 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988142206114
感想・レビュー・書評
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この作品もDVD化を待ち焦がれて映画館に行くのを我慢した作品でした。
ようやく、リリースされたのでマイホーム・シアターで大音響にての鑑賞に大満足の私です。デカプリオが初めて主演男優賞を受賞した演技を楽しみにしていました。
無駄に明るい光を排除した映像は初めから終わりまで壮絶なるもので見応え十分な物でした。主人公がクマに襲われ瀕死の重傷を負うシーンや逃走する際に激しい激流に呑まれるシーン。それに死んだ馬の内臓を排除しその体内に潜り込み寒さを凌ぐシーンなど息を呑むシーンの連続です。
未開時代の北米の極寒の大地に愛する息子を殺された上、一人置き去りにされたハンター(実在した人物)壮絶なる‘レヴェナント’が凄い・・・。
デカプリオの汚れ役の演技が見事でした。納得の受賞演技でした。それに坂本龍一さんの音楽が重く辛い映像に上手くマッチしていました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
19世紀初頭のアメリカで冬の未開地をサバイバルする話。「インディアン」と戦ったり巨熊と戦ったりする。ストーリーはシンプルで、死が側にある雄大で圧倒的な美しい自然が見どころか。
以前見た洋ドラの「ザ・テラー」に雰囲気が似ていると感じました。 -
内容紹介 (Amazonより)
祝 レオナルド・ディカプリオ アカデミー賞(R)受賞。実話を基に描く、サバイバル・アドベンチャー巨編!
復讐の先に、何があるのか。
<ストーリー>
1823年、毛皮ハンターの一団はアメリカ西部の未開拓地を進んでいた。隊長のヘンリーを先頭に、ガイド役のヒュー・グラスとその息子のホーク、そしてグラスに対して敵意を抱いているフィッツジェラルドたち一行だったが、ある時、先住民に襲撃され多くの犠牲者を出す事態に。生き残ったグラスたちは危険な川を避け、船を捨てて陸路で砦に戻ろうとするが、グラスは巨大な熊に襲われて瀕死の重傷を負ってしまう。隊長のヘンリーは余命わずかに見えるグラスを残して行くことを決断。息子のホーク、金に釣られて居残ることにしたフィッツジェラルド達にグラスの最期を看取るよう命じるが……。
200年くらい前はあんな生活だったのだろうか?と驚きながら観ていました。
それにしてもグラスの復讐心がとても強くて 熊にあれだけ襲われても生き延びるって...
生き延びるためには生肉を食べ、馬の死骸の内臓を取り除き その中で暖を取る...
極寒の雪と氷の世界は凄いです...
めっちゃ寒そうやけど...ディカプリオの鼻水も凍ってるっぽい!笑! -
レオナルド・ディカプリオの復讐ものです。
息子を殺された父親が、復讐するって話です。
私はこれ・・・ダメでした・・・。
最後の方、件に漏れず、ディカプリオと息子を殺した男が死闘を繰り広げるわけですが、
その時に復讐相手が言うんです。
「ケチな復讐のためにここまできたのか。だが息子は戻らねぇ」
うん・・・そうなんです。
復讐する。
それは分かった。
で・・・?
