高菜さんの感想
2020年5月18日
「これより酷いことはいくらでもある」とか「そんなこと考えるより前進します」なんて誰に言わされてんだか。そんなの嘘でも言葉にしてたらそりゃ分からなくもなる。 冒頭から自分に甘く酔った香りのある主人公が、恋人にこてんぱんにされて梅酒捨てんのは、換気されてるみたいでなんだかスッキリした。 でもこの後もまた溜まっていくんだろうな。
1986年、静岡県生まれ。2015年、「変わらざる喜び」(「名前も呼べない」に改題)で、第31回太宰治賞を受賞。他の著書に『稽古とプラリネ』『緑の花と赤い芝生』『きみはだれかのどうでもいい人』『ピンク色なんてこわくない』がある。 「2022年 『名前も呼べない』 で使われていた紹介文から引用しています。」