- Amazon.co.jp ・電子書籍 (349ページ)
感想・レビュー・書評
-
事例が豊富で、読みやすかったです。我が社の上層部の方々にこそ読んでもらいたいなあ。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
失敗について考察する作者の考えがよく感じ取ることができました。失敗から何を学ぶのか、人間の本来持つバイアスなどを取り除き、そこから成長する方法を導き出すと言うことを学ぶことができました。
特に印象に残っている言葉は「真の無知とは、知識の欠如ではない。学習の拒絶である。」という言葉です。
また今後の生活で活かしていけるものとして、事前検診の考えはすごく参考になりました。今後の生活で活かしていく場面を作っていきたいと思いました。
全てを読んでみて、とても有意義な時間を過ごすことができた本でした。 -
結構有名だよね。
Kindle Unlimitedで読了。
似たような本で『失敗の本質』もあるけど、そっちもそっちで良かった。
小説のように面白い!と書かれているけれど、まさにそんな感じ。
エピソードも凄く引き込まれた。
失敗の原因から知れることは本当に多いと思う。
あってはならない失敗もあるんだけれど、そこから学ばなければ、本当に意味が無くなってしまう。
失敗の見方も色々あると思うから、こうして失敗から学ぶということや、失敗についてちゃんと考えることが当たり前になると良いなと。 -
「人は誰でも自分の失敗を認めるのは難しい」
何かミスを犯して自尊心や職業意識が脅かされると思うとつい頑なになってしまいます。
「焦りが認識力を激しく低下させる」
焦ると時間感覚が突然マヒします。
集中し過ぎて時間の感覚を失うことはよくあります。
スポーツや勉強や仕事で時間を忘れて没頭するのは良い集中です。
でも悪い集中力が時間感覚を変にします。
焦って右往左往してる間に余裕がなくなって手持ちのオプションをどんどん失っていきます。
仕事の時は特に俯瞰する意識を持つようにしてます。
焦って悩むのは単なる時間の無駄です。
「認知的不協和」
人は失敗を認めないだけでなく積極的に肯定する行動を取ります。
「自尊心を守りたい」という内発的な動機のほうに支配されやすいです。
失敗を認めるのは一時的にプライドが傷つきます。
でも間違った仮説から抜け出す唯一の方法は失敗をすることやと認識すべきです。
「累積淘汰」
試行錯誤の力は偉大です。
生物学における「進化」のプロセスは適者生存です。
進化は自然淘汰によって「選択の繰り返し」によって起こるもので環境に適応したものだけが生き残ります。
「リーンスタートアップ」
小さく初めてたくさん失敗をすることでブラッシュアップを進めることができます。
また新しいアイデアも早く出すことで改良点が早く見つかることになります。
行動する前に壮大な計画を立てるのはナンセンスやと思います。
「マージナルゲイン」
「大きなゴールを小さく分解して、一つひとつ改善して積み重ねていけば、大きく前進できるんです」
千里の道も一歩から。
やることをメモに書いて線で消していくとやった感が出ます。
けっこう小さく進めるのは得意です(笑)
「RCT(ランダム化比較試験)」
これは行政でも使えそうです。
ただ専門的知識がないと失敗しそうなので実際やる時は委託業者入れてやる必要がありますね。
失敗から学ぶことは最も「費用対効果」が良い
全知全能の神ではない凡人なら失敗から学んで修正をかけていくのが一番費用対効果が高いです。
間違ってもいいんでとにかく行動すると言う選択は僕の中でルールになっています。 -
この本は,過去の様々な,失敗と言われる実例と,それに対する人間の思考,失敗からの学んで成長するための考え方について書かれています.
本書のポイントは,人間は(当たり前とは言えますが)失敗しようと思って失敗しているのではなく,単純化が難しい,様々な理由があることと,もう一つは,「〇〇に成功した」と考えられていても,実はあまり成功とは言えず,むしろ失敗に近いものがあって,それの検証が必要なことに触れられていることだと思います.
失敗をきちんと分析して,次に繋げるには,どの様な手法,考え方が有用なのかを,本書から得られると思います. -
飛行機事故や医療事故などの実例をもとに話が組み立てられていて興味深い。今後を考えると失敗をオープンにすることで全体の力が上がると思った。また読み直そうと思う。
-
全て失敗ありきで設計する。
-
人が失敗するメカニズムと、失敗を活かす組織のあり方について書いた本。どのような分野にせよ、検証とフィードバックの仕組みこそが進歩する上で重要だと分かる。逆に言えば検証されていないものは疑いの目を向けた方がいい。
本書はまず、医療業界と航空業界を比較するところから始める。医療業界は失敗を認めず、認めた場合は個人に責任が負わされる。そのため失敗は共有されず、同じ失敗が繰り返し生じる。対して航空業界は、失敗の原因を仕組みに向ける。個人の判断ミスが直接の原因だったとしても、その背後には構造的要因があると考え、対策を講じ、水平展開される。だから航空業界は年々安全になっていく。失敗の原因は個人か仕組みか。その違いが、停滞する組織と進歩する組織の違いを生むのだ。
本書は失敗を中心に据えているが、本質は検証とフィードバックだと思う。正しい答えを見つけるためには、検証とフィードバックを繰り返すしかないのだ。そして失敗は検証の結果にすぎない。しかし失敗を検証結果と捉えるには、フィードバックがあってこそだ。いかに検証とフィードバックがスムーズに行われる仕組みを構築するか。そのマインドセットで失敗と向き合いたい。 -
プライムリーディングにて
いかにフィードバックが重要か -
唐突にUnlimitedに来てたので購読。面白かった。
日本語タイトルは釣り。失敗学とはちょっと系統が違う。失敗から学んで成長するための具体が書いてあるので、データベース的に失敗を並べた本ではない。著者の意図に沿って失敗の事例は選定されたもの。原題は『Black Box Thinking』で、例えば航空機事故のような場合に、すぐ犯人を捜して懲らしめようとするのではなく、ブラックボックスに記録された客観的なデータをもとに考えようぜ、という意味合い。
失敗から成長できないのは失敗から目をそらしてクローズド・ループになっているから。成長型のマインドセットをくみ上げ、小さい挑戦を積み上げればその途中の失敗は貴重な糧になる。
1章の事故のケースは、東日本大震災の大川小学校の事例を想起させる。地震のあと校庭に生徒を整列させたが、教師はその後どうするかをなかなか決められず、避難するために歩き始めたときは高台にたどり着く前に津波に襲われ多くの犠牲が出た。
ここにも1章の医療事故に似た構図があったのだと思う。真剣に議論するあまり時間を忘れ、その間に冷酷に津波は近づいていた。自分判断ですぐ近くの山に逃げ込んだ児童は助かった。1章の対策が取り入れられていればもっと多く助かっただろう。
ビジネスの研修の現場でも読まれているようだが、その割に失敗について厳しく個人を追求しない文化がなかなか育たないのはなんでなんだぜ。
科学研究の「選択と集中」もかなりやばい。