みたいな。
終始陰鬱な雰囲気で、人との駆け引き、心理戦、みたいな要素もあまりなく、
人というより、
復讐相手のところに行くまでに、
瀕死のディカプリオが、いかに大自然相手に、苦戦を強いられるか、
そこにスポットが当たっている感じです。
レオナルド・ディカプリオは、この映画で、アカデミー賞獲りました。
たしかに、極寒の凍てついた地で、
ひげを凍らせて、それがまた、鼻水が凍ってるみたいにも見えつつ、
熱演されえていましたね。
少ない台詞で、体全体、身にまとうオーラごと憑依されたような感じに見えました。 -
1823年、西部開拓時代のアメリカ北西部、極寒の荒野の中、狩猟をして毛皮を採取するハンターチームはネイティブアメリカンの一団に襲われ多大な犠牲にあいながら命からがら船で川を下る。
チームのひとり、ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)はネイティブアメリカンの妻との間にできた息子、ホークとともにガイドとして同行していた。
船を捨て山越えルートを選んだチームは森で野営する。翌早朝、グラスは見回り中に子連れの熊に襲われ、瀕死の重傷を負う。
急ごしらえの担架でグラスを運ぶが山越えには足手まといであること、瀕死でもあることから、隊長のアンドリュー・ヘンリーが死ぬまで見届け埋葬する者を募ると、ホークとジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)、若いジム・ブリッジャーが残ることになった。
ジョンは2人がいない時にグラスを殺そうとするところをホークに見つかり銃を向けられるが、返り討ちにし殺してしまう。
ジョンはジムを騙しグラスに軽く土をかけただけでその場を離れる。
一部始終を見ていたが動けないグラスは奇跡的に一命をとりとめ、折れた足を引きずり這いながらジョンを追う。
マイナス20度の極寒の地でロケし、自然光を生かす映像で、実際に生肉を食い内蔵を取り除いた馬に身体を入れ暖を取るなどリアリティにこだわった撮影だからこそ、極寒の自然の中でサバイバルしていくディカプリオをはじめとする俳優の演技に説得力と迫力があります。
極限の状況の中で仲間すら切り捨て裏切る人間同士の生き残り合戦やディカプリオが少ない装備でサバイバルしていく様子(内蔵を取り除いた馬に身体を入れ暖を取る、熊の爪を使い鹿を狩るなど)がドキュメンタリータッチで過酷なサバイバルを描き抜き、最愛の息子を殺され復讐の鬼と化すグラスを熱演するディカプリオの演技はグラスの怒りや哀しみや執念や虚無も演じ切りまさにアカデミー賞ものでした。
ディカプリオが熊に喰われそうになるシーンやディカプリオが馬に乗ったまま崖から落下するシーンなど、壮絶です。 -
観終えた後の率直な感想は、なんでこんなしんどいものを見なきゃならんのだ、と。
主演を演じたディカプリオの熊と闘う叫び声や、奔流に呑み込まれ、生魚を食べ、牛の生肉を貪り、崖から馬とともに落ち、切り裂いた馬の腹の内で雪解けを待つ姿は、スタントやCGを使わず自ら演じ切った凄さ(本当に鼻の骨を折ったらしい)が伝わってくるし純粋に驚く。が、この自然の中でもがくディカプリオの佇まいは演技の巧拙以前の、もはやサバイバルドキュメンタリーにしか見えない。鑑賞後の爽快感は欠片もなく、なんと言うか観てて苦しい・・。
ストーリーはごく単純。アメリカ開拓期、息子を殺され森に捨て置かれた瀕死の猟師・主人公グラスが裏切った仲間に復讐するという実話ベースのお話。
ただ、猟師が先住民の女性と結婚して息子がいた、と架空の物語設定を設けることで、物語を個人間の遺恨から人種間の闘争へと昇華している。と、深読みしたくなるのは監督がイニャリトゥだからだ。ストーリーラインをなぞれば単純な復讐劇だが、度々描かれる白人たちの傲慢や偏見、人種的優越感は映画全体に通底和音のように響く。
ただ、ストーリー以前に映像世界が圧巻で、これは映画館で観るべきもの、としか言えない。画のみでも観る価値はある。
陽の光を背にし役者のローアングルとアップのショットが多いのは、自然光のみを照明に使った制作現場の制約ゆえか。しかし光線すら幻惑的で見惚れた。
CGもあまり使わず、原生林や大自然の厳しい中で映されたルベツキの撮影は芸術品といっていい。揺らぐ川面の照り返し。地響きを轟かせた雪崩の静かさ。樹木の合間に見える青空に霧吹きのような雲が突然現れ、雪粒が舞う天の変相。雪解けの雫が葉を打つ甘美な音。と、言葉で書くのも虚しいほどのカットにただただ圧倒された。ルベツキはカメラマンというよりもまるで画家だ。
映像技術の進化は日進月歩。現代ではあらゆることが映像で表現できる。しかし、あえて荒野のなか手間隙かけて作り上げた本作は、いまという映像の時代へのアンチ・テーゼだろう。ある意味、この映画はCGまみれのハリウッド映画に対するルベツキとイニャリトゥからの果たし状だと思う。