英語化は愚民化 日本の国力が地に落ちる (集英社新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 月刊日本で読んだ著者の記事に強く共感できたため、著書のほうも読んでみることに。

    英語否定の傾向が強すぎるきらいはありますが、書かれてあることは非常にまともで説得力があります。とくにラテン語から土着語化の件では、過去の歴史を参考に英語化が作る未来を予想しており非常に興味深かったです。賢者は歴史に学ぶということでしょうか。また、日本語が英語に置き換わるほど、国が力をつけるわけではなく、反対に衰えていくというのも目から鱗が鱗が落ちました。何も考えずに、英語を取り入れれば日本は良くなる、と信じている人達にはぜひともこの本を手にとってもらいたいと思います。
    そもそも、英語推進派の旨味としては、国内需要(教材、教育など)の増加が主だと思っていましたが、海外企業を誘致しやすくすることで外貨を得やすくするというのは考えたことがありませんでした。それにより植民地化される可能性がある。こういった政治的な側面を持った考察も多々あるので、著者の考えに賛同する部分は多かったです。
    あまり日本語の重要性を意識していませんでしたが、今後も絶やさずに守っていく義務があるのだと思い知らされました。

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著者プロフィール

九州大学大学院比較社会文化研究院・教授。慶應義塾大学・博士(法学)。リベラリズムの政治理論が専門。学校教育との関わりでは、人権教育や有権者教育などの公民教育に関心がある。ビジネス上の考慮を教育的考慮よりも優先する近年の風潮に懸念を抱いている。その観点から現在の英語偏重の教育改革に疑問を呈した著書『英語化は愚民化』(集英社新書、2015 年)は話題となり、教育関係者向けに講演することも多い。

「2022年 『学校と子ども、保護者をめぐる 多文化・多様性理解ハンドブック 第3版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